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オヤジの思ひ出話~第13話「春闘と昇給」

今回は在職中の少しシビアな話を書きます。働く者にとって4月は「定期昇給」が大きな関心事となります。ほんのわずかな額であっても、給与明細の数字がアップしていると嬉しくなるものです。

勤めていた会社には労働組合があり、毎年労使交渉をして最終的に昇給額を妥結していました。これを「春闘」と呼んでおり、労働組合の活動の中では最も重要視していたのです。

交渉を前に組合は要求額を提示します。それに対し、経営側が回答するのですが、要求額以上の額を出したことは一度もありません。労使双方が歩み寄るための場が団体交渉です。

大企業と違い、経営側とはいっても普段から顔を合わせている上司の方々なので、そこには「人と人との相性」や「好き嫌い」が生じてしまいます。また、トップである社長が出席しないとの「慣例」もありました。

私も10年近く団体交渉に出させてもらいましたが、毎回歯がゆい思いをさせられた苦い経験ばかりでした。結局はトップの決断なので、経営側の上司からも「愚痴を聞かされる」場面すらあったほどです(苦笑)

それでも不満足とはいえ、在職中は何とか定期昇給を維持できたのは、ありがたかったと思っています。この積み重ねが、退職金にもつながっているのだと考えると、益々ありがたいと思う今日この頃です。

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