まっとうな仕事をするために必要な信念について

記事を読んでくださっている方、ありがとうございます!

これまで老健の仕事のこと、ボスマネジメントのこと、医師の働き方のことなど、

noteを書いてきて、色々考える機会もいただいています。

でも独り言ではないので、

読まれた方に少しでも何かを残せる記事を書ければなぁと思っています。


さて、今回は、

まっとうな仕事をするには、信念(カタカナでいうなら、ビジョン)が必要だ!!

と、最近痛感している件について書きたいと思います。


私が勤める老健には、ボス、施設長がいますが、

もう1人、さらに上に大ボスがいます。

administrator 、理事長、管理者です。

実際の診療には関わりませんが、

大ボスはこの施設の創設から関わっていて、

信念を持って運営している人です。


話は少し変わり、私が初期研修医からどの診療科に進むかを悩んでいた時。

医師をしている叔母から、

外科医はだいたい45歳くらいまでしか続けられないから、

きちんと続けられる科を選んだ方がいい、

という事を言われました。

結果的に外科を選んだのですが。

たしかに外科医を全うできる人は一部というのは事実です。

私もドロップアウトしましたし、

うちのボスも、今は老健の施設長ですが、元は外科医でした。

外科のOB会みたいなのに参加すると、

今は地元の病院で診療科問わず働いています、

とか、

小児の外科をしていましたが、今は高齢者をみています、

とかいう人がわんさかいます。


一方、大ボスは、ずっとブレずに地域医療を続けている人です。

そんな大ボス(尊敬する先生なのに、少しふざけた呼び方ですみません)と、先日話をしました。

その内容をまとめると、

私がボスともっと仕事をシェアしたいという申し出を大ボスにしたけれど、

ボスは自分がするからいいと断ったことについて。

この年代の医者は(ちなみに大ボスも同じ60代)、なんでも自分1人でするという事を美徳にしているから、

チーム医療というのがなかなかできない、

だから、私のやり甲斐を奪ってしまって申し訳ない、

という趣旨の話でした。

ボスは私が時短勤務なので、私と仕事をシェアしても結局こなしきれずに自分の負担が増える、

という事を理由として挙げたようです。

大ボスもそのタスクシェアについては賛同してくれていたのですが、

ボスはそれでも跳ね除けたので、

大ボスは私の前では穏やかでしたが、今思うともしかしたら、

そのボスの跳ね除け方が、大ボスにとってはかなり問題に感じられたのかもしれません。


一方、私はもう今の職場を辞めるつもりでいたので、

私のやる気をダウンさせないようにか、

はたまたボスの権力をもう少し限定的にするためにか、

大ボスは、私がもっと老健の施設運営や管理に関われるような別の提案をしてくれましたが。

もしそれを受け入れたらますます辞めづらくなるので、

どうするべきか考えています。


大ボスは、私が時短勤務でなくなった時のことまで考えてくれていて、

少なくても施設全体のことを考えているように思いました。

この施設を地域の人たちに貢献できる施設として維持し続けなければいけないという、

信念を感じました。

一方で、ボスはそもそも老健の仕事に対する信念はあまり感じられず、

優先事項としては、

自分自身が誇りを保ちながら仕事を続けていくこと、

にこだわっているように私は感じました。


今までも、老健でのボスのやり方に疑問を感じることがありましたが、

その時は、外科医だからしょうがないと思うようにしてきました。

いい手術をするために自分の腕を磨くことに長年力を注いできた先生が、

60前後で老健の施設長になって、

やれ多職種連携、

家族志向のケア、

終末期高齢者の看取り、

ACPのあり方、

などと言われても、

魂込めた仕事はできなくて当然です。


だから私は

ちゃんと家庭医療を学んで良かったな、

と思っている次第です。

大ボスにはかないませんが、

私も信念を持っていきたいと思っています!!






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