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シャット・ザ・ブックス / Shut The Books

デザイナー:Taiki Shinzawa
アートワーク:Misaho Kuwae
出版社:倦怠期
プレイ時間:40分
プレイ人数:3~4人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

マストフォロー、切り札あり、ビッドありのトリックテイキングゲームです。禁書を開いちゃったので、バレる前に閉じておこうぜと言うテーマ。『シャット・ザ・ボックス』と言う伝統ゲームをトリックテイキングに落としこんだ作品と言う事です。

手札から0~5枚を場に公開してビッドとする。場に出したカードの色と数字が重要。

ゲームはプレイ人数に等しいラウンドだけ行います。ちなみにカードは人数によって変わりますが4スートで1~15。4つのスートのうち、赤スートが切り札です。

各ラウンド手札が配られたら、最初にビッドを行います。ビッドは手札を0~5枚、場に公開することで行います。

スタートプレイヤーから順番にビッドしていく。この色もしくは数字で勝つよと言う意思表明。

公開されたカードは「この色または数字で勝つ。」と言う意味合いになります。ビッドは同時公開ではなく、スタートプレイヤーから順番に公開です。

ビッドが終わったらトリックの開始。マストフォローのトリックテイキングを行います。

トリテ自体はシンプルなマストフォローのトリテ。

トリックの勝者が決まったら、そのプレイヤーはトリックを獲得します。この時、自分のプレイしたカードと同じスートもしくは数字をビッドしていたら、それを裏返して、取ったトリックをその下に置いておきます。

青の15でトリックを取ったので青か15のビッドを裏返せる。今回は青11のビッドを裏返す事にする。

もし、ビッドしたカードの中に、自分のプレイしたカードと同じスートも数字もなければ、取ったトリックをビッドしたカードの横に避けておきます。ビッドしたカードが全て裏向きになっていれば、それ以降獲得したトリックは全て横に避けられていきます。

トリックと裏返ったビッドをセットにしておく。この状態だと、黄色しか手を出せない事がバレバレ。

例外的にリードスートが無くて切り札でトリックを取った場合は自分のカード、もしくはリードスートと同じカードを裏返す事ができます。つまり、切り札で勝つと色の選択肢が2色に増える。 

これを繰り返して、いずれかのプレイヤーの手札が無くなったらラウンド終了にです。ビッドしたカードがぴったり全て裏返っていれば、4点。1つ外しであれば、2点。それ以上外すと、外した分だけマイナス点になります。

ビッドは全部裏返したけど、余分に2トリック取らされた。このラウンドは-2点。

例えば、3枚ビッドして2枚裏返す事ができて、横に避けたトリックが2トリックあるならば、裏返せなかった1枚と余分な2トリックで-3点と言うことになります。

ゲーム終了時に、一番得点の高いプレイヤーの勝ち。

■遊んだ感想

何で勝ちたいかを宣言すると言うことは、何で勝ちたくないかを晒すこと。

シンプルなマストフォローのトリックテイキングなのですが、ビッドの仕方に妙があります。良くあるビッドは『勝つ回数を宣言する』ビッドなわけですが、このゲームでは勝つ回数に加えて、どうやって勝つかまで宣言する必要があります。

下家は紫しかビッドしてないので、紫以外のスートは通りやすいと言うことだな。

勝ち方を宣言すると言うことは、裏を返せば勝ちたくないカードを宣言していると言うこと。

やろうと思えばいくらでも相手にいらないトリックを取らせる事ができますし、比較的通りやすいスートも分かってしまう。それだけに上手いこと予想通りになった時の達成感は高めです。

また、切り札で勝つとリードカラーのスートを選べるルールが効いていて、「もう、その色は持ってないだろう。」と、安易に相手の欲しいスートでリードすると、切り札で勝ちにきたりします。

ルールはシンプルなのですが、ビッドやゲーム展開をコントロールするのが難しく、やや玄人向けでトラディショナルな渋さがある印象です。


ルールの複雑さ  :★★★☆☆☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★★☆☆☆
運の要素     :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★★☆☆

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