嫌われる勇気がないとつけないポジションってあるなぁと
今日、クローイという韓国人の女の子と初めて一緒に遊んだ。
クローイは1ヶ月前にメルボルンに引っ越してきた、私がよく行くカフェのスタッフだ。
カフェを訪れる度に会話が弾み、住んでいる建物も同じだと判明したので、仲良くなりたいと思って連絡先を交換した。
カフェに行くまでの自然いっぱいの道を二人で歩きながら、私は彼女に「カフェの仕事はどう?楽しい?」と尋ねた。
クローイは梅干しでも食べたかのような酸っぱく渋そうな表情を見せ、「ノー」と答えた。
「え、どうして」と私は尋ねた。
答えは想像通りだった。
「オーナーがサイアク」である。
カフェの主であるオーナー(オージー)は、席に座って忙しそうにパソコンのキーボードを叩きながら耳と肩の間にスマホを挟んで電話をしていたりする日もあるし、自ら店頭に立っていることも多い。
(推定)50代で、ハゲていて、背が高くガタイもよく、目つきが鋭い。いかにも仕事人間!シゴデキ!オーナー!という感じ。
店に来てオーナー当ててみてくださいと言われると「絶対この人でしょ」と即答できるほどオーナーの風格がある。
私はオーラが見えないが、彼の背後にはいかつい竜のタトゥーみたいなドラゴンがいる気がする。迫力がハンパない。
彼を初めて見た瞬間、確かにコワそうだなと感じたが、彼はカフェを訪れる者に対して非常に真摯で親切で抜かりない。
お客さんが入口を通った瞬間に「ウェルカム!」ともてなし、他のスタッフの2倍速で注文をサーブする。水が欲しいなぁという心を読んだかのように水をサッと置いてくれる。まさにパーフェクトヒューマンだ。
お客さんからしたらありがとうございますという感じなのだけど、スタッフからすると厳しすぎて溜まったもんじゃないらしい。
その話を聞いて思ったのは
人を束ねる立場にいる人って、不思議と似たような特徴を持った人が多いよな…
ということだった。
もちろん優しくて素敵なオーナーやマネージャーもたくさんいるので、人を束ねる人の全てがそうだと言う気は全くない。
これから書くことはイン・マイ・オピニオンの極みであり
※あくまでも私調べであり、私が感じた傾向です
※皆が皆そうではありません
※天使のようなオーナーやマネージャーもいます
と各文章に念入りに米印を添えながら書きたいくらいなのだが
親方、オーナー、マネージャー、店長、支店長、責任者、大将、リーダー、強豪校の顧問などと呼ばれ、その役をこなす人は
ドラえもんのキャラで例えるとジャイアン、大統領で例えるとドナルド・トランプ的な要素を持つ人がどうも多い気がするのだ。
彼らは異様な存在感があり、物事を躊躇わずにはっきりと申す能力があり、頭の回転が極めて早く、判断力があり、大胆で、変わり者で、メンタルが強く、理不尽。
そして大抵の場合、嫌われている。
おそらく彼らは、自分が嫌われていることを知っている。だがそれがどうしたのか?と言わんばかりに堂々としており、嫌われる勇気がある。
あるいは、嫌われていることに微塵も気づいていない、メンタルツヨツヨタイプのどちらかだ。
優しくて、みんなが傷つきませんように、どうか皆に嫌われませんようにと強く願っている人が大勢の人を束ねるポジションにつくと、おそらく病むだろう。
私は大学時代にプレゼンテーションのグループでリーダーを買って出たことがあるが、言いたいことをはっきり伝えたり指示するのが苦手すぎるが故に「いいね!素敵!」としか言うことができず、立候補して1週間も立たないうちにこんなのムリーーー!と号泣した。ほろ苦い思ひ出だ。
人をまとめる立場にいる人たちは、時に伝えにくいことをバシッと伝えたり、指示をハッキリと出す立場にあることから、人柄抜きにしても嫌われやすいというリスクを背負っている。
とはいえ優しすぎてもナメられるし、ゆるすぎてもまとまりがなくなるだろう。
だから、思ったのだ。
リーダー的なポジションに君臨し、人を束ねる立場におののかない人って、クローイ達が嫌っているカフェのオーナーのような人なのだろうなぁ…と
できるジャイアン的な。
そんな気がする。
あくまで私が思うになのだけど。
クローイの「オーナーがサイアク!」を否定するわけではないし
オーナーを讃えたいわけでもないのだけど
ただ
世の中には嫌われる勇気がないとつとまらないポジションがあるよなぁ…と思っただけだ。
私には絶対にできぬ (^-^)
でもそれがすごく向いている人もいて
つくづく適材適所なんだなぁと。
The journey will be continued….
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