内面に関する文章を書くことを卒業してから1年と数ヶ月、今日はnoteへのOB訪問だ。 卒業、という体のいい言葉に逃げて「趣味で文章を書く」ことを辞めてしまってから早2年弱が経つ。その間に語彙力や発想力はすっかり錆びついてしまい、たまに書こうとしても全く指が進まなくなった。社会人として、事務的な文書に触れるスキルは必要かもしれないが、私的な、自らの思いの丈を冗長に書き連ねる技術など無くても困ることはない。 書きたいことも特に浮かんでこない。有り体に言えば「ネタ切れ」である。
本日、僕が中退した大学の卒業式が行われた。卒業生は、僕と同期だった学生たちだ。本来共に卒業するはずだったことへの寂しさと悔しさもあるが、それ以上に、自分が為し得なかったことを達成した皆への尊敬の念が大きい。彼ら、彼女らを心から祝福したい。 友人たちよりも一足先に学生の身分を失っている僕にとって、今日はオフィシャルには何の関係もない日である。しかし、僕の気持ちの上ではひとつの節目だ。 今日のこの日に、僕も卒業しようと思っているものがある。このnote「冷やし温泉」
まえがき 本格的にnoteを利用し始めてからおよそ1年半、数々の記事を公開してきた。しかし、完成に至らずに下書きに眠っている記事や、タイトルだけ思いついて着手しなかったものなどはまだまだたくさんある。そこで今回は、単独で記事にすることがかなわなかった文章たちを短編という形で消化していきたいと思う。数が多く、またどれも一度挫折したテーマであるから、非常に練度が低いものも混ざっている可能性がある。その点についてはご容赦願いたい。 批判への批判 僕は批判が大の苦手である。
概要 WALKMANを買ってもらった中学3年生の頃から今に至るまで、僕は色々な音楽に触れてきた。いつしか無音を嫌うようになった僕は、家での時間や車での移動中に何かしらの曲を聴いている。 そんな僕が今までに出会った数々の音楽の中から選び抜いた100曲を、2つのプレイリストに分けたのが表題の「冷やし温泉`s 50 昼/夜」だ。出会った時期も出会い方も様々で、ジャンルも方向性もバラバラなものだが、どれも僕の好調や挫折のそばにあった曲たちだ。 音楽の趣味嗜好を晒すのは少し恥ず
前編をまだお読みでない方はこちらから 約4000字に渡る前編を読んで下さった方々には頭が上がらない。愛するバンドと僕の紆余曲折を長々と書いたが、内容の大半はこの後編に繋がらないものだ。固有名詞が登場する文章になるとどうしても冗長になってしまって恐縮である。 しかし、なぜ内容に直接関係のないように見える話を前後編にまとめているかというと、それはやはり2つの記事に関連性があり、前編を踏まえて書きたいことがあるからに他ならない。ただ好きなものを発表するために記したわけでは
およそ3年前に、Base Ball Bear(以下ベボベ)のライブで号泣した話を記事にして公開した。手前味噌ながら、読み返してみると当時の僕のベボベに対する熱量をありありと感じることができる。 それから月日が経ち、僕は先日(2021年12月18日)、福岡市内のライブハウスにて行われたベボベのライブに参加してきた。様々な事情があってかなり間隔が空いてしまったが、久々に生のベボベを見てきたのである。 結論から言うと、非常に楽しく、また心動かされるライブだった。しかし、こ
ナルシシズムで言っているわけでは決してない。 僕は物心ついた頃から今に至るまで、誰かを助け、守りたいと考えて生きてきた。他人の危機に颯爽と現れ、事態を解決して去っていく、なんてシチュエーションに憧れているし、自分が物語のキャラクターだとしたら銃弾から彼女をかばって絶命する役でありたい。特撮やヒーローアニメにあまり触れずに育ってきた割には、英雄へのあこがれ、羨望が強い人間なのだ。 たとえば誰かが柄の悪い集団に絡まれていたとする。僕には護身術の心得がなく、立ち振る舞いに
慌ただしかった年末年始が過ぎ去り、社会はすっかり平常運転に戻った。2022年に新しい目標を打ち立てた方は、その達成に向けて邁進していることだろう。 最近の僕はというと、家に眠っていたペン字練習帳を引っ張り出し、美しい文字を書けるよう精進しているところだ。やるべきこと、やらなければならないことは他にもっとあるはずなのだが、かねてから字の不格好さにコンプレックスを抱いていたため、この機に克服しようと思い立ったのである。 練習を開始して2週間ほどになるが、開始前と今では明
