「(番外編2)ユーロスター」2014年10月(パリ~ロンドン往復):「TGV(フランス高速鉄道)乗車記録」第7話
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見出し画像:パリ北駅のユーロスター乗り場へ向かう階段。
*本文中に、写真はありません。
*駅や列車の設備、システムなどは、ひんぱんに変更されます。
記述内容は、あくまでも乗車当時のものであることをご理解ください。
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パリから遊びに行く都市を決めるときの絶対条件が、ひとつだけある。
それは、フランス語圏、あるいはフランス語が通じる都市、という条件だ。
なにか大きな事件が起きたときに、ある程度自分で情報収集できなければ、自分が困る。
私が自分で情報収集できる外国語は、フランス語だけだ。
この時代に情けない話だが、私は英語があまり得意ではない。
ロンドンが、私の決めた条件に当てはまらないことはわかっている。
しかし、どうしてもユーロスターに乗ってみたいのだ。
ロンドンへ行きたいというより、ユーロスターに乗りたいというほうが正しい。
だから、私は掟を破ることにした。
***
週末に、パリからユーロスターでロンドンへ行き、買い物をしてその日のうちに帰るというフランス人はけっこういるらしい。
それならば、私も日帰りでロンドンへ行ってこよう。
買い物には興味がないが、ロンドンの地下鉄には乗ってみたい。
大英博物館は、絶対に外せない場所だ。
なんとなくロンドンでの行動がイメージできたので、私は胸を弾ませながらユーロスターの時刻と料金を検索した。
ところが検索結果には、予期せぬ数字が並んでいたのである。
***
第6話で語ったタリスと同様に、ユーロスターの乗車券もフランス国鉄のサイトから購入できる。
英語で手続きをしなくて済むので、私としては安心だ。
パリとロンドンを往復するユーロスターの本数は、たくさんある。
だから、時刻についてはそれほど問題がない。
問題なのは、料金だ。
座席は、1等ビジネス席、1等スタンダード席、2等席の3クラス制で、1等ビジネス席と1等スタンダード席には食事がつく。
食事代は、乗車料金に含まれている。
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