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日曜雑感 vol.27~本日のテーマは「認知症の方の世界」です
就労支援訓練「介護福祉科」の学科の一つに、「認知症の理解」という科目があります。介護職として高齢者とかかわる職場では、認知症の方の存在は避けて通れませんので、しっかりと学んでおかねばなりません。
そんな時、書店で目にしたのが「マンガでわかる 認知症の人が見ている世界」という本でした。認知症ケアの第一人者が監修し、漫画という一般の人にも分かりやすい形で認知症の方について紹介しています。
認知症は脳の病気です。その症状は、病気そのものが直接的な要因となる「中核症状」と、病気による不安感などが引き金となる「BPSD(行動・心理症状)」があり、まずはこの点を理解しておく必要があります。
自宅に居る認知症の方が「家に帰る」と言って外に出ようとする行動を例に挙げてみましょう。この方は認知症の中核症状によって、場所が分からなくなる障害(見当識障害)が起きています。
場所が分からないことが不安で、とりあえず家に帰れば安心できると思い、行動を起こしたのです。家族には「おかしな行動」でも、本人の頭の中では「理にかなった行動」になっています。これがBPSDです。
本では、「認知症の方はどんな世界を見ているのか」に視点を当て、不可解に見える行動にも本人なりの根拠があり、介護する家族や専門職はそれを「分かってあげてほしい」との願いを込めて書かれています。
私は学科のテキストで知識を習得しましたが、改めて漫画を通して具体的な事例を知ると、「なるほど!」と思うことばかりです。認知症を理解する上でとても参考になる本ですので、よかったら読んでみて下さい。
※ブログ「気まぐれトーク」にもコラムを転載しました。ブログのアフリエイトで、この本のご案内もしています
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