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南相馬市出身の大学1年生が地元のインターンに参加したら|#訪問体験記
はじめまして!
南相馬市出身の大学1年生、あいな です。
学校では地域づくり、東日本大震災からの復興を中心に学んでいます。
9/7~9/14の一週間、よりみちでのインターンに参加して感じたこと、考えたことをまとめます。
南相馬出身なのに南相馬のことを知らない
原町生まれ・原町育ちの私。
約4年は鹿島区にも住んでいたこともあります。
高校では南相馬について調べ、発表するという授業がありました。
また、地域活性化・地域づくりに興味あったので、授業外でも地域イベントの運営ボランティアや、市役所の方々と市の子ども・子育て条例に関する会議に参加していました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697011453992-lbIGlHPtSu.jpg)
出典 https://www.city.minamisoma.lg.jp/portal/sections/15/1510/15101/3/19714.html
現在は大学の授業で小高を訪れることもあり、生まれてからずっと「南相馬」に触れてきました。大学卒業後も南相馬に帰ってくる予定です。
しかし、ずっと南相馬に住んでいて上記のような活動をしていても
「南相馬って何があるの?」と聞かれたとき、
私はいつも相馬野馬追(南相馬の伝統行事)と答えていました。
「どんなお店・施設があるの?」
「それってどこにあるの?」
と言われたら答えられないという状態でした。
なぜなら、高校まではずっと家族が運転する車で市内を移動するだけで、まち歩きをしたことがほぼ無かったからです。
家族とよく車で行く場所・学校周辺のお店しか知りませんでした。
地域を知る活動の時もインターネットで情報を得るだけで実際にまちを歩いたり、まちの人に話を聞いたりすることは ほぼしませんでした。
地域づくりをするのは市役所だけ?
また、私はこれまで市役所以外の地域づくりの主体とあまり関わる機会がありませんでした。
地域づくりをしているのは市役所だけではありません。
市民・民間企業・議会・NPO・商店街のお店⋯⋯様々な人が地域づくりに関わっています。現在私は市役所職員を志望していますが、大学1年生の今(就活で忙しくなる前に)、他の地域づくりの主体も知るべきではないかと考えました。
大学の長期休業期間に南相馬のまちを知る活動がしたい、地域づくりをしている人達について知りたいと思い、今回よりみちで一週間のインターンに、私と同じ南相馬市出身で地域づくりに関心がある友人を誘って参加することにしました。
いま『まち歩き』したから見えたこと
インターン期間中に鹿島の駅前通りを歩くことがありました。
小学生の頃、鹿島の駅前を登下校で歩くことはありましたが、成長して身長が伸び、視野が広くなった今再びまちを歩いてみて、新たな発見をすることができました。
「ゑびす屋」です。
鹿島駅から徒歩2分の小さな和洋菓子店です。
接客してくださったお店の奥さまは「どこからいらしたんですか?」と話しかけてくれて、地元の人の暖かさを感じました。
店内には相馬野馬追に関する服も飾っていました。
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お昼は「食堂すずき」(鹿島駅から徒歩5分)で食べました。
こちらも相馬野馬追の服・旗を飾っていました。
南相馬の人が「南相馬といえば相馬野馬追」をイメージするのは、地域の人が日常的に野馬追に関するものを見ているからなのかなと思いました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697011689737-QCdo8TJbfh.jpg)
小高区の移住者
インターン期間中、南相馬市に移住してきた人の話を聞く機会がありました。
①小高haccoba
![](https://assets.st-note.com/img/1697011801197-beHsKJWfTr.jpg)
小高区にある空き屋の民家をリノベーションしてできたhaccoba。
社員の三村さん(栃木県出身)にお話をうかがいました。
オンラインで販売したお酒はすぐ売り切れになってしまうそうです。
現時点で小高の酒蔵のほかに、浪江町の酒蔵があり、ベルギーの酒蔵もオープンしたいと考えていると話されていました。
haccobaさんの最近の活動に関するnoteはこちら
②小高パイオニアヴィレッジ
![](https://assets.st-note.com/img/1697011958725-MRNZQzw8Ag.jpg)
社員の野口さん(埼玉県出身)にお話をうかがいました。
原発事故で避難指示区域となり無人となってしまった小高。
しかし、ゼロの状態から新しく地域をつくろうとする小高の人々の生き方に憧れたそうです。
野口さんのような考え方を持つ人々の拠り所となるコワーキングスペースが「小高パイオニアヴィレッジ」。
若い世代・次の世代の起業家を育成するプログラムも行っているそうです。
学校の授業で小高に訪れる時は、地元の方の話や震災当時の話を聞くことがほとんどで、移住者の方の話や最近まちで起こっていることの情報はこれまで入ってきませんでした。
私の小高のイメージは「避難指示区域」。
そんな中、haccoba、小高パイオニアヴィレッジという場所ができていることに驚きました。
今、私と同じ授業をとっている受講生のほとんどは南相馬以外の地域の学生。
せっかく南相馬に興味を持ってくれたのだから、次は「今の小高にはこんなところがあるよ!」と教えたいと思います。
イベントを企画するなかで見えたこと
インターン期間中の仕事の1つに、福島市で行われる よりみち主催のイベントの企画がありました。
南相馬のお菓子を食べながら南相馬に関心を持ってもらおうというイベントです。
私たちインターン生はチラシの作成と、イベントに出すお菓子や菓子店の情報をリストにまとめる作業をしました。
2人で協力しつつ、友人は主にチラシ作成、私はリスト作成を進めました。まとめながらよく食べていたお菓子の由来や、お店の歴史やこだわりを知ることができました。
地域の良さを伝えるためには、企画する側がその良さを熟知していることが大切なのかもしれないと感じました。
まとめ:南相馬の良い所って?
インターンを通して、私が知らなかった南相馬の良さを知ることができました。
私の周りの南相馬出身の人は「南相馬の良いところっていったら野馬追、アイスまんじゅう、よつわりパンとか?」「それ以外にあるかなー」と言う人が多いです。
私もこれまではモノを良いところに挙げていました。
でも、南相馬の良さはそれだけではありません。
地元の伝統行事を大事にしている人、
南相馬に魅力を感じ、移住して、より魅力ある地域にしてくれる人、
南相馬の良さを多くの人に伝えようとしてくれる人⋯⋯
「人」もその地域の良さだと思うようになりました。
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私は地域にどう関わる?
市役所は多方面から市民を支える。
「よりみち」は同じ地域に暮らす仲間を増やし、移住という方面から支える。
同じインターン生の友人は、文化という方面から地域を盛り上げることに興味があるようでした。
私は自分がどう地域に関わりたいか、その答えはまだ分かりません。
今回のインターンで出会った方々の中には、転職して今の仕事に就いた方がいました。
私も、1つのやり方にこだわらず、視野を広げて、様々な働き方を知っていこうと思います。
試行錯誤を繰り返しながら、困ったら周りに相談して、自分に合った仕事をみつけたら、それと南相馬を結び付けたいです。
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あいなさん、素敵な記事をありがとうございました😊
南相馬に帰省したときは、ぜひ「よりみち」により道してくださいね。
マガジン「福島県南相馬|中のひと、外のひと」では、みなみそうま移住相談窓口よりみち移住コンシェルジュ8名(中の人)と南相馬を訪問した人たち(外の人)とが、それぞれの視点で南相馬での生活や体験を切り取っていきます✍️
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中の人の暮らしを紹介しています。
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