サヨナラの時。
夏の恋が終わりを告げ、私は未来へ向かうはずだった。
それがなぜか、過去への恋に戻ってしまい、予定が狂ってしまった。
なぜ未来の見えない彼をまた追いかけてしまったんだろう。
半年も待って、そして彼の口から出たことばは、
「好きな人ができた」だった。
衝撃は受けなくて、静かに受け止めることができた。
そうかなぁと思っていた面もあったから、
そうだったんだって。
でも、彼女への想いをそこまで打ち明けなくてもよかったんじゃないの?
私の気持ちに感づいていての残酷な言葉だった。
私は大人の対応をしたけれど、内心はズタズタになっていた。
彼のことばは、時々正直というか正直を超えて強い。
だから私の小さな心につきささる。
それはまるでナイフのように、心が切り刻まれていく。
そんなことが過去にも2、3度あったな。
言葉が汚いと自分で言っていたりもしていたけれど、ぐさっと刺さる言葉を平気で言ってのける人だった。
言葉の力や言霊を知っている人なのに、自分が放つそれはなんて残酷なんだろう。
わたしは彼に想いを寄せ過ぎて、何度泣いたろう。
そんな自分がかわいそうに思えてならない。
でも彼から早々に旅立てなかった自分がいけない。
なぜ、彼に可能性をこんなにも求めてしまったのだろう。
彼の魅力なんて、たいしたことないじゃない。
他にも素敵な人なんて山ほどいる。
出会った時の孤独を救ってくれた人だったから、私が執着してしまったのかもしれないね。
自由な彼を変えられることなんて最初からできなかったんだ。
さようならと直接伝えたほうが区切りがつくのかな?
でもまた心を切り刻まれるのが怖い。
もう私の心を傷つけないでほしいから、
私は自分の心をまもりたいから。
だから、もう彼には連絡しないと自分に誓う。
もう彼からは本当に卒業。
やっと卒業。早く忘れたい。というかもう忘れてる。そうしよう。
もう忘れられたんだ。私は彼から旅立てたんだ。
つい今日まで、まだ苦しくてさっきまで泣いていた。
お風呂の中で涙を流した。
鏡をみて、自分がかわいそうで泣いた。
それももう今日でおしまいだ。
ここにその気持ちをかき切って、この恋は終了を遂げることができたのだ。
そして私は、私を本当に愛してくれる。人に来年こそ出会う。
夏までは待てない。
春に出会いたい。
どうか、神様私を助けてください。
もう同じ過去は繰り返しません。
過ちではなく、これは私に必要な試練だったのだ。
必要な経験だったのだ、
そして、彼は私のことを忘れないだろう。
私をこんなにも傷つけて夢を追いかけていく。
見返りは求めていないけれど、
ずっと心の底では応援していたかったけれど、
それももう終わりにした。
彼からもらったそれはもう聞かないし、自分でもひかないし、
もううたわない。
それが私の選択。
さようなら。
踏み出させてくれたこと、共に夢を追いかけていた日々、楽しかった日々、
ときめきも全部、本当だったけれど、
全て、過去に置いていく。
さようなら。
さようなら。
大好きだった彼へ。
もう私はあなたから旅立つことができました。
ありがとう。
そしておめでとう、わたし。
彼に伝えたかった言葉は、私に伝えたかった言葉だ。
卒業できてよかったね。
追記
この記事を書いた後で、一年前のnoteを読んだ。
同じように彼に傷つけられた私がいた。
その私をなぜ忘れてしまって彼に依存してしまったのだろうう。
私は未来へ向かうはずだったのに。
もう時間は取り戻せない、もう終わりにしよう。
この日記がそれだった。
もう本当に卒業。
何やってたんだろう私。
夢を見ていたんだねきっと。
ようやく、夢から現実に戻りました。
私はもう彼のことを忘れられました。
さようなら。もうそれ以下でもそれ以上でもない。