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エスケーププラン / Escape Plan

デザイナー:Vital Lacerda
アートワーク:Ian O'Toole
出版社:Eagle-Gryphon Games
プレイ時間:60~120分
プレイ人数:1~5人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

プレイヤーは銀行強盗をして大金を手に入れた犯人グループの1人。手に入れたお金は小分けにしてアジトに隠したり、企業に投資しながら、とある街に潜伏しています。

しかしそんな生活は長く続かず、警察がこの街に狙いを付けていると言う情報を掴んだプレイヤー達は、街からの脱出を計ります。猶予は3日。それを越えたら街は封鎖されてしまいます。それまでに資産を回収して、街を脱出しましょう!

ハリウッド映画さながらのテーマ。

と言うことで、プレイヤーの目的はなるべくお金を回収して、街から脱出する事になります。お金は様々な施設に置いてあるので、施設から施設へ移動していき、最後には出口から逃げると言う感じ。

プレイヤーには各施設で回収できる現金や資産の一覧が配られる。脱出までになるべく訪れたい。

ゲームは3ラウンド。各ラウンドでは最初にマップが広がり、収入などが貰えます。さらには街にある3つの脱出ポイントのうちどこかが封鎖されていきます。マップには警察がくっついてきて、毎ラウンド街に警官が増えていきます。

それが終わったら、アクション。手番順は『悪名』と言うパラメータが高いプレイヤーから。アクションの内容は施設から施設への『移動』もしくは『休息』となります。

1ラウンドは午前、午後、夕方の3回アクションが可能です。さらに、追加アクション用のコマを使えば、夜間もアクションが可能になります。各アクションとアクションの間には悪名のチェックがあり、アクションによって増減した悪名がトラックに反映されます。

悪名トラック。上がると良い事もあるが、一定のラインを越えると、警察が寄ってきたりもする。

移動力は3ポイントエリアを跨ぐ時に消費します。例えば、とあるセーフハウスからスタートしたとして、セーフハウスを出て住宅街に入るのに1ポイント。住宅街から工業地帯に入るのに1ポイント。工業地帯からギャングのアジトに入るのに1ポイント。みたいな感じ。

エリアが繋がっていれば、タイルを跨いでも移動力は減りません。そして、移動は必ず何かしらの施設で終わる必要があります。

警官は3種類。アイテムや協力者を使って回避するか、ダメージを受けつつ移動するか?

各タイルには警官が配備されていて、移動によって別のタイルに移ると、移動元のタイルにいる警官を回避する必要が出てきます。同じタイルの中で移動が終われば、警察に見つかるほど外に出ていなかったと言うことでセーフ。

回避するためには変装アイテムを使うか、協力者の力を使うとかそんな感じ。回避できないとダメージを負う事になります。ダメージは食らいすぎると協力者を置くスロットを失ったりするので、あまり食らいたくはありません。

また、街には地下鉄やヘリポート、フェリーと言った乗り物があり、それらを活用することでより遠く、より安全に移動できたりします。

施設には色々と種類があり、セーフハウス各種企業現金や資産を回収できる他、協力者を雇ったり、資産の入った袋の入っているロッカーの鍵を手に入れたり、ゲーム中1回しか使えないフィクサーを貰えたりします。ちなみにセーフハウスと企業には訪問できる人数に上限があり、それを越えると鍵を使わないと入れなくなります。

同じ種類の企業やセーフハウスは全て立ち寄るとボーナスが貰える。

コンビニ変装アイテムを購入できたり、移動力を一時的に上げるガソリンが手に入ったり、鍵を使ってロッカーから資産を回収したりできます。ロッカーを効率よく開けるためには、協力者や悪名が必要だったりします。

コンビニ。お金を払って変装アイテムを買ったり、ガソリンを貰ったり、鍵を使ってロッカーを開けたりする。

ギャングのアジトはお金を払って、地元のギャングを味方につけます。ギャングは移動や警官の回避など、様々な困り事を請け負ってくれます。とても助かる。

右下らへんの白いバイクがある場所がギャングのアジト。ギャングを使うとバイクはストックに戻る。

病院は怪我の治療です。警官によって受けたダメージをお金を支払って回復してくれます。ちなみに、病院に行くと、警察に情報が横流しされるので、悪名が上がります。

移動をする代わりにラウンドに1回だけ休息を取ることも可能です。休息を取ることで、使用したアイテムや協力者のリセットが出来たりします。所謂、パスのようなものですね。

獲得したアイテムや協力者は個人ボードに置かれます。個人ボードは最初一部がロックされており、アイテムなどを持てる数に制限があります。悪名を上げたり、様々な施設を回ることでこれらは開放されていきます。

手に入れたアイテムなどは上のスロットを使い、協力者は個人ボード下のスロットを使う。

個人ボードのロックを開放するのは、よりたくさんの協力者やアイテムを持てる事以外にも、お金を支払うことでゲーム中に一度だけ使用できる特殊なアクションの付与もしてくれます。

左端がアンロックして貰える特殊アクション。

3ラウンド目になると、脱出できるポイントが確定します。脱出ポイントに移動してコストを支払ったら、脱出成功です。最終的には脱出できたプレイヤーの中で最も現金と資産を回収したプレイヤーの勝利となります。

コンビニや封鎖された出口で貰えるタイルで貰える資産は山引きなので、引く枚数が重要。

■遊んだ感想

テーマやアートワークも含めて完成度の高いゲーム。細かいルールが多い事がたまに傷。

テーマの独自性、アートワークが素晴らしいと感じました。強盗をするとかではなく、強盗した後の後日談と言う所が良いです。

手番にやれること自体は移動して警察を回避する事がメインになるわけですが、決してシンプルであると言うことでではありません。施設によって出来ることが違い、さらに施設でできることが1つではないため、覚えなければならないことが結構あります。

今回はEXIT3が脱出ポイント!道中、警察めっちゃおる!

また、アクションとアクションの間やラウンド間の処理など細かいルールが多く、一回のインストで全てを間違いなく行う事は困難ではないかと思います。

資産を回収できる施設は早取りの要素があるため、どのように移動ルートを考え、警察の包囲網を掻い潜るのが面白く、悩ましさ満点です。どちらかと言うと、ルールを理解してからが面白くなってくるスルメゲームではないかと思います。


ルールの複雑さ  :★★★★★★★☆☆☆
駆け引き     :★★★★★☆☆☆☆☆
運の要素     :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★★☆☆

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