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ドラゴンズゴールド / Dragon's Gold

デザイナー:Bruno Faidutti
アートワーク:Guillaume Rohmer, Emmanuel Roudier, Jose David Lanza Cebrian
出版社:Descartes EditeurSamaruc Games
プレイ時間:45分
プレイ人数:3~6人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

みんなで協力してドラゴンを討伐し、ドラゴンの財宝を山分けしていく交渉ゲームになります。

各プレイヤーには4人の勇士と衝立、秘密の目標が渡されます。また、中央にはドラゴンカードが規定の枚数公開されます。

各プレイヤーの目標カード。全員違うかと言うとそうではなく、同じ目標だったりする。

4人の勇士はそれぞれ1~4の範囲で強さが設定されています。強さの弱い魔法使いと盗賊は特殊能力持ち。目標カードには集めると追加得点が得られる宝石の種類が書いてあったりします。中には特定の宝石を取らないとボーナスになったりするものなんかもある。

勇士はプレイヤー毎にテーマが異なる。強さの順に並べると背景が繋がって1枚絵になるのがグッド。

ドラゴンはそれぞれ強さと報酬が書かれています。報酬は討伐前から分かっている報酬討伐後に追加される報酬に分かれています。報酬の総数は分かっているけど、内訳は全部公開されてないとかそんなイメージ。

場に並んだドラゴン。左下の数字が見えてる報酬で、右下の数字が討伐後に追加される報酬。

ゲームはスタートプレイヤーから順番に手番が回ります。ゲームの終了は全てのドラゴンを討伐したら。手番にプレイヤーは手元の4人の勇士のうち1人を選んでドラゴンの討伐に向かわせます。

倒れているのは非活性状態。起きてるのは活性状態。ドラゴンの討伐から帰ってくると非活性になる。

4人のうち活性状態の勇士を1人選び、いずれかのドラゴンの下に配置します。全員非活性だった場合は、選ぶ前に全員活性化してOK。

ドラゴンは1人では倒せないので、他のプレイヤーと協力したり、追加戦力を投入したり。

勇士を配置した結果、強さの合計がドラゴンの強さ以上になるとドラゴンは討伐されます。ドラゴンが討伐されると、非公開分の報酬が袋から追加されます。

で。問題はこの報酬を誰が持っていくのか。

ここで突然始まるのが、報酬の山分け交渉。ドラゴンの討伐に勇士を派遣したプレイヤーの間で、自分の取り分を交渉します。しかも、制限時間は1分。交渉がまとまらずに、タイムオーバーとなったら報酬は全て没収です。

ちなみに、魔法使いが1人だけ討伐パーティにいる場合は、交渉前に赤い宝石を全取りできます。さらに、盗賊がいる場合は交渉後に他のプレイヤーからランダムで宝石を奪うことができます。さらにさらに、1人のプレイヤーの魔法使いと盗賊両方が参加していた場合は他のプレイヤーの宝石を見て、1つ奪う事ができます。

魔法使いが見えてると、盗賊重ねられる可能性がある。その前にぶっ倒すしかない。

許すまじ。

ですので、交渉ではどれだけ貢献したかに加えて、これらの特殊効果をどう捉えるかも重要な要素になります。「強さ7も出してるんだし、これくらいはちょうだいよ。」とか、「Aさん、どうせ盗賊で奪うんだし、少なめでいいよね?」とか「とりあえず、青の宝石はください!あとは余り物でいい。」とか、そんな感じ。

突如始まる山分けの交渉。1分なので、とにかくスピード勝負でガンガン主張しないといけない。

交渉が終わったら、獲得した報酬を衝立の裏に隠して、最後に山からドラゴンカードを補充したら手番終了です。なお、帰って来た勇士は非活性状態にする。

市場カードが引かれたら、プレイヤー間で宝石のやり取りができる。制限時間は1分間。

また、ゲーム中に一度ドラゴンカードの山から市場カードが出てきます。これが引かれたら、プレイヤー間で宝石の取引チャンス。もちろん、時間は1分間だけ。

あれがほしい!これください!!が飛び交う市場タイム。

これを繰り返して、ドラゴンを全て討伐したらゲーム終了。報酬として獲得した宝石から得点を計算します。宝石には素点があるものとマジョリティ争いをするものがあり、さらにはセットコレクションなんかもあります。一番得点の高いプレイヤーの勝ち。

得点計算は2種類あって、どっちを使うかは事前に決めておく。黒ダイヤは1つしかないのが悪い。

ちなみに、使うことで特殊な効果が発動する魔法カードなんかもあります。慣れてきたら、こちらも入れて遊ぶ事もできます。

■遊んだ感想

ブラックダイヤは争いの種。

『操り人形』『マスカレード』のデザイナー、フェドゥッティが送るシンプルな交渉ゲームです。ドラゴンを倒すと言うテーマではありますが、報酬の山分けを交渉するのがゲームのメインです。

ちょっと変わっているのが、各交渉が1分間しかできないこと。時間的に短く、満足な交渉はできないので、ある程度何が欲しいか事前に目星を付けておく必要があります。時間が短いだけに交渉はザックリになりがちですが、そのザックリ感が逆に遊びやすさになっているように感じます。

また、ゲーム中一度だけ出てくる市場の存在が効いていて、セットコレクションで足りないものを集めたり、ドラゴンのランダムな報酬では対処が難しい部分を補ってくれます。

ブラックダイヤは1つしかないので、争いが絶えない。

1つしかないブラックダイヤをめぐる争いは交渉だけでなく、手に入れたプレイヤーに盗賊をけしかけたりできる事で、あっちこっちする可能性があるのも面白いですね。


ルールの複雑さ  :★★★☆☆☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★★★☆☆
運の要素     :★★★★★☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★☆☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★☆☆☆☆☆

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