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QHHT〜ある殿の一生 完〜

さて、この殿の一生を過去世として見た意味である。 殿はその出自故に自身の身の振り方を 出来うる限り抑制して生きた。 友もいた。 確かに愛を感じる関係もあった。 しかし、感情を抑制する余りに 自分にとって身近な存在に どう接したら良いものかそれが分からなかった。 粛々と淡々とやるべきことは成した。 後悔も恨みも無いのである。 それでも慣れないことはなかなか出来ない。 それが彼にとっては 自分の思いを素直に伝えるということであった。 しかし自分の寿命が尽きるその時を

    • QHHT〜ある殿の一生⑦〜

      寺に戻って隠居生活をしてから数年が経った。 時折やってくる息子からの文には 立場が変わってのちの 心の迷いや不安がたまに顔を覗かせるが 概ね主としての職務に邁進していることが 書かれていた。 また同時に孫達がいかに成長し 若夫婦の仲睦まじさ 家族を温かい目で見つめ続ける妻の様子も 少しばかり伺うこともできた。 余り接する事のなかった息子が 父としての自分へ 礼を尽くしてくれている事に 驚きと共に喜びも感じるのであった。 寺はかつての住職は遷化※し やはりこちらも代替わ

      • QHHT〜ある殿の一生⑥〜

        息子が立派に職務をこなし 家臣達も半分以上が代替わりをした。 そして息子には良い関係を築いていた他国から 姫を娶った。 程なくして立て続けに一男一女を授かった若夫婦は 誰の目に見ても仲睦まじく それを見ている妻もまた やっと訪れた安息の日々を 手に入れていた。 息子とは職務についての会話以外 ほとんどすることは無い。 妻とは正月以来顔を合わせていない。 孫にあたる子供達とは それぞれの誕生日と季節の行事以外 触れ合うこともない。 彼は職務の手が空いた時は 庭を歩き空

        • QHHT〜ある殿の一生⑤〜

          殿になった彼には平穏など幻であったかの様である。 新しい殿が来たとなれば 次に望まれるのは後継である。 先に死んだ腹違いの兄が 元服をした後に娶(めと)る予定だった 政略結婚の相手を そのまま迎え入れる事になった。 選択肢などはなから用意されているわけではない。 顔も見ず家柄と名前しか知らない相手が妻となった。 数日掛けて籠に乗り 煌びやかな衣装に身を包んだ新妻は 彼より少し年上であったが 屋敷の奥で大切に育てられ 世間を見たのはこれが生まれて初めてであった。 身

        QHHT〜ある殿の一生 完〜

          QHHT〜ある殿の一生④〜

          ある日のこと。 少年が預けられていた寺に鎧武者と 直垂(ひたたれ)を着た武士達が 豪華な籠と共にやってきた。 一言二言、預けられていた寺の住職と言葉を交わし 住職は小さくため息をつくと そばに控えていた僧侶に言葉を掛ける。 僧侶は少年の居室に これから少年から青年になる為の 装束を入れた漆塗りの盆を持って現れた。 少年は既に自身の身の状況を理解していた。 僧侶が現れてから少しの後に 住職がやってきて少年に祝いの言葉を掛ける。 それは祝いの言葉なのか呪いの言葉なのか

          QHHT〜ある殿の一生④〜

          包む文化

          このエッセイを読んで思い出したこと徒然。 以前、外国の方に贈り物を頂いた。 了解をもらってから頂いたその場で包装紙を何気なく開けた。 とても驚かれたというか納得されたというか。 包装紙の開け方も丁寧で、その包装紙すら畳んで綺麗にするのは、やっぱり日本人だと。 同行していた友人も同じようにしたものだから、 やっぱりやっぱりと何度もうなづいていた。 もう、身に染み付いてしまったものなので改めて言われると不思議であった。 帰国して周りに聞いてもそれがなにか…って感じ。 でもそれは

          QHHT〜ある殿の一生③〜

          さて時は遡り 少年が寺に預けられる大きなきっかけとなった日。 少年が更に歳若く3〜5歳の頃である。 周辺では御家人と非御家人の戦さが起こっていた。 父親である御家人と対立する非御家人の間で ある密約がなされた。 これ以上の戦さを続けないため。 お互いにとって双方痛み分けとなる密約である。 それは育ての親である臣下を敵方の大将に渡し 息子である少年を人質として寺に預けるということ。 敵方の大将にすれば 父親側と内通する可能性の高い者を身近に置くことで 何かあればすぐに疑

