無料音楽アプリ『Soundcloud』とは
アノニマスDTM編集部でございます。
昨今、ストリーミングの普及により、音楽も手軽に試聴できる時代となりました。現在はサブスクリプション制の音楽アプリが主流となっており、登録楽曲数や利用ユーザーも年々増加傾向にあります。
国内ではSpotify、YouTube Music、Amazon Musicなどが台頭しています。(2022年10月時点)
20~59歳1,000人を対象としたスパコロの調査では、Spotify、Amazon Musicの認知度が35%、Spotifyの利用率は15%です。
1,000人いたら150人ほどがSpotifyを使っていると考えたら、まあまあ多いですよね。
そんな有名どころを押しのけ、筆者がおすすめする音楽アプリは「Soundcloud」です。バンドマン、コンポーザー、DJなど、クリエーター層から根強い人気を誇っています。
国内でどれほど認知度があるかは、オープンソースの統計が見当たらず、不明ですが、音楽好きのリスナー、ネタに困ったDTMerには特におすすめしたいアプリです。
アマチュアやプロの境界線がなく、誰でも自由に楽曲をアップロードできることもあり、2023年の時点で、登録楽曲数の累計は2億を超えています。SpotifyやApple Musicよりも群を抜いて多いです。
2024/01/17 12時時点、App Storeでのミュージックアプリ無料部門では楽天ミュージックを抑え、12位にランクインしています。
2024/01/18 3:00時点、各国別でのダウンロードランキングを見てみましょう。
リアルタイムなので、日によって変動はありますが、最もランキングが高いのはスウェーデンでした。
アメリカ、韓国はトップ争いに入ってますが、中国に関してはランキング外でした。これには理由があります。
中国版App Storeでアプリをリリースする際、中国政府が定めたICPを開発側が順守する必要があります。そのため、ランキングの多くは中国国内のアプリが過半数を占めています。
Soundcloudは規制の関係上、中国版App Storeではリリースされていないのでしょう。
中国を除けば、Soundcloudは世界各国で人気があることがお分かりいただけたかと思います。
筆者の経験則から、Soundcloudの良い点・悪い点について解説していきます。
[良い点]
ポップス、ロックだけでなく、市販では聴けないマイナージャンルも豊富
以前はかなりごちゃごちゃしていましたが、
今のSoundcloudはレイアウトが見やすいです。検索画面トップでは、分かりやすいジャンルが並んでおり、好きなジャンルへたどり着くのも比較的容易です。
例えば「deep house」で検索すると、独自のアルゴリズムに基づき、アマチュア、セミプロ、プロ問わず、おすすめユーザーやプレイリストが表示されます。
アマチュア、セミプロクリエーターの楽曲もたくさんあり、作曲やトラックメイクのネタ探しにも良い
「邦楽」で検索すると、日本人がアップロードした楽曲や作成したプレイリストの一覧が表示されます。
既存楽曲のリミックスやカバーは聴いてても楽しいし、勉強にもなります。ボカロPの楽曲も豊富にあります。
プレイリストは非公開にしてプライベート利用も可能です。お気に入りの楽曲を格納して、好きな時に聴くのも良いですし、作曲のネタ帳として使うのもありですね。
任意のプレイリストを選び、一番下までスクロールすると、「Refresh suggestions」というボタンがあります。これはアプリが自動でおすすめ楽曲を表示してくれる機能です。
ジャズのプレイリストであれば、ジャズの楽曲がおすすめに出てきます。混合ジャンルでも、最適な楽曲をチョイスしてくれます。個人的には、アルゴリズムがとても優秀に感じます。
プレイリストは楽曲の並べ替えも出来ます。
ラウドネス規制がない
ラウドネス規制とは、そのアプリが決めた上限の音量を超えた場合に、楽曲の音量が上限値に下げられることを指します。
これを実施をすることで、リスナーは音量に波を感じることなく楽曲を聴くことができます。
Soundcloudにはその上限値がないため、アップローダーの決めた音量に依存することになります。そのため、一般のリスナーにとっては少し不親切かもしれません。クリエイターにとっては、素のミックスが聴けるので、勉強材料になる利点があります。
アップローダー向けに補足すると、Soundcloudの推奨ファイル形式は16bit/48kHzです。
無料会員でも広告が出ないので、ストレスがない
無料利用でも基本的に広告は出てきません。有料会員へのアップグレード案内のポップは時々出てきますが、ストレスになるほどではありません。
いつも快適な状態で音楽開拓が出来るのは嬉しいですよね。
ホーム画面では、よく聴いてるジャンルや楽曲から、アプリが自動作成したミックスリストを提示してくれます。
[悪い点]
悪い点は強いて言うなら...という感じです。
お気に入りのクリエイターがアップロードした楽曲は急に聴けなくなる場合もあります。自由度が高い故のデメリットと言えます。
操作子は日本語対応していないので英語が苦手な人は使いづらいと感じるかもしれません。ブラウザ版なら翻訳機能をオンにすれば日本語表記になります。
ラウドネス規制に関しては割愛します。
アマとプロの境界線がなく、普段聴くことができない楽曲、大々的に売り込みをかけていないアーティストの楽曲が聴けるなど、新しい発見が盛りだくさんです。
みなさんも是非Soundcloudを使ってみてください。一般のリスナーはもちろん、DTMerにもおすすめです。
過去に執筆したSoundcloudの有料記事は、現在も多くの読者様にご購入いただいています。(この場を借りて感謝)
途中までは無料で読めますので、こちらもよろしければご参照ください。