見出し画像

AIC生ブログ|水と土のどっちがいい?ーレタス編②ー(byいのうえ)

マイファームが運営する社会人向け週末農業学校「アグリイノベーション大学校(AIC)」の現役受講生が綴るブログシリーズ、今回はいのうえさんの第3回目です!

▼前回までの記事はこちら▼

ーーー

今回のブログでは、定植後の生育記録と収穫、そして気になる味について紹介していきたいと思います。土耕栽培と水耕栽培による差を見ていきたいので与える肥料も同じにしていきたいと思います。
※土耕の肥料を水耕に与えることはできないので、水耕の方で使う液肥を土耕でも使っていきます。

与える肥料について

 使用する肥料は「ハイポニカ」という二液性の液体肥料になります。

画像2

家庭園芸用複合肥料 ハイポニカ液体肥料(協和株式会社)
水耕栽培だけでなく、土栽培や鉢栽培などにも利用いただける液体肥料です。花・野菜・樹木など、あらゆる植物に対応しており、植物の生長段階を問わずに同じ希釈率で使用できるのが特徴です。

A液とB液に分かれていて1:1の割合で、500倍で希釈して使用するようです。


生育記録~定植から10日後~

土耕栽培

画像3

葉が細い印象を受けます。
一応、左が「ちりめんちしゃ」右が「ロメインレタス」という品種ですが、あまり大きく差が感じられません。

水耕栽培(青色L E D)

画像4

画像5

青色L E Dのもとで生育したものです。
先ほど紹介した土耕栽培のものより、さらに細長い印象を受けます。ただ色味はこちらの方が濃いように見えます。
ちなみにAが「ちりめんちしゃ」、Bが「ロメインレタス」です。

水耕栽培(白色L E D)

画像6

画像7

白色L E Dのもとで生育したものです。
紹介したものの中で現段階おいて、一番レタスらしい見た目をしています。色も一番濃くて良い感じの見た目をしています。
こちらはCが「ちりめんちしゃ」、Dが「ロメインレタス」です。

定植から24日後

土耕栽培

画像8

長く大きく伸びてうねっているためか、うっそうとした感じになってきました。
徒長しているのがよく分かります。やはり、というか、土耕栽培で液肥だけでは栄養分が流れてしまうために徒長しやすくなるみたいです。

水耕栽培(青色L E D)

画像9

画像10

細く長くヒョロヒョロとした感じに生育しました。茎に力もなく、ほぼ萎れているような見た目になっています。
これ以上の成長は期待できないと感じたので、A、Bの生育はここで終了としました。

水耕栽培(白色L E D)

画像11

画像12

やはり一番レタスらしい感じに成長しました。葉に品種の違いが見られるほどに大きくなりました。色も最も濃い色をしていて、美味しそうな見た目をしています。

収穫と味

土耕栽培

画像13

画像14

定植から約一ヶ月半で収穫しました。
二つとも茎が長く、葉が少し細い印象を受けます。定植から24日以降は変化が少なく、終盤はほぼ変化なしと言った感じでした。
徒長してしまっていたためか味は薄く、出来の良くないベビーリーフを食べたような気になりました。品種の差による味の違いもわかりませんでした。

水耕栽培(白色LEDの場合)

画像15

画像16

定植から一ヶ月と十日程で収穫しました。
立派にレタスとわかるサイズに成長してくれて良かったです。味に関しては、あとでわかったことではあるのですが収穫するタイミングが悪く、苦味やえぐみが想定より少し強かった印象です。品種による味の違いについてはわかるほどには出ていたように思います。
個人的には「ちりめんちしゃ」の方が、クセが少なく好みの味でした。

反省点

今回、一通り栽培してみての反省ですが、土耕栽培も水耕栽培も知識に乏しく間引きをあまり行わなかったことにあります。間引きを怠った結果、全体的に思っているより小ぶりのサイズになってしまいました。
また、収穫する時間帯においても野菜の味が変化してしまうことも今回の件で良い学びとなりました。
次は、今回の栽培で得て経験と上記反省点を意識した上で、もう少し細かい条件をそれぞれ記録して生育していきたいと思います。

次回からは「芽キャベツ」の育成を開始いたします。お楽しみに!!

画像17

画像18

※農業や野菜についてより、理解を深めるためちょっとした雑学のコーナーです。

『野菜の収穫時間帯』について

反省点でも軽―く触れましたが、野菜は収穫する時間帯によって味が変化するものだそうです。皆さんもよく、「朝採れ」なんかの文字を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
「朝採れ」と聞くと、採れたてで新鮮・味が良さそうといった印象を受けます。確かに鮮度に関しては朝の時間帯に収穫して、その日のうちに市場に並んでいれば新鮮であることは間違いありません。では果たして、味はどうなのでしょうか。

「朝の内の収穫」と「昼以降の収穫」その違いを簡単に言うと、葉や実に含まれる糖分・窒素・水分量に差があります。
表にするとこんな感じです。

画像19

なぜ差が出るのか、それは野菜の成長の仕組みにあります。
日中は、光合成により窒素と水分を消費して糖分を生成していて、
夜間は、光合成をせずに根から水分と養分となる窒素を吸収しています。
その結果が上記の表のような配分になります。

そして、これを味に変換した表にすると・・・

画像20

こうなります。

以上のことから
トマトやナスといった果菜類は、ジューシーな朝の収穫したものが、
ほうれん草やレタスのような葉菜類は、苦味が少ない昼以降に収穫したものが美味しい、もとい栄養価が高いと言えるようです。

ただ、スーパー等で並んでいるものは鮮度の関係で一概に上記の表のものが美味しいとは言えないと言うこともあるそうですので悪しからず。
皆さんも家庭菜園や畑で野菜を収穫される際は時間帯を意識しつつ、自分の好みの味の収穫時間を探してみるのも面白いのではないでしょうか。
ではでは・・・

画像21


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?