見出し画像

元小学校教員が語る 「小学校の先生って正直どうなの?」 Ⅲ

お久しぶりです。バタバタしておりなかなか記事を書くことができませんでした。
今日は小学校の 授業 についてお話ししていこうと思います。

小学校教諭を目指す人が「学校の先生の仕事」で一番に思い浮かぶのが授業だと思います。
小学校教諭の定時は8時30分から17時までで、そのうちのほとんどの時間は授業をしています。もちろんその間にトラブルがあれば授業を潰したり、自習体制にして指導にあたることもあります。

私は小学校の教員を目指す前(現場をあまり知らなかった時)は、授業なんて指導書通りに進めれば大丈夫だと本気で思っていました。確かに指導書通りに進めれば授業はできます。言ってしまえば教える技術がなくてもできます。なぜなら「このように教えましょう」とほとんど書いてくれているから。
でも皆さんが学生時代の時、現在学生の方はこんなことを思ったことはありませんか?
「あの先生の授業は面白くてわかりやすいのに、この先生の授業はわかりにくいしつまらない。」 と。
「この教科は好きだから」や「この先生が好きだから」という思いももちろんあると思います。でも、私が大学生の時「この先生のこと別に好きでも嫌いでもないし、この科目に特別興味があるわけでもないけどなぜか集中できるな」ということがありました。その時は正直なぜなのか全く分かりませんでした。
しかし、実際自分が授業をする立場になって分かったことがあります。
それは 児童・生徒を巻き込むこと がうまいこと。
これを詳しく書いていこうと思います。

大学の講義では人数が多い学校ほど教授が一方的に授業を進めることが多いと思います。私が通っていた大学は一学年の人数が少なかったのと、クラス制だったので授業を受ける人数が少なかったのですが、大人数の講義の時のように一方的に淡々と話し続ける先生の講義ってよほどその科目に興味がない限り全く話が入ってきませんでした。その結果、机に突っ伏して爆睡またはワイヤレスイヤホンをして動画を見る・・・みたいなことになっていました。
では、そんな私が別に好きでもない科目を真剣に取り組めた先生の授業とは?
それは、先ほども書いた児童・生徒を巻き込んだ授業でした。
正直、それも最初は「めんどくさいな」と思っていました。でも半ば強制的に授業に参加させられると友達のいろんな意見を聞けたり、自分が持っていなかった新しい知識を嫌でも得ることができました。
そして、自分の発した意見に共感してもらったり「そんなこと知ってるのすごい!」と言ってもらえると悪い気はしなかったんですよね。こうしてまんまとその授業の中に引き込まれていました。

いわゆる アクティブ・ラーニング というものですね。子どもたちが主体性を持って授業に取り組む。この授業の形を習慣化できれば何も言わなくても子どもたちは自分から周りと話し合いをするようになってきますし、今は子どもたちに一人一台端末が配布されているので、「タブレットでもっと詳しく調べてもいいですか?」などと発言する子も出てきます。
他には、早く終わって合格をもらった子はまだ終わっていない子のところに行って先生の代わりをしてもらうのもいいと思います。自分では解けてもこれを人に説明しようとすると意外と難しいんです。ただ、「人に説明できるようになって初めて自分のものにできた」と思っているので、アウトプットの良い練習になり、学習した内容の確実な定着を目的として行っていました。
もちろんもっともっとあります。授業中手が挙がりにくいクラスでは、誰でも答えれるような質問をします(「今日は何月何日ですか?」「今日は何曜日ですか?」など)。これを毎日繰り返すことでクラスで手を挙げて発表することに対する難易度を少しづつ下げ、結果的に授業中にたくさん手が挙がる=子どもたちを授業に巻き込むことができるようになるという訳です。

子どもたちは「自分がこの授業をちゃんと受けていなくても勝手に進んでいく」と感じるとやる気をなくす子が多いように感じられます。そんな子たちに「君がいないとこの授業は成り立たないんだよ!」と伝え続けると、やる気のなかった子たちも「仕方ないなぁ〜」と最初は嫌々かもしれませんが乗ってきてくれるようになります。そしてこんな授業が日常的にできているクラスは成績も自然と伸びてくると思っています。
ぜひ子どもたちをたくさん巻き込んで自分も子どもたちも楽しい授業をしてみてくださいね。

今回で「小学校の先生って正直どうなの?」シリーズは終わりにしようと思っています。
小学校に限らず学校の先生って子ども相手だけじゃなくて、保護者・地域の方々・学年の先生・管理職等たくさんの人と関わりながら仕事をしていかなくてはいけません。学校が一つのチームとなって動くこともあれば、自分のクラスのことになると一人でこなしていかなくてはいけない時もあります。頼りたいけど頼れない時、助けてほしいけど誰にも助けを求めることができない時もあると思います。休みたいけど学年の先生に迷惑をかけてしまうからと無理やり仕事に行っている人もたくさんいると思います。そんな時はゆっくり休んで良いと私は思います。「根性がない」「やる気がない」「周りにどれだけ迷惑がかかるか分かってるの?」と言われてしまうかもしれません。でもそんな言葉は無視して良いと思っています。だってそれで働けなくなってしまった時、責任を取ってくれる人はいないから。だから自分で限界がきてしまう前に休職などをして楽しく先生を続けていってほしいと思います。

元教員とは思えない程下手くそな文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。少しでもお役に立てれば幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?