「この場所の空気で生きてる」と思ったら、『感謝』のメカニズムが腑におちた
たった今、『感謝』について突然腑に落ちたので、書き留めておきたいと思います。
きっかけは、仲良しの知人から、ご自分の兄弟ご夫婦が、遠方から、私の自宅から1時間ほどのところに縁あって引っ越してきたというお話をあれこれ反芻していた時のこと。
その地域は、観光地として頑張ってはいるものの圧倒的観光地とまではいかず、幾多の田舎の例にもれず人口減少著しく、田畑投げ売りも珍しくない、このまま手を打たなければ過疎化が心配される地域。
もともと大手企業勤務で本州在住だったその知人のご兄弟夫婦は、転勤で日本の最南端の地に引越したものの、夢の実現を視野に転職し、再び本州に舞い戻り例の地域に居を構えたとのことでした。
しかし。その地域から1時間もいけば、同じ県内ながら日本人なら一度は耳にしたことのある、全ての意味で観光資源豊富な圧倒的観光地が控えている。要は比較対象の場所がある、ということですね。
知人のお話を聞いていると、ご夫妻にとっては地域の惨状が目につき、心の中ではお隣の圧倒的観光地が少し羨ましいな~と思っていることがうかがえるのでした。
その気持ちも分かります。転職先の事情もあってその地の居住は不可抗力なのかもしれませんが、お隣さん、ネームバリューありますし名前負けしない、安定のパワースポットでもありますからね。昔から知られた別荘地ですが、恐らくこれからも廃れることのない、憧れの地として君臨していくものと思われますから、羨むのもわかるかな。
とはいえ。
これから引っ越すことがあるにしてもご夫婦、現在居を構えた人口減少のこの地で、まずは暮らすわけです。つまり、ここの地と空気と水、人的資源、物的資源で、暮らしを営んでいくわけです。
「ああ、そうか」と思いました。
どんな事情であるにせよ、自分で選んだことには違いない。自分で選んでなかったとしても、とにかく縁あってそこに来た。空気も水も土も、とにかく生きるための全てを、その地で調達し、命をつないでいくことになるわけです。
お隣の町のほうが、おしゃれだし野菜も美味しい、と言ったそうで、その言葉は本音だろうけど、もしかしたら、その地の美味しいお野菜にまだ出会ったことがないだけなのかもしれないし、価値観が合う人とまだ知り合っていないだけなのかもしれない。
ただし、それも、ここの空気と水と土と人々に、これからよろしくね、というオープンな気持ちがないと、素晴らしい発見が心のアンテナに引っかからなかったりする。
そうなんです。残念なところばかりを探すと、見えるもの見えないもの全ての出会いが通りすぎてしまって、いつまでもここはダメだと思い続ける結果となってしまうかもしれない。
住めば都、とはよく言ったものです。
当面はこの地で暮らしていくので、生きる糧を得ていくので、ここの地の全てものたちに、よろしくね、と。もしかしたらプライドがあるのかもしれないし、自信があるのかもしれないけど、もっとこうしたらいいのに、みたいな事を感じることも沢山あるのかもしれないけど、それはいったんおいておいて。
素敵な場所だから感謝するんじゃなくて、どんな場所でもどんな人でも、これからここでお世話になるんだもの、どうぞこれからよろしくね、がやっぱり大事なんですよね、きっと。
よろしくね、を言葉にしてみる。感謝の瞬間ふと緩んで、その心がお顔に現れる。そうすると素敵な出会いが向こうからやってくるんだ。
そうか、『感謝』のメカニズムって、そういうことなのかも。腑に落ちました。
万が一その地で思うような出会いがなくても、『感謝』があれば、そんなことさえも気にならなくなるのかもしれない、きっと。
だからみんな『感謝が先、与えるのが先』っていうんですね。ずっとわからなかったけど、唐突に納得がいった。やっとすっきりしました。
ご夫婦もきっとよき道に導かれますように~!
最後までお読みいただきありがとうございました。