本編に入る前に皆さまへ。 今年も様々な方のお世話になりました。弊noteに関しても、読んでるよ!というお声をいただくことが増え、大変励みになりました。今年1年、本当にありがとうございました。下半期は投稿頻度が落ちてしまいましたが、文章を書きたいという気持ちは消えていません。読んで下さる方が居る限り、今後とも書き続けていきたいと思っております。来年も、どうかよろしくお願い致します。 さて、昨年に引き続き、今年も僕が書いてきた文章を1月からまとめつつ、2021年の振り返り
本日、10月12日は僕の誕生日である。昨年に引き続き、ひとつの区切りとしてバースデー当日に記事を公開させていただく。 僕は今日で22歳となった。その記念すべき日を迎えるにあたり、昨年の記事を読み返してみた。21歳になったばかりだった僕は、将来への不安と焦燥感に燃えていた。己の内面と社会に敏感でいることが、文章からありありと読み取れた。行動していたかは別として、様々なことを考え、悩み、もがいていた。 そこへいくと、1年後の僕は特に感情を強く持たなくなってしまっている。
リクエスト企画、ひとまず最終回である。本当はもうひとつ頂いたタイトルがあるのだが、それに関しては現時点で書けることが少なく、また情報収集が必要なものであるため、一旦保留とする。このままお蔵入りにするつもりは全くないので、提示してくれた友人には気長に待ってもらいたいと思う。 狙女。「ソジョ」と読む。お笑いコンビ・オードリーの春日俊彰がラジオ番組内で彼女(のちの奥様)のことを「狙ってる女」と表していた(世間に隠しているという設定だったが、放送を聴いていれば付き合って
前回に引き続き、頂いたテーマについて書かせていただく。 僕は2007年頃から野球を観てきて、小学5年生から中学3年生までプレーもしていた。一方、サッカーに真剣に触れるようになったのは2018年とかなり最近のことである。今回のお題を提示してくれた友人は僕のサッカー観戦友達であり、このような僕の経歴から、今の日本サッカーをより強くする案を引き出そうとしてくれたのだと想像している。 つい最近まで五輪をやっていたが、とりわけサッカーは大規模な大会の後にこうした方法論——日本
金曜日に2回目のワクチン接種を済ませたため、その後の土日は副反応を懸念して家に籠ることにしていた。そこで、SNSでnoteの題材を募集したところ、何人かの友人からメッセージを頂いた。とても感謝している。 今回はその第1弾として、友人Tくんからの3つのテーマについて書いていこうと思う。本記事に限らず、リクエストで書くものは普段取り扱う内容とは一線を画すものも多いが、お付き合いいただければ幸いだ。 ①今と昔の継投や完投の価値 野球に関するテーマである。昔——昭和から平
少し期間が空いてしまったが、前回の記事では、僕の思考と苦悩をそのまま書き連ねた。これは僕の中では比較的平常運転なのだが、読者の方々に病んでいると思われるのは心外である。したがって、直近のポジティブな要素も文章にしておこうと思う。 コンビニで働いていた頃は夜勤や早朝勤務ばかりで、生活リズムも何もあったものではなかった。一人暮らしをしていた頃は自分の意思で眠ることが難しく、また起きることもままならなかったので、大学1年生の夏ごろから3年ほど、「朝起きて夜眠る」を心地よく行え
この度、1年と少しの間働いたコンビニを辞め、交通警備のアルバイトに鞍替えした。労働時間と収入を増加させるためである。ここにも何年も居座るつもりはなく、貯金をしながら正規就職先を探していく予定だ。 人件費削減の煽りを受け、シフトが減少していたここ3ヶ月、かなり暇であった。何か自分の身になることをしたわけではないが、とにかく時間は有り余っていた。余裕があるといえば聞こえはいいが、空虚な時間は人間にとってあまり良いものではない。他人と接するより自分と対話する時間が長いと精神に
先日、友人から相談を受けた。聞けば、ここ最近彼女と別れたくなっているらしい。パートナーのいない身からすると贅沢この上ない話だが、真剣に聞いてみると、どうやら細かい会話のズレが気になるそうだ。 二人でいる時に、彼が会話の流れで使った単語の意味が彼女には分からず、説明が必要になったという。このような事例が頻発するらしく、長時間共に過ごすこと、もっと言えば将来を考えた際に、この違和感を抱えながら暮らしていくことは難しいと感じたようだ。 本来、相談事を他の方に公開するのはマ