ロックハード:1977 / Rock Hard: 1977
■ゲーム内容
1977年を舞台に、ロックスターを目指すゲームです。プレイヤーはデビューを目指すミュージシャンの卵みたいな感じ。
ゲームはワーカーを配置してアクションを実行していく、所謂ワーカープレイスメント。その結果、パラメータを上げて小さなライブハウスでライブを行い、レコード会社と契約して、最後はスタジアムのような大きな場所でライブをして名声を稼ぐのが目的です。
プレイヤーは最初にキャラクタータイルと初期資金、個人目標カード、そして仕事とマネージャーなどを受け取ります。各キャラクターはそれぞれ異なる特殊能力を持っています。
プレイヤーには『才能』『評判』『曲数』と言う3つのパラメータがあり、特定のアクションを行うためには、一定の値を上回っている必要があります。
ゲームは9ラウンド。各ラウンドでは最初にイベントが公開されます。イベントでは良い事や悪い事が起こりますが、中には特定のアクションが使えなくなるなんてものもあります。
その後、昼フェーズ、夜フェーズ、深夜フェーズの3つのフェーズを行います。フェーズ毎にプレイヤーはアクションスペースにワーカーを配置して、アクションを実行します。各フェーズ毎に実行可能なアクションが変わり、一部を除いて早取りです。
まずは昼フェーズ。昼はレコードを出したり、バンドスタッフを雇ったり。インタビューやボイストレーニングをしてパラメータを上げる事もできます。昼の大きな目標はレコード会社と契約をすること。
レコードを出したり、契約をするためには様々なパラメータが一定の値を超えている必要があり、さらにデモテープやレコードを持っている必要があります。
夜フェーズは主にライブを行います。最初は小さなライブハウスからスタートして大きなライブハウス、そしてアリーナへと少しずつ大きな箱に移っていきます。最終的にはスタジアムでライブをするのが目標です。
ライブを行うにはパラメータに加えてバンドスタッフが必要となります。ライブを行う事で才能や評判、お金、勝利点を獲得していきます。
深夜フェーズはデモテープを作ったり、遊びに出掛けたり。早めに寝るなんてのもあります。遊びに出掛けると該当するアクションスペースに置かれたカードが1枚めくられ、報酬がもらえます。
遊びの内容によって獲得しやすいものが、ある程度決まっています。また、めくられたカードはアイコンのセットコレクションによる得点もあります。
深夜フェーズのアクションにはギターピックの形をしたアイコンがあり、中に数字が書かれています。実行したアクションに紐付いているこの数字が小さいほど、次のラウンドの手番順が早くなります。昼のレコード会社と契約するアクションは早取りなので、深夜に何をするかは結構重要。
アクションの中には昼、夜、深夜のいつでも打てるアクションがあります。アクションの内容は『飴ちゃんの売買』『献血』『作曲』『仕事』の4つ。
献血は1金の収入。作曲は曲数パラメータの上昇です。
仕事はプレイヤーによって実行できるフェーズが指定されており、実行することでお金が貰えます。仕事はラウンド終了までに1度も行わないと、サボりマーカーを受け取る事になります。
このマーカーを3つ受け取ると仕事をクビになり、仕事カードを破棄する事になります。「おれはこれからプロとしてやっていくぜ!」と言うこと。こうなると仕事アクションは打てなくなります。
飴ちゃん売買は飴ちゃんの購入もしくは売却。お金を払って飴ちゃんを獲得するか、手元の飴ちゃんを売ってお金に変えます。
この飴ちゃん、不思議な事になめる事でアクションを連続で打つことができるようになります。ただし、全てのアクションができるわけではなく、選べないアクションもあります。ライブや仕事は飴ちゃんなめながらはできません。態度悪いですからね。
さらに、飴ちゃんを使うと渇望パラメータが上がります。これが上がりすぎると、次の朝病院に担ぎ込まれる事があります。甘いですからね、飴ちゃん。糖分取りすぎは危ないですよね。
マネージャーはフリーアクション的な存在でラウンド中に1度特殊な効果を発生させます。例えば、コストとして支払うお金を減額したりとか。そのかわりに特定のラウンド終了時に、マネージャーへの賃金の支払いが発生します。払えないとペナルティ。
深夜まで終わったらラウンド終了です。これを繰り返して、ゲームが終わったら共通目標の達成と個人目標の達成などの得点を加算して一番得点の高いプレイヤーの勝利です。
■遊んだ感想
ゲームとしては比較的普通のワーカープレイスメントのような印象がありますが、とにかくフレーバーが良くできています。飴ちゃん(隠語)だったりとか。
仕事もまともな運送屋とかありますが、深夜に人を待ってお金を貰ったり(たまにお金を払わずに逃げられる)と、後々、文春砲を食らいそうなネタがちょいちょい入っています。対象年齢も16歳以上とちょっと珍しい感じなのですが、遊ぶと「そういう意味ね。」と納得してしまいました。
デモテープを作ったり、レコード会社と契約したりなど、大体全員同じようなタイミングで取りたくなるアクションがいくつかあるので、手番順は重要になっていて、上手いことしゃがむ必要があります。
ゲームとしても面白いのですが、ミュージシャンのサクセスストーリーを追体験しているような感覚で、「アイツはオレより大きな箱で演奏しているけど、先にアリーナで歌うのはオレだ!」みたいな感じでちょっとしたロールプレイができる所が面白いです。
なお、ゲーム中の出来事は全て1977年のお話ですからね。
ルールの複雑さ :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素 :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