まいたく名画座No10 - あしたの少女
どうも、まいたくです。
今回、10回目のまいたく名画座の上映となります!🎥
本日上映される映画は、、、、
『あしたの少女』 です!!
◇監督・キャスト&あらすじ
原題:Next Sohee
制作年:2022年
制作国:韓国
監督:チョン・ジュリ
キャスト:※太字 主人公
ペ・ドゥナ
キム・シウン
チョン・フェリン/カン・ヒョンオ/パク・ウヨン/チョン・スハ/シム・ヒソプ/チェ・ヒジン 他あらすじ:
韓国で実際にあった、普通の少女が、劣悪で過酷な労働環境により自死に追い込まれていく姿を、リアルに描いた社会派ドラマ。
担任教師からの推薦で、ある企業の実習生として働き始めた高校生のソヒが、理不尽で劣悪な労働条件での勤務や、彼女の周囲な出来事で起きた不幸な出来事などにショックを受け、精神的に追い込まれていくことで、彼女自身にも、不幸な出来事が起きてしまう。
◇感想
韓流ドラマや映画といえば、身分違いの恋や、様々な困難を乗り越えた先に結ばれるといった純愛モノ、どん底からのサクセスストーリーなんかをまずは想像してしまいがちですが、一方で、韓国という国が抱える学歴偏重型の教育や制度、都市と地方の経済格差と貧困、少子高齢化や過労死といった問題に深く切り込んでいく作品も多くあります。
本作はそういった韓国の社会問題、特に企業や学生、学校が抱えるさまざまな問題を焦点に描かれており、その問題により発生した出来事や事件に対し、前半は一人の少女、後半は一人の刑事の目線を通して、真相に迫っていく映画です。
私まいたくはこの映画を通して「韓国という国で生活する上での閉塞感と息苦しさ」や「夢や希望を持てない若者たちの無気力な姿」を目の当たりにし、観賞後は、非常にやるせない気持ちや、一個人ではどうしようもないことに対するあきらめと、それによる強い寂寥感などを感じてしまいました。
特殊な環境下に置かれた一人の人間が、数々の不幸に見舞われ、クライマックスになってさえも救われないまま終わる、といった映画はよくあるとは思うのですが、この映画で不幸に見舞われる人は「どこにでもいる普通の人間」で、そういう普通の人間でさえ、総じて不幸になる可能性をはらんでいることに、恐怖を感じました。
そういった意味では、非常にショッキングな映画だったと思います。
ということで、この映画をもう少し深く掘り下げていきましょう!
ではいく!
◇映画の見どころ
ソヒに降りかかる数々の不幸な出来事に注目!
この物語の重要なキーパーソンである、キム・シウン演じる女子高校生のソヒ。冒頭では彼女は勝気で、活発とまではいかないが、決して内気ではなく、自身の主張や意見をはっきりと述べるといった特徴を持つ性格で描かれています。
そんな彼女が物語が進むにつれ、徐々に陰鬱な印象をまとうようになり、最終的には彼女自身にも不幸に見舞われることになります。
なぜ、彼女は自分自身で不幸を選択してしまったのでしょうか?また、なぜ周囲の人々は、彼女の心の葛藤や悩みに、寄り添い切ることが出来なかったのでしょうか?
この映画で見え隠れする、韓国が抱える問題や闇の部分に照らし合わせながら注目してみると、本作をより深く味わえるかもしれません。主人公の刑事ユジンの表情と周囲の人間との温度差に注目!
物語の中盤以降、ペ・ドゥナ演じる女性刑事のユジンを中心に話が展開されていきます。彼女も基本的には無表情で、無気力な雰囲気をまとっているのですが、事件の調査を進めていくうちに非常に苛烈な言動をとるようになります。
しかし、その結果、調査する側のユジンと、調査される側の各関係者との温度差がより顕著になることで、韓国が抱える問題の根深さがより際立ち、太刀打ちの出来ない、非常に大きな壁となって存在しているような感覚に、私まいたくは陥りました。
ただ、一方でこの大きな問題に対する唯一の救いの象徴として「苛烈なユジンの言動や怒り」があるようにも感じます。そういった意味で、彼女が主人公として重要な役割を担っていると私は思っています。
その点を踏まえ、ユジンとその周囲の人間とのやり取りに目を向けてみてはいかがでしょうか?
◇Next step
ということでいつものNext stepです。
この映画が気に入りましたら、以下の映画を試してみてはいかがでしょうか?
※ただ、似通ったジャンルの作品を選ぶ予定ですので、基本的には明るめの映画はチョイスされないと思います。(今回、私も全て鑑賞していない作品のため、予想の範囲となりますが・・)
ですので、連続して鑑賞することはせず、途中、明るめの作品を鑑賞することをおススメします。。(^^;)
私の少女
本作の主人公ユジンを演じたペ・ドゥナが主演の作品です。
彼女は日本の作品にも出演されていおり、日本でも比較的有名な方のようですので、この映画をご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね(^^)
私は未鑑賞ですが、本作で彼女の演技にかなり注目したので、いつか必ず観ようと思います。
みなさまもご興味があれば、ぜひ!!バティモン5 望まれざる者
2024年5月中旬現在、劇場公開中の映画です。
こちらはフランス・パリの暗部をえぐり取るといったショッキングな映画のようで、私も近々映画館で鑑賞する予定です。
近いうちにこの作品の紹介記事も予定しておりますので、投稿された暁には、ぜひ、のぞきに来てくださいね(^^)
◇おわりに
はい、今回は「あしたの少女」を紹介しました!
いやぁ、、、深い作品でしたよ。コレ。
別の投稿などでも触れているのですが、映画を観る際にはあまり事前情報を集めずに鑑賞するんですね。
だから、この映画の鑑賞前は「『あしたの少女』という、ごく普通のタイトルだし、なんとなく、何か深い過去がある少女ともう一人の登場人物が、彼女の秘密の真相が明るみになるにつれ、絆が深まっていく的なちょっとミステリー要素ありのライトな映画かな?」と思ってたら、ねぇ・・
、、、韓国の暗部に切り込む感じだったとはね・・・
マジで驚きましたよ。。。
ただ、いずれにせよ、この映画は非常にクオリティは本当に高いです!
また、終始目の離せない物語の構成となっておりますので、ぜひ、ご覧になってください!
ということで、この映画に対する感想などありましたら、コメント頂けると幸いです。(でも、ネタバレはやめてね(^^;))
以上、ご愛読ありがとうございましたー!!
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