【話題沸騰】Model Context Protocol(MCP)とは結局何なのか?直感的に解説!
今回は、話題のMCPについて、技術者以外の人でも直感的に何をやっているのか、分かりやすく解説いたします。
MCPとは何か?
Model Context Protocol (MCP) は、Anthropicが発表したAI アシスタント(LLM)と外部データソースを接続するためのオープンな標準プロトコルです。
従来、AIアシスタントは必要なデータにアクセスする際に様々な制約がありましたが、MCPによってこの問題を統一的なフレームワークに沿って解決することができます。
主なメリット
MCPのメリットを具体的に見ていきましょう。
統一的なデータアクセス
異なるデータソースに対して個別の実装が不要
1つのプロトコルで様々なシステムと接続可能
データの相互運用性が向上
豊富な連携オプション
Google Drive、GitHub、Slack、PostgreSQLなど、多数の既製サーバーが利用可能
独自のデータソース用のサーバーを作成可能
ローカルファイルシステムへのアクセスもサポート
セキュアな設計
アクセス制御の仕組みが組み込まれている
データソースごとに権限を細かく設定可能
セキュリティを考慮した実装が可能
具体的なユースケース
次に、開発者向けとビジネス向けに、どんなユースケースが考えられるか、一例を見ていきましょう。
1. 開発者向け機能
GitHubリポジトリの操作(ファイルの作成・更新、PRの作成など)
コードベースの検索と参照
イシューの作成と管理
2. ビジネスツール連携
Google Driveのファイル検索・参照
Slackでのコミュニケーション
データベース(PostgreSQL、SQLite)へのアクセス
3. カスタム実装
独自のデータソース用のサーバー作成
既存システムとの統合
特殊なユースケースへの対応
実装方針
ここからはどちらかというと技術者向けですが、技術解説記事は既にあふれているので、あまり深入りはせず、方針だけ示します。
例として、Typescriptを使用し、githubと連携する場合の概略を考えてみましょう。
クライアント側
デスクトップ版Claudeを使用する場合は特に実装する必要はありませんが、独自アプリを作成する場合、以下のような方向で実装を行います。
// MCPサーバーの基本的な実装例
const server = new Server({
name: "example-server",
version: "1.0.0",
capabilities: {
resources: {}
}
});
// リソースハンドラーの設定
server.setRequestHandler(ListResourcesRequestSchema, async () => {
// リソース一覧の返却処理
});
サーバー側
claude_desktop_config.jsonというファイルに、以下の内容を書き込みます。
{
"mcpServers": {
"github": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-github"],
"env": {
"GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN": "<YOUR_TOKEN>"
}
}
}
}
始め方(技術者向け)
環境設定
Node.jsまたはPythonの開発環境を用意
必要なSDKをインストール(TypeScriptまたはPython)
設定ファイルの作成 (claude_desktop_config.json)
Windowsの場合は"C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Claude\claude_desktop_config.json"
Macの場合は"~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json"必要な認証情報の準備
各サービスのAPIキーやトークンを取得
適切な権限設定を行う
開発環境SDKは、以下のレポジトリにて公開されています。
Typescript版
Python版
今後の展望
MCPはオープンソースプロジェクトとして、コミュニティからの貢献も歓迎されています。
コミュニティによる新しいサーバー実装の追加
コミュニティサーバーとして、CloudflareとRaygunが公開されております。より多くのツールやサービスとの連携
公式で対応するサービスも、増えていくことが見込まれます。
最新状況はこちらからご確認可能です。プロトコルの機能拡張と改善
MCPは、AIアシスタントとデータソースの連携を標準化することで、より効率的で拡張性の高いAIアプリケーションの開発を可能にします。