なぜ若者は闇バイトに飛びついてしまうのか。
連日、闇バイトで人を集めた「トクリュウ(匿名・流動型)」の強盗事件が報じられている。
逮捕された容疑者たちが、なぜ犯罪に手を染めたのか。その動機は口を揃えて「金に困ってやった」と言っている。
結局、若者が闇バイトに手を染めるのは貧困が背景にある。
私自身、過去にお金に困って高収入の仕事にこだわって探していた経験がある。
10代後半のとき、「日給4万円以上も可」という文言が目に入り、ロクに仕事の内容なども確認せずに連絡をとって面接を受けた。
面接の相手との待ち合わせ場所は、新宿二丁目に程近い公衆電話の前だった。
鋭い人はここで気づいたかもしれない。
そう、私が応募していた仕事は「ゲイバーのキャスト」だったのである。
待ち合わせ場所にいた人の容姿は、遠目に見ると男性なんだけど、ひとつひとつの所作にどことなく女性を感じるところがあった。
一通り仕事の説明を受けたんだけど、ただ隣に座って男性を接待するだけではなく肉体関係に発展することも当然あるということだった。
今思えばこのときの人は親切だったかもしれない。
私がノン気ということを感じ取ったからなのかはわからないけど、そこまで事前に説明してくれたおかげで断ることができた。
いくらお金のためとはいえ、さすがに同性の方と肉体関係を結ぶ気にはなれない。
恐らく、闇バイトなら都合のいいことばかり並べて引きずり込み、そのあとは報道にある通り犯罪に加担させられるのではないだろうか。
加えて、身分証などの個人情報を提出させられてる背景から、やらなければ別の形で搾取させられる。
先日テレビで見たのは、「報酬は来週払うよとか、再来週に払うから次はこれをやってほしい」みたいな感じで案件を上乗せしてきて、そうこうしてるうちに逮捕されるから報酬を支払わずに指示役だけが儲かるというスキームができてるらしい。
つまり、闇バイトは高収入を得られるどころか、関わった時点で終わりなのである。
なぜ若者が闇バイトに手を染めるかというところに話を戻すと、貧困が大きな原因になってくる。
今朝見たニュースだと「自立するための金がほしかった」と容疑者が語っていた。
親に頼れなかったのか、頼り切った挙句追い出されたのか。どんな背景があったかは知らないけど、お金さえあればこの容疑者は闇バイトなんかやらなかったかもしれない。
1つ言えることは、私はそういった若者を擁護してるわけではない。
貧困の原因は家庭環境によるところが大きいとは思う。
でも、大人になってから、あるいは大人になる途中で道を選んでいるのはすべて自分だ。
お金がほしければ働くしかない。
そこをすっ飛ばしてお金を手に入れることはまずできない。
投資で稼ぐにしても元手となるお金が必要だ。
何もないところからお金を稼ぐには、とにもかくにも労働以外に選択肢がない。
物事にはある程度の相場があって、一般人が労働によって稼げる金額にも限度ってものがある。
安易に高収入に飛びつくと人生破滅する。
お金を手に入れるためには、まずは働くことだと、子どものうちにしっかり教えておかなければならない。。
幼い頃に貧困家庭で育った人が一生貧困なわけではなく、自分の選択次第で人生は変えていけるはず。
私自身、まだ体現できてるわけではないから何とも言えないけど、ひとつひとつの選択を正しく判断していけば、間違っても闇バイトに手を出そうだなんてしないはずだ。
諸悪の根源はほぼすべてお金が関わってくる。
できれば、お金の教育は義務教育の段階でもっと充実させてほしいと思う。