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【SEO】24年6月スパムアップデートの影響|順位下落の事例と考察

2024年6月、Google検索のスパムアップデートが実施されました。弊サイトが影響を受け、検索流入が減少している事例とその原因について考察しています。


検索流入の減少

以下はGoogle Analyticsの「ユーザー数の推移」のグラフですが、スパムアップデートのロールアウト(アメリカ時間2024-06-27 09:11)の前後から、検索流入が有意に減少しています。

Googleからの検索流入が減少

一方でbing検索での流入は変わらないことから、Googleにのみスパムサイト認定されていると言わざるを得ない状況です。

考えられる原因

弊サイトは現在、次の2つの問題を抱えています。この2つの合わせ技によってスパム認定を受けていると思われます。

  • 低品質・重複コンテンツが残り約14,500件ある

  • 内部リンクが正常に動作していない

低品質・重複コンテンツが残り約14,500件ある

URL末尾に「/1000」を付されたスパムリンクを張られ、約16,500件の重複コンテンツがGoogleによって認識されてしまいました。発生経緯とその対応については次の関連記事を参照してください。

問題は、発生したページがすべて「重複コンテンツ」のはずにも関わらず、約11,000件が「低品質コンテンツ」、約1,000件が「インデックス登録済み」に振り分けられてしまったことです。

低品質・重複コンテンツの数

現在は重複ページに301リダイレクトを施すことで、約2,000件が処理済みであることをGoogleに認識されていますが、未だサイトの96%がダメページという状況です。

ダメページの例

一方でbingのウェブマスターツールによると、bingに認識されている「重複コンテンツ」は550件ほどで、まだスパムサイト扱いはされていないと思われます。

内部リンクが正常に動作していない

それらの「重複コンテンツ」はサイト上のどこからもアクセスできる仕組みになっておらず、スパムとGoogleしかアクセスしないURLです。にも関わらず「重複」ではなく「低品質」「インデックス登録済み」に振り分けられてしまったのは、Googleがサイトの構造を正しく理解できていないことに原因があると思われます。

この原因については「サイトマップのlastmod」だと考えていますが、その理由については次の記事で解説しています。

要するに、すべてのページが「内部リンクのない宙ぶらりんページ」なため、正規コンテンツと重複コンテンツの優先順位がつけられないということです。

重複・低品質コンテンツだけならこうならなかった可能性

筆者は上記就活サイトの他に、趣味でゲーム制作およびそのウェブサイトも運営しています。そちらも就活サイト同様に「/1000」のスパムリンクにより「重複コンテンツ」「低品質コンテンツ」が生じているのですが、未だ狙ったキーワードでは検索上位10位のうち6つが私という、絶好調の状況です。

そちらで生じた重複コンテンツは「正規コンテンツ」の2倍程度の数ですから、「スパムというほどではない」のかもしれません。しかし、ゲームサイトは「重複コンテンツがインデックス登録された例はゼロ件」であり、その理由はGoogleがサイト構造を正しく理解できていることにあると思います。

これについても上記リンク先にて詳しく考察しています。

この2つのサイトの違いから考察できることは、次の通りです。

  1. 内部リンクの問題で「重要なページ」をGoogleが理解できない

  2. 正規コンテンツと重複・低品質コンテンツの区別がつかず、サイト全体がスパムサイトと認定されている

就活サイトでは、内部リンクさえ正常に動作していれば、ゲームサイトのように「スパム扱い」にはならなかった可能性があるということです。

結論としてはやはり、内部リンクと、意図しないパラメータを付されないよう予めリダイレクト処理を施しておくことが重要です。

重複コンテンツでペナルティを受ける理由判明か?

サーチコンソールの内部リンクはページランクとリンクジュースの濃さを表している?」での「リンクジュースの濃さ」や「301リダイレクトの解除の前に確認するべきこと|重要な”内部リンク”である可能性」での「リダイレクト確認済み旧URL」の研究から、サーチコンソールから消滅していないページは少なからずリンクジュースを発していると考えられます。

以下は弊サイトの「その他の記事」のカテゴリページの内部被リンクの一覧です。

ダメページからの内部リンクが目立つ

このページは2024年5月の内部リンク再構築で、トップページと配下記事にしかリンクを設置していません。ゆえにここに「濃いリンクジュース」を流せるのは「index.php」か「o_xxxxxx.php」だけなのですが、リダイレクト確認済みのページ・低品質・重複コンテンツからの被リンクが目立ちます。

上記リンク先の研究と併せて考えてみると、「リダイレクト・低品質・重複コンテンツからのリンクジュースが少なからず流れる」ことから、スパムアップデートでは「サイト全体の評価を下げる」ことで「ページ量産による検索順位の操作」ができないようにしているのではないかと推測できます。

確かにこれらに分類されたページでも「検索結果には出さずともユーザーにとって価値のあるページ(例えばファン向けの『今日何食べた?』のような日記)」だったり「トラフィック計測用にパラメータがついただけの重複コンテンツ」だったり「旧URLからのリダイレクト」はリンクジュースを発しても不思議ではありません。

ゆえに、Googleではこのようなコンテンツの存在を認めつつも、その悪用を防止するための対策が、弊サイトを捕捉したのだと考えられます。

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