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ダーウィンズジャーニー / Darwin's Journey

デザイナー:Simone Luciani, Nestore Mangone
アートワーク:Paolo Voto
出版社:ThunderGryph Games, KenBill
プレイ時間:60~120分
プレイ人数:1~4人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

ダーウィンの足跡を辿りながら、ガラパゴス諸島の色々な島を探検し、様々な動物や植物を採集して博物館に寄贈しながら、論文を書くと言うテーマのゲームです。

ゲームのシステムはワーカープレイスメント。独自性があるのは、助手であるワーカーがゲームを通して成長していくところです。ちなみに、ワーカーの能力は4色の封蝋で示されます。

助手は教育する事で封蝋が増えていく。紫は任意の色として扱う事ができる。

ゲームの最初に助手カードをドラフトします。助手カードによって、ワーカーの初期能力と目標が決まります。このドラフトにより、各プレイヤー3枚ずつカードを獲得することになります。

助手。右上が初期の能力。真ん中から下が助手の目標と達成した時の報酬。

ゲームは規定のラウンド数行って終了します。毎ラウンド、手番順にワーカーをアクションスペースに置いていき、そのアクションを実行していきます。ワーカーが無くなったらパスをして、全員パスしたらラウンド終了です。

主なアクションは『船の移動』『島の探検』『手紙』『助手の教育』『博物館への寄贈』『研究』あたり。その他にも手番順の変更や目標タイルの獲得、新しいアクションの開発なんかもあります。

目標タイルの獲得とお金が少し貰えるアクション。

各アクションスペースには必要な封蝋が描かれており、アクションスペースに置くワーカーはこの封蝋を満たしている必要があります

アクションスペースの横に描かれている封蝋の条件を満たしているワーカーのみ配置可能。

アクションスペースには3種類あり、四角い虫眼鏡はワーカーが何体でも入れるスペース、丸い虫眼鏡は何体でも入れるが、2体目以降は追加コストとしてお金が必要になるスペース、そしてレンズ1体しか入れないスペースになっています。

ちなみにアクションスペースはエリアで区切られていて、同じエリアの中のアクションを打つためには追加コストとしてお金が必要になります。虫眼鏡は多分それを分かりやすくするために、四角と丸で分かれていると思われます。

メインボードの下半分が船と探検家が進むマップ。茶色船はボーダーでこれより先に船がいないとペナルティ。

船の移動』はマップ上で船を進めていきます。止まった場所によっては追加のアクションやお金、標本タイルなどが貰えたりします。船はラウンド終了までにある程度進めておかないとペナルティを受けます。また、船が一定の場所を越えると、新たな島に探検家が上陸します。

拡張マップになると、探検家を進めることで、川的な場所をを移動する船が現れたりする。

島の探検』は島に上陸した探検家を動かします。船と同様に止まった場所に描かれているボーナスを受け取ります。複数の探検家がいれば、歩数を分けてもOK。 

船や島を探検する時に、標本タイルを獲得すると個人ボードの該当の場所にマーカーを置きます。あと、テントを建てる場所に止まると個人ボードからテントを配置してボーナスを獲得します。

4×4の標本エリア。自分が学んだものには透明の粒が置かれる。その右はテント。

手紙』は個人ボードに積まれた切手チップをメインボードのいずれかの切手置場に決められた枚数積みます。ラウンドの最後に、各切手置場でマジョリティ争いを行い、勝利すると追加アクションの機会を得ることができます。

切手を置く時は1エリアに全部置く。ラウンド終了時にマジョリティ争いをして勝つと追加アクション。

助手の教育』はメインボードから封蝋を獲得してワーカーに配置します。封蝋はアクションを行う条件なだけでなく、ある一定数を越えるとアクション時にボーナスが付くようになります。また、封蝋が助手カードの条件を満たした場合はカードに描かれたボーナスを受け取ります。

ワーカーに置く封蝋はここから。物によってはお金が追加で必要になったりする。

博物館への寄贈』はメインボード上の博物館にタイルの置かれていない、かつ個人ボードにマーカーが置かれている標本を選んで、標本タイルを配置します。配置することで、お金を獲得したりや論文トラックを進めたりします。

論文トラックは最終勝利点の計算で使用します。

タイルを置いた場所の行と列を見て、タイルの数だけ論文が進んで、タイルがないマスの数だけお金が貰える。

研究』は既に博物館に置かれたタイルを選んで、個人ボードの標本エリアにマーカーを置きます。ちょうど、『博物館への寄贈』の逆に当たるアクションです。こちらは目標タイルの達成などに使います。

目標タイルは達成したら個人ボードに配置して、永続効果や勝利点を獲得する。

目標タイルは、達成したら個人ボードにタイルを配置します。配置することで永続効果や追加のワーカー、勝利点などをもたらします。場所によっては、追加コストでお金を払う必要があったりもします。

アクションは最初全て使えるわけではありません。一部のアクションはアクションの開発を行う事でアクティブとなります。

画面右上がアクションの開発エリア。お金を払って自分のレンズを置く事で誰でも使用可能となる。

アクティブになったアクションには、開発したプレイヤーの色のレンズが置かれ、そのアクションを行うと開発したプレイヤーにはボーナスが入ります。

ラウンドが終わったら、各切手エリアでマジョリティ1位と2位のプレイヤーはボーナスを受け取ります。

ボーナスアクションをしたプレイヤーの切手は、半分が捨てられる。

さらに、ラウンド毎に設定された特殊な得点条件の結果を加点します。最後に船がボーダーに辿り着いていないプレイヤーはペナルティを受けます。

これを5ラウンド繰り返したらゲーム終了。最後に博物館で完成している横列の数×論文トラックの位置などの最終勝利点を計算します。

得点が最大のプレイヤーの勝ち。

■拡張のお話

拡張が入るとマップが大きく変わります。船が増えて、探検家が一定の位置を越えると船が出現する。

時間トラック。進むとペナルティを受ける。探検したりすると時計を戻せたりする。

もう1つ大きく変わるのが、時間の概念。紫の封蝋を取ったりする事で時間が進みます。時間が進むとゲーム終了時にマイナス点を受け取ったり、通常のアクションに重しがかかります。

また、探検などで特定のラインを越えるとイベント的な物が発生し、時間を費やす変わりにボーナスを受け取る事になります。

先ほど述べた通り、時間を費やすとペナルティになるわけですが、このボーナスが厄介なのはゲーム終了までにある程度受け取っておかないとそれはそれでマイナス点になるところです。

悪い。

■遊んだ感想

ワーカーを成長させていくのが新鮮。ゲームの道筋がたてやすいのもグッド。

ワーカーに封蝋を追加していく事で、できることが増えていくシステムが新鮮なワーカープレイスメントです。アプローチは違うけど、面白さはテックツリーに近い感じがしました。ワーカーを強化して、アクションを開発して、自分だけ人より強いアクションが打てる優越感。

ゲームの流れについては、船と探検家を進めて標本を獲得して、博物館に寄贈すると言う大枠があるので、比較的すんなりと進める事ができるように思います。後はそこにどうやってワーカーの強化や目標の達成とかを足していくか。

マップは大きく変わりませんが、半分くらいのアクションや標本がランダムで設定されたり、ワーカーの目標が変わったりするので、比較的リプレイ性はあるように思えます。

個人的には、基本を何度か遊んでマップに飽きてきたら拡張セットの複雑なマップにチャレンジするのが良いかなと思います。


ルールの複雑さ  :★★★★★★★☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素     :★★★☆☆☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★★☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆


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