ウインドミルバレー / Windmill Valley
■ゲーム内容
オランダを舞台に風車を作り、チューリップ畑を作っていくテーマのゲームです。メインシステムはロンデル。ただし、歯車を使って2つのロンデルを同時に動かしていくのが新鮮な部分です。歯車のマスの数が異なるので、回転すると組み合わせがズレていくのがポイント。
ゲームはスタートプレイヤーから順番に手番を行います。
手番が来たら、最初に水門の開き具合を決めます。これは歯車をどれくらい回すかの宣言で、1マス進めるのはノーコスト。2マス進めると1金、3マス進めると2金がコストとしてかかります。回した数に応じて勝利点が貰えて、水位が上昇します。
次に実際に歯車を回します。回した結果、一周したらカレンダーを進めて、ボーナスを貰います。さらに、2つの歯車に示されたアクションのどちらかを選んで実行します。
アクションの内容は『風車の建設』『歯車の強化』『助手の雇用』『市場』『チューリップ植える』『貿易』『水位下げる』とかそんな感じ。
『風車の建設』はメインボードに自分の風車を建てていきます。風車は各交差点に建設が可能で、建てる時は中央の市場に一番近いポイントから建てていきます。だんだんと奥に広がっていく感じです。風車を建てるにはコストとしてお金が必要で奥に行くほどコストは膨らみます。
建設したら、市場から最短距離でその場所に到達する道のりで通った風車の持ち主に得点が入ります。建てたプレイヤーは矢印で示された畑のボーナスを受けとります。追加アクションがボーナスになってたりもします。
風車は建てることで、自分の畑に植えたチューリップを1つ1点みたいに得点化することに繋がります。
『歯車の強化』はディスプレイからタイルを獲得して、歯車のアクションを変更します。より強力なアクションを持つタイルを取ろうと思ったら、お金を支払う必要があります。タイルは2つのロンデルのいずれかのマスに置いてアクションを上書きします。
続いて『助手の雇用』。同じくディスプレイから選んで1枚助手を獲得します。獲得した助手には2つの使い方があり、個人ボードの上に差し込んで永続効果を得るか、下に差し込んでゲーム終了時得点にするかを選べます。どちらも差し込める数には限りがあります。無料。
『市場』はメインボード中央。チューリップを獲得したり、獲得したチューリップを畑に植えたりします。
市場アクションでは、自分のコマを時計回りに1つ進め、到着した場所に描かれているアクションを1つ選んで行います。
アクションは特定の色のチューリップを貰うか畑に植えるかのどちらか。それをその場所にあるコマの数だけ行います。3つ全部埋まってたら1つアクションを選んで、それを3回分実行みたいな感じ。
チューリップを『貰う』のと『植える』のは異なるアクションで、貰ったチューリップは個人ボード下段の保管場所に置かれます。保管できる数には上限があり、お金を支払う必要がある場所もあります。
『チューリップを植える』アクションをすることで保管場所から畑に移動することになります。チューリップはなるべく横は同じ色で揃え、縦は色が被らないように配置していくと高得点になります。
『貿易』は貿易カードに描かれた4つのアクションのうち、隣り合った2つのアクションを実行します。コストとして、まだ置かれていない色のチューリップ1つを使ったアクションの間に置いときます。「この組み合わせはもう使ったよ。」的なこと。
もしくは、貿易カードに置かれたチューリップを全て獲得します。
貿易カードに示された4箇所にチューリップが置かれたら、もしくは貿易カード上のチューリップを獲得する事を選んだ場合、貿易カードを更新します。
最後に『水位を下げる』アクション。これは歯車を多く回す事で上がった水位を下げるアクションです。下げる前に水位の高さに応じたお金か得点が貰えます。みんなが歯車をガンガン回してる時だとおいしい。
これを繰り返していき、誰かが大きい歯車を4周させたら終了フラグです。現在のラウンドとさらにもう1ラウンド行ってゲーム終了。
最後に得点化されたチューリップの得点、畑の縦横のボーナスと個人ボードの下に差した助手の得点を加算します。得点の高いプレイヤーの勝ち。
■遊んだ感想
歯車によって制御された2つのロンデルを上手く使ってアクションを進めていくのが新鮮なゲームです。歯車を回すギミックが楽しい。
どのアクションをやっても得点が入るのですが、チューリップを植えるのと風車を作るのを軸にしながら、それ以外の得点方法を進めていくイメージ。
アクションを強化していく事もできるので、手元が強くなっていくのは楽しいのですが、いかんせん誰かのロンデルが4周したら終了フラグなので、どこまで強化するのかは悩ましいところです。
後半になるにつれ「AをやったらBをする。」と言う永続効果が増えたり、アクションの効果で追加のアクションが行えたりするので、やれることはドンドン増えていきます。なので、終盤は自分ができることを漏れなく行うのが難しい印象です。
テーマや雰囲気は牧歌的なのですが、やってみると色々と考えどころの多く感じられるため、ダウンタイムは長めのゲームだと思います。
ルールの複雑さ :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★☆☆☆☆☆
運の要素 :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★☆☆☆☆