【ドラフト予想2021〜埼玉西武ライオンズ〜 覇権奪還へ 補強ポイントは「全て」】
10月11日（月）に行われる2021年ドラフト会議。今回は埼玉西武ライオンズの1位指名予想とオススメの外れ1位候補を紹介していく。
補強ポイントは「全て」
山賊打線を擁してパ・リーグを制覇した2019年を境に年々順位を落としているライオンズ。
ご覧のように投手成績は全てリーグ最下位。自慢だった山賊打線も大きく成績を落としており苦しい戦いが続いている。
特に投手の中でもサウスポー不足が深刻で、全イニングの9割を右投手が賄っている状況。左腕で1番投球イニングが多いのが新外国人のダーモディの33イニングで、その次に中継ぎの武隈の27イニングと圧倒的人員不足である。
そのダーモディも8月27日の日ハム戦以降1軍登板は無く、今季限りでの退団が濃厚。サウスポーの補強は必須である。
更には来年以降、森や山川、外崎、源田といった主力野手が順にFA権を取得する予定で、万が一に備え後釜候補の獲得も検討しなければならず、舵取りが難しいところだ。
ドラ1はこの2択！
こういった状況を踏まえると即戦力左腕を指名する可能性が高い。特に今年は評価の高い左腕が豊富なだけに優先的に指名するだろう。
その中でも
・隅田知一郎（投手/東日本工業大）
・佐藤隼輔（投手/筑波大）
この二択になるのでは無いか。
今季のドラフトの目玉である隅田は、春の神宮で名門・上武大を相手に8回14奪三振と圧巻の投球を見せた。神宮球場のマウンドは傾斜が緩やかで低く、適応するのに時間がかかる投手が多いが隅田は1発でクリア。西武の本拠地・メットライフドームもマウンドが低く打者有利とされているが、神宮で適応を見せた隅田は1年目から期待できるだろう。
最速152㌔を誇る筑波大の佐藤は、大学2年時から大学日本代表に選出されるなど実績豊富な左腕。アメリカ代表を相手に5試合6イニング無失点と完成度の高さを見せつけた。しかし、今秋のリーグ開幕戦で右脇腹を負傷。完治までに１ヶ月近くかかると言われており、ドラフトにどう影響するかが見通せない。
ただ里崎チャンネルの動画内で「1位は誰を指名するか知ってる。筑波大の佐藤」と発言している為予想はとても困難である。
ハズレ1位でも左腕！？
前述した通り今季は左腕が豊作。主力野手の後釜候補も補強したいが、昨年指名した渡部やブランドン、仲三河が2軍で結果を残している。そういった状況を踏まえると、ハズレ1位でも即戦力左腕に手を伸ばすだろう。
・山田龍聖（投手/JR東日本）
・山下輝（投手/法政大）
・鈴木勇斗（投手/創価大）
そうなると、この3投手が確実に候補に入ってくる。
特に山田は徐々に調子をあげており、1回目の入札で消える可能性も高い。一本釣りを狙って指名してもいい素材だ。
山下は春のリーグ戦で2勝3敗と負け越したものの、防御率は2点台前半と安定。1年時に受けたトミージョン手術も完全に癒えておりハズレ1位までには消える可能性が高い。
2位以降では捕手と外野手を
これは球団別の各ポジションの攻撃力を数値化したものである。リーグ屈指の打者・森友哉がマスクを被る捕手はもちろんリーグトップの攻撃力。
しかしながら外野手、特に両翼は両方マイナス20を超えるという悲惨な数値。森の流出に備え、捕手の後釜と打てる外野手を2位以降で確保しなければならない。
打てる捕手の候補は2人
・松川虎生（捕手/市立和歌山高）
・安田悠馬（捕手/愛知大）
松川は「紀州のドカベン」と呼ばれ高校生離れした長打力の持ち主。捕手としても高校屈指の右腕・小園健太を巧みにリードしており評価はかなり高い。
安田はこの時期に来て評価を上げている大学生捕手。在籍は地方リーグの2部だが、185cm104㌔と大柄で10月3日の至学館大戦では3安打2ホーマー4打点と圧巻のパフォーマンス。中日と西武のスカウトが熱心に視察しており指名の可能性が高いだろう。
一方、外野手は
・前川右京（外野手/智弁学園高）
・阪口樂（投手・一塁・外野手/岐阜第一高）
・梶原昂希（外野手/神奈川大）
この辺りが候補だろうか。
昨年渡部、ブランドンと右の強打者を指名したた め左の大砲候補を狙うのではないかと予想。
特に阪口は渡辺GMが
「飛ばす能力は高校生の中で1.2を争う」
と高評価をしており、指名の可能性が高まる。
前川は高校通算37本塁打を誇る関西屈指のスラッガー。井端弘和氏が高く評価しておりこちらも将来が期待される。
以上が私の予想である。
来期から本格的に三軍の活動が始まる西武。
それに伴い10人程度の指名をすることを渡辺GMA明言しており、ドラフトに期待しているファンも多いだろう。覇権奪還へどのような戦略を立てて来るのか楽しみである。