眠れない夜に絡まる。意味の無いもしももしもで遡上する過去
割り切れる気持ちは2n、割り切れぬ気持ちは2n+1です。
青い部屋。昨日まで友達だった。君。無防備な寝顔を見てた。
曲がったり捻れて伸びるきゅうりからしか得れない真夏の匂い
ニュートンのリンゴが落ちて引力を知ったのは嘘 本当は涙
火葬場の固くて冷えたエビフライ、ばあちゃんの腰真っ直ぐになって
私よりきっと長生きするでしょう冷凍庫の奥眠る銀鮭
長すぎるモロッコからの旅を終え、真だこの棺半額になる
初めてのつかまり立ちをしたヒトの小さいけれど大きな進化
友達のころの君には会えないと青い夜明けの寝顔で知った
会うたびに好きで良かったと思ってるそれだけでもう勝ち組である
振り返ることない背中運ぶバス たぶんあなたは春風でした
ほら「今」が終わる でも「今」が始まる そんな「今」を重ねたい 二人の「今」をこれからは
実家だと夜の深さを思い出す固定電話の光は優しい
言い切れる言葉が嫌いな僕たちは未来を選ぶことも嫌いで
「ねえ、生理こないんだけど」と言う君の上目遣いをまだ夢に見る