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環境に優しいパッケージ。化粧品のエコ包装について。


持続可能な化粧品の生産、そしてその消費の健全な関係性を作りだすために、最もシンプルなアプローチは「過剰な購入と消費を抑え、そして廃棄を減らす」ということです。過剰な購入や消費を抑えるためには、効果的で環境配慮の高い製品が必要です。ミロはこの考え方に基づいて製品を開発しています。

現在市場に出回っているパッケージの中で、エコロジーやサステナビリティの観点からどれが一番優れているのかを考えています。
化粧品の原料となる自然の恵みを大切にしながら、環境への負荷が最も少ない包装を行うことは、現在全てのメーカーに求められる考え方です。新商品のために現在、新しいパッケージのリサーチを行っています。最も適したパッケージは何でしょうか?

ガラスについて
設立当初はスロバキアとチェコの市場向けにしか製品を製造しておらず、小規模な生産者にとって代替手段があまりなかったため、私たちにとっては最適なパッケージでした。また、天然素材であり、不活性であるため、内部の製品に悪影響を与えず、逆に保護して鮮度を長持ちさせることができます。洗って同じ用途に再利用する方が環境に優しいですが、無期限にリサイクルすることができることが特徴です。ガラスのネガティブポイントは、重量があるため、輸送時に多くのCO₂が発生することです。

現在、サトウキビから作られたバイオプラスチック(HDPE)や、100%プラスチックリサイクル由来のプラスチックを使用したパッケージのサプライヤーを見つけることができました。この2つの素材の可能性について、詳しく見ていきましょう。

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HDPEサトウキビバイオプラスチック
サトウキビが成長する際にCO₂が結合するため、サトウキビは急速に再生可能な資源となります。輸送時にパッケージが軽くなり、ガラスを輸送するときよりもCO₂の発生が少なくなります。バイオプラスチックのパッケージは、石油から作られたプラスチックに比べて、製造過程で使用する化石燃料の量が70%少なくて済みます。また壊れにくいのも特徴です。

・デメリット:
堆肥化ができない。燃やされると、植物の成長過程で結合していたCO₂が放出される
紫外線にさらされずに埋め立てられてしまうと、素材の厚さにもよりますが、数百年は分解されない。
サトウキビの原産地は遠く南アメリカまで及ぶことが、輸送時に多くのCO₂が発生させる要因を作ってしまう。

100%再生プラスチック(PET)
世界では、プラスチックの14%がリサイクルされ、再利用されています。リサイクルに最適なのは、HDPEのシャンプー容器やPETの飲料ボトルです。スロバキアでは、プラスチックの40%をリサイクルすることができるため、恩恵を受けています。軽量であるため、ガラスに比べて輸送時のCO₂排出量が少ない、また壊れにくいのが特徴です。100%再生PETからボトルを製造する際のCO₂排出量は、バージン原料(石油、天然ガス)からプラスチックボトルを製造する場合に比べてCO₂排出量を50%抑えられます。

・デメリット:
ペットボトルは約5回しかリサイクルできないため、最終的に埋め立て用の廃棄物、焼却処分となってしまうこと。

Written by Barbora Gažová (Mylo)
Photo by @petra.rjabinin, Martin Šveda
出典:各ボトルメーカーおよび環境政策研究所

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