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和風のデザインに合うフォントを探す
和風デザインに使えそうなフォント、試してみたものをいくつか紹介。
条件としては、
①無料のフリーフォントで、商用可
②縦書きできる
③難しい漢字も出せるもの。
④今回は明朝系のみで。
そのなかで雰囲気のキレイなもの、印象の強いもの、など。また増やすかも。
フォントって
フォントは書体とも言われますがイコールじゃなくて。多分「PCで使える、入力と出力対応のされた文字としてひとまとめのデータになったもの」のことかと思います。(ここら辺の定義はまた調べないとです)
(もともと文字とは手書きベースで発展してきていて、統一ルールの下に書かれるものは「書体」と言われます、ガムテープで作られる「修悦体」とか、”~体”という名称のものはイコール書体ですね。カテゴリー書体の内に機械用の「フォント」が含まれる、そういう形かと)
で、「フリーフォント」とは、開発者様が「無料で」提供して下さっているフォントのことです。権利的にフリーな訳ではないので、使用条件とか許諾範囲とかとよく確認してから使いますよ。
分かりやすいまとめサイト
▼ 情報発信サイトとして老舗中の老舗「coliss.com」さん。
私の中では信頼度が高くてとても助かっているサイト様です。年数回、こういったまとめを作って下さるので、ここを見れば全部わかる、それくらいの場所。
webだけでなく、紙媒体、同人誌での使用についても書いて下さるので、とってもお役立ち。です。
和風に合いそうなフォント
商用可の明朝系を中心に、縦書きが可能で、漢字の表記で「箏」「絃」「撥」等も出せたフォントをいくつか。
(縦書き対応ではないフォントを縦書きに使うと、句読点「、。」が左についたり、カタカナなどの伸ばす「ー」がヨコ書きのままだったりして、文章として入れるには使いづらいことも)
▼「さつき現代明朝」
しっかり感があります。
▼「TR大正明朝体R」
少し細めのすっきり感。
▼「ほのか明朝」
ひらがなカタカナが、少し小さめに作ってあるので、長文になったときの柔らかな雰囲気が。サブの添え書きなどにもよさそう
▼「タイムマシンわ号」
キャッチとか。写真と相性が良さそうな気もします。手書きのようなカジュアル感。細いのであまり小さくすると見にくくなりそうかも。\こういう書き込みとか/ ←よさそう。
▼ 「刻明朝 Regular」
さわやかな雰囲気があります。ベースが長体(タテに細長い)がかかってる感じなので、この画像だと分かりにくいけど、ヨコ書きの時は見た目ですごい差が出るという特徴があります。敢えて縦書きで使いますw
縦書きにすると、微妙にカタカナの行に揺らぎが出て、ちょっと音楽的な感じもあります。これは好みが分かれる部分だけど、私は好き。ただ、ビシッと決めたいときは微調整必須。
▼「FLOP DESIGN アプリ明朝」
フロップデザインさんは老舗のフォントメーカーです。可愛いフォントが多くて好き。無料で提供されているこのフォントは和風にも合いそうと思ったけれど、視認性と可読性はさすがにぬきんでている気がします。
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活字レトロ系 明朝体【new】
活版という、金属の活字を一つ一つ組んで印刷の版として刷られた印刷機、その活字のレトロな雰囲気をそのまま書体にした、すごいやつです。
▼ 「Oradano明朝」
レトロ感たっぷり。あまり拡大しては使えないので、雰囲気でとどめます。やや潰れ気味の旧字体がとても良い雰囲気(「真」や「為」「習」など)。
これは個人的にとても気に入ってるフォントなのですが、いかんせん「箏」の字が出せない・・・。他に出ない文字はほとんどないのですが。どうしてものときは、そこだけ別のフォントを指定するという荒技で使います。w
▼「出島明朝」
上記Oradano明朝で出ない文字は、多少潰れ加減を加工してこちらで補ってました。このフォントは縦書きができませんが、ヨコ書きの時に重宝です。雰囲気があって好き。
・・・と書いた直後に、”梅明朝をベースに源雲明朝とOradano明朝とGL-築地5号とむつきを混ぜた”という超補い合ってるフォントを見つけたので、これ・・・これです・・・という気持ちで追加。
▼「大正活字っぽい?フォントT5」【new】
私が探していたのはこれだ・・・!!!縦書きOK、「箏」も出る、ひらがなカタカナもちょっとすっきり。読みやすい。旧字レトロ。これですよ。ありがたい・・・(伏拝)
