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歴史・人物伝~番外コラム:首相経験者の暗殺事件を調べてみました

安倍晋三元首相が遊説中に銃撃され、命を落とすという暗殺事件は、多くの国民に衝撃を与えました。私も事件当日は何をするにしても落ち着かず、なぜこんなことが起きてしまったのだろうかと、考え込んでしまいました。

まずは、安倍元首相のご冥福をお祈りいたします。

首相経験者の暗殺事件は、戦後ではもちろん初めてで、前代未聞の事件と言い切ってもいいかと思いますが、戦前には何人かの首相や経験者が被害に遭っています。記憶と記録にとどめておくという意味で、少し触れておきます。

初代内閣総理大臣の伊藤博文は、1909年にハルビン(現中国)で暗殺されました。これが、首相経験者の最初の暗殺事件となりました。意外でしたが、明治時代にはそうした事件が起きていなかったのです。

1921年に、現職の総理大臣だった原敬が東京駅で暗殺されるという前代未聞の事件が起きました。さらに1932年には、犬養毅首相が首相官邸で青年将校の襲撃に遭って殺害されるという5・15事件が起きたのです。

その4年後、1936年に青年将校たちによる2・26事件が勃発。首相経験者では、当時蔵相だった高橋是清、内大臣だった斎藤実が殺され、難を逃れた岡田啓介首相も一時は死亡説が流れたほどでした。

大正から昭和の初期に事件が集中しているわけですが、それぞれの事件には背景があり、暴力によって封殺するという風潮があったように思われます。そして、歴史をたどっていけば、事件をきっかけに日本は大きな転換点を迎えているのです。

今回の安倍元首相の事件は、今後の日本にどんな影響を及ぼすことになるのでしょうか。歴史のコラムを書く者として、政治の動きだけでなく、社会の変化にも注視していきたいと考えています。

※このコラムは、ブログと共通記事です

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