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壁の向こう側。僕がひっそり抱えた悩みと突破口

「壁の向こう側」という言葉を聞いて、あなたはどんなイメージを抱くだろう。目の前にそびえる障壁、越えられないハードル、未知の領域……。人によってさまざまな連想があるかもしれない。だけどきっと、多くの人に共通しているのは、その壁の向こうに行きたいのに、どうしても行けない。あるいは、行ってはいけないのではないか。そんな葛藤や不安を感じる瞬間ではないだろうか。

この「壁」というものは、実際にコンクリートでできているわけではない。ほとんどの場合は、自分の内面にある心理的な障壁であり、ときに社会や人間関係が作り上げる暗黙のルールかもしれない。だが、どちらにしても、その「壁」を意識したときに、人は孤独を感じる。そして、その孤独や不安を抱えながらも、自分なりの生き方や自己実現を模索し続ける。

俺もそうだった。子どもの頃から、自分の目の前に壁のようなものを感じていた。決して大きな声で言えないけれど、自分だけが背負っているように思えた悩みがあった。家族との関係、友人やクラスメイトとの距離感、将来への不安。少し考えただけでも、どこかに必ず「超えられない境界線」のようなものが見えてしまう。そんなとき、周りの人はみんな自由に生きているように見えて、「どうして自分だけ、こんなにも身動きがとれないのだろう」と、やるせない気持ちになった。

しかし、振り返ってみれば、あの頃の俺は「壁なんて最初からない」と思い込もうとしていたのかもしれない。見て見ぬふりをして、何ごともなかったかのように日々を過ごそうとしていた。だけど、本当はその壁の存在を痛感しつつ、どうしても踏み出せない自分を責めていたのだ。それはまるで、小さな傷口を自分でかきむしり、痛みに耐えながら“気のせいだ”とごまかすような行為だった。

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