(画像内のフォント名に誤字があり修正して再掲しました・・・申し訳ありません;)
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拡張子がDMGのファイルの解凍(Windows)メモ
以前有料だったけど無料になった「TR大正明朝体R」、これいいなとDLしたら拡張子が「.dmg」だったんですね。
普通に解凍すると、ゼロバイトのおばけファイルしか入ってない。あっこれ何だったっけ・・・
調べたら、windowsでは解凍用にフリーソフトを入れないと行けないらしいので、7-zipというものをDLしてインストールして、やってみたらできました。よかったー
(詳細は「7-zip の評価、使い方」をご覧下さい)
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視認性と可読性と、内容の定着について
文字の視認性は、距離と関係があって。
まず配置位置、大きさ、それから、見やすさ。(周囲との関連も含めて考えないといけないこともある)
その後で、可読性(記載の内容、情報をスピーディに取れるか)、かな。
視認性が高いのは、ゴシック体。
可読性が高いのは、明朝体。
・・・とよく聞くのですが、可読性の高いゴシックフォントも多いので、もはや好みの問題かと思ったりもします。個人的にはゴシックの方が読みやすいんですが。
▼ 明朝体(左)とゴシック体(右)、細字(上)と太字(下)、一行目から100%以下10%刻みで小さくしたもの。サイズで見え方ってちょっと変わってくる感じ。(源ノ明朝、源ノ角ゴシックを使用しています)
読みやすい(意味を取りやすい)、と、目につきやすい(印象が強い)、というの、よく言われるんですけど。
デザイン、機能性(可読限界)と、ファッション性(雰囲気)みたいな部分がある感じもします。
上段と中段と下段の見え方の差。
フォントの違うものを比べると、けっこう変わる感じがありますね。
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それから、文字の太さと認識、年代によっても差があるという調査もあるらしく。
▼ 「字体の太さが文字認識に及ぼす影響 - 言語処理学会」
「調査の結果,どの世代においても極度に細い書体は読みにくいと評価されていた.また若年層,中年層は太字ほど読みにくいと評価しているのに対し,高齢層はウェイトの広い太字が読みやすいと評価している.これについて,三枝らは,高齢層でコントラスト感度が低下するためだと解釈している.」
これ、注意しておきたいのが、「読みにくい=受け入れられないわけではない」点です。
高齢者以外向けに、細い書体がデザインとして使われるのは、「読みにくいからこそ集中して読みこんでもらえることがある」って一面もあるのでは。多分。
英字のデザイン、筆記体や手書きの書体を選ぶのも、こういう面があるのかもと思ったりも。
読みにくいと、一瞬タメがあってから「読解」へ行く感じ。「ん?」という引っかかり感が、一瞬でも「目に留める」というとこにもつながるわけで。
これは多用すると「なんだこれ読みづらっ」ってなっちゃうんですけど、スパイス的に少しなら、そこまでいかなくてすむかも?
(個人的にそんな気がすると言うだけですけど、細い書体がよく使われるのってやっぱりメリットがあるからだと思うんですよね。オシャレって部分、実用性だけじゃないとこもあるし)
(たぶん同じようなのが、学校の先生が「読みやすすぎると学習の定着へつながらない」って言ってた話。うろ覚え・・・ググっても出てこないのですが。プリントや資料作るときに、わかりやすさメインへ寄せない方がいいという話でした;
プリント見てすぐ分かったつもりになる、というすんなり感が、かえって悪影響なのかと思って、ちょっと記憶に残っています。)
いずれにせよ、可読性って絶妙にバランスが必要な部分がある感じもしますね。もっと勉強してみたい。
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目的に合わせていろいろと選べるように、いくつか雰囲気の違うフォント、持っておきたいかな。
選び方で全然違う雰囲気のものになったりもするので、フォント選ぶって大変だなぁと。楽しいけど。
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