臨床とインターネットの接点㉕
Medical Tribune 2003年4月24日 26ページ ©︎鈴木吉彦 医学博士
サービス内容がネット上で評価・検索される時代
医療機関が対象となる可能性も
地域志向の検索サイトが登場
先日、職場が変わったために、新しい医師会に登録のための挨拶にいってきました。すると、「ホームページは持たれないのですか?」と質問されました。若い医師たちは積極的にホームページをつくって自己PRしているそうです。私個人がインターネットの世界で仕事を始めたのは1996年ですから、既に7年の歳月がたっています。96年当時は、趣味でホームページをつくっている医師が全国で数人から数十人いるくらいでしたが、ほんの数年で、ホームページは医師の間で浸透し、特にクリニックや病院の広告用媒体として、しっかり定着してきたということを実感させられました。検索エンジンで調べてみると、病院・診療所が独自で作成したホームページは約2,000件にのぼります。
インターネットがスタートした当初から、地域ごとに医療施設を紹介し、時には診療内容を閲覧できるような、ナビゲーションサイトの人気は高いものでした。以前は、単なる「リンク集」が多かったのですが、最近では、ほとんど見当たらなくなりました。おそらく、医療施設の医師や治療方針が頻繁に変わるため、それを管理するには、たとえ「リンク集」でもたいへんな労力を必要とし、それに見合うだけの収益性がなく、管理者がリンク集の維持を断念したのだろうと思われます。
ところで最近、ADSLや光ファイバーの開設を申し込むときには、電話番号を入力すると、自宅周辺のインターネット環境が整備されているかどうかがわかるシステムが普及しています。医療施設の検索においても、同じようなシステムを構築できれば、どこに住んでいても、旅行しても、電話番号を入力すれば、すぐに近くの医療施設が見つけられるようになることでしょう(図1)。
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