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長野市の公園廃止は、なぜ大騒動に発展してしまったのか?~ブログ掲載コラム
※ニュースサイトにリンク切れがあればご容赦ください
長野市にある児童遊園地(公園)が、本年度末をもって廃止されるという件が報道され、ヤフーニュースで流れたとたん、あっという間に大きな反響を呼び、今や大騒ぎになってしまっています。
長野市が記者会見を開かざるをえなくなってしまったこの件について、さまざまな報道を見たり、情報を調べたりすると、一筋縄ではいかないような問題であることがわかりました。
そもそも、この件が公になる発端は、信濃毎日新聞の「声のチカラ」というコラムでした。
記事は「一部住民からの苦情」が引き金になっているという書き方をしています。こうしたトラブルは全国に散見しており、記事を読んだときは「長野市も例外じゃなかったんだな」くらいの感想でした。
この記事がヤフーニュースで伝えられると、一部の知名人らは「苦情を言う人に対する批判」をSNSで書き込みました。これが拡散されると同時に、週刊誌やネットメディアが後追いでこんな記事を載せたのです。
★女性自身
★ポストセブン
前者の女性自身は、公園が建設されて間もないころから苦情が始まり、18年間続いてきたという経過を紹介し、この問題に対しては「ネット上でもさまざまな声がある」ことを伝えています。
一方、後者のポストセブンは、一部住民ではなく「一人」が苦情を言い続けてきたとし、その人物の職業にまで触れています。この記事がきっかけとなり、個人攻撃のようなSNSも目立ち始めました。
この件が大騒動にまで発展してしまい、問い合わせや批判が殺到したことから、長野市が記者会見を開いて経過説明をせざるを得なくなりました。これにより、各メディアは大々的に報道するのです。
★NBS長野放送
こうなってしまえば、火に油を注ぐようなもので、ヤフーニュースのコメント欄には、批判の声が殺到します。しかも、長野市は会見の中で、クレームは1人からだったと認めてしまったのです。
予想されたことですが、ヤフコメやSNSには、個人に対する非難の声が数多く見られるようになりました。しかも、ポストセブンが職業を明らかにしたことで、誹謗中傷被害に発展する恐れも出ているのです。
正直、ここまで大騒動に発展してしまったからには、廃止方針を「凍結」するしかないでしょう。いったん騒動を鎮静化させたのち、改めて廃止方針の是非を議論していくべきだと思います。
以下、私見を箇条書きしました。
・この件が表面化するきっかけは、ある市議の指摘からだったようだが、本人の意図に反し、個人攻撃を助長してしまった可能性がある
・ポストセブンが、ことさらに個人の職業をあからさまにしたのは、個人に対する非難を煽っていると言われても仕方がない
・上記のことが、ネットの誹謗中傷の引き金になり、この件を大騒動へと発展させてしまっている
・長野市の職員の中には「なんで自分たちがやり玉に上がるんだ」との不満もあるだろうと推察される
※この記事は、ブログ「気まぐれトーク」と共通です
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