          QHHT〜ある殿の一生③〜

          QHHT〜ある殿の一生②〜

          まずは自分の最も心地が良いと感じる場所にいる。 今回はどこか南国のエメラルドブルーに輝く 穏やかな海の中にある、白い砂浜の島にいる。 島の端っこには少しの草地があり そこに一本の椰子の木が立っている。 海は只管に穏やかで 白波が立つこともなく 絶え間ないさざなみの 規則的な波音のみが聞こえている。 先程まで雲一つ無かった晴れ渡る青空に 一つの雲が湧いてくる。 白く綿菓子のような雲である。 雲に乗った。 何にも触れず何の感触もなく ただただ心地がいい。 白く綿菓子のような雲

          QHHT〜ある殿の一生②〜

          QHHT〜ある殿の一生①〜

          信頼する霊視鑑定士 南風さんの誘導で 人生二度目のQHHTセラピーを受けてきた。 結論から言うと非常に充実した2時間で 前回と同じく自浄作用というか 癒しの感覚がとても強く 本当に受けて良かったと思う。 前回は自分自身が慣れていなくて 受け取ったメッセージをどう伝えたらいいのか どう解釈したらいいのかと言う迷いというか 思考みたいなものがある程度あった気がする。 今回は自分自身も二度目の体験で 疑うことも思考で解釈することも より手放せたお陰で素直に身を委ねることに 躊

          QHHT〜ある殿の一生①〜

          疑うこと

          ㊗️初コロナ感染 結構キツかったですね。 しかし、初期に言われてた症状よりは そんなにキツく無かった感じもします。 そしてやっと落ち着いてきました。 終わって終えばそれも思い出か。 さて、タイトルであるが。 人は疑うことを忘れたら成長はないと思っている。 凄い人が言うから 有名な人が言ってたから テレビでやってたから 新聞に書いてたから 色々な場面で自分の感覚を無視し 他からの情報に左右される機会がある。 確かに凄い人かもしれない 確かに有名かもしれない テレビ

          祈る

          昔こんな話を聞いた こと地球に関してであるが 人々が夢や希望を持つことの意味を ある時から取り違えた 我欲に塗れ、他者を冒涜し 足を引っ張り蹴落とし 他者より抜きん出ようとする この一点においての望みしか 神に祈らなくなった それにより この世と天界との繋がりが細くなり 人々の願いを叶える力が弱くなり 今や祈りは聞き届けられる事が少なくなった 故に 『どうせ祈っても、夢を持っても叶うわけがない』 という意識が広がり 当然の如く、さらに願いは聞き届けられにくくなった

          自称

          世の中言ったもん勝ちとはよく言ったものである。 自称なんちゃらは今や世の中に溢れている。 そして自称にほど何故か人が集まる。 何故か。 本物は表に出ることに慎重だから。 仮に本物が表に出てたとしても その人の言動を聞けば 自称なのか本物なのかは自ずと分かるものだが 何故か今このご時世 本物を疑い 自称を珍重する傾向が見受けられる。 本物は依存させない。 依存が諸刃の剣なのをよく知っているから。 自称は依存させる。 自己の満足を満たし、目先の営利を満たせるから。 自称は自分の

          元気です

          人は生きてれば 高低差はあれど 浮き沈みがあるものだ。 いちいち怯える必要もない。 人と同じで 無視すれば詰まらなくて どっかに行ってしまう。 過敏になって構うから もっともっとと執着されてしまう。 自分の強さを 自分の芯を 信じればいい。 人から何かを意見されても 自分がそう思わないなら ああ、ありがとね。 と流してればいい。 自分の言葉に 責任を持って発言してる人って 意外に少ないよ。 自分がどうにも出来なくて 人を頼ったなら、頼ったことにも 意味はある。

          自分らしさ

          自分らしさを考えてみる。 涙もろい めんどくさがり 飽きっぽい お笑い好き でも笑顔作るの苦手 動物好き ボーッとしてる(何も考えてない) 気遣いできる 夢見がち その日暮らし 振り幅がデカい 結構自分好き 美味しいもの好き 我慢出来ない 物事の好き嫌いがハッキリしてる 悪口嫌い 人の良いところ見付けるの得意 それと同時に欠点もすぐ見付けちゃう 人に興味ない けど人嫌いではない 人の感情に敏感 何ちゃらマイノリティとか元々意識してない 海好き 流行に疎い やり出すと早い 動く

          自分らしさ

          吾輩困惑

          吾輩は猫神である。 ある日主に拉致された。 吾輩は爪を切られるのは嫌いなのだ。 主はそれが心配みたいだが 色んなところでカリカリするから 吾輩は平気なのである。 吾輩は主に爪を立てるなど そんな愚かな事はしないのだ。 だけど主は吾輩の爪研ぎ場が少ないと 思ったらしい。 だからこの段ボールで出来た 爪研ぎ段ボールハウスを買ったらしい。 今日気まぐれに入ってみたが 吾輩には小さいじゃねえか。 どうすんだこれ。

          私の好きなもの。ゲーム、お絵描き、アニメ、歌、うちの猫神様。

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