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最近気になる音楽家。バッハの巨匠グレン・グールド

今日は、身近なところで最近よくグレン・グールドというピアニストの情報が入ってくるので、そのことを綴ってみようと思います。

子どもの頃からピアノをやっていて、またちゃんと教わってやりたいなーと思っていた所、今年の5月ごろに近所にいい先生がいると聞いて、久々に教室に通っていました。

いきなり発表会がもうすぐあるということで、発表映えがする曲として最初はドビュッシーの「雨の庭」をやることに。
発表まで時間がないということで、それはもう1日数時間、久々にちゃんと練習してまぁまぁ本番ではちゃんと弾けるようになったのだけど、それでしばらくは燃え尽き症候群になってしまっていました。

もうそろそろ、次の曲のことを考えてもいいかな?という頃になって、先生から勧められたのがバッハの平均律でした。

バッハはこれまで子ども時代に言われるがままにやっていたインベンションとシンフォニアくらいしかやったことがなかったものの、喫茶店とかで流れてくるゴシックな感じの響きがいつも気になっていて、もう少しちゃんと習いたいな、と思ってました。

そうして、平均律の楽譜を買い、演奏も聞いてみようと思いYou Tubeを開いたところ。
そこで出会ったのがグレン・グールドさんというカナダのピアニストでした。

聞いた瞬間に、音の粒ひとつひとつが揃っていて、ハッキリとクリア。
安定した速度。

もうずっと聞いていられるくらいで、会社の通勤時にもかけっぱなしにして聞きまくってしまいました。

30年以上前に50歳の若さで亡くなってしまったのですが、生前の映像も残されていて、若い頃のドキュメンタリーなんかはジェラルド・フィリップとかゲイリー・クーパーとか往年の映画俳優ですか?と見間違ってしまうくらいめちゃくちゃハンサム。

だけど、曲を弾いている時にはカメラが回っているのも気にせず、楽しそうにメロディを口ずさみながら腕を大きく指揮をするように振ったり。まさに表現に没頭している芸術家の姿。

そして、独特の弾き方を助けるのに欠かせない、彼の父親が作った座高の低い専用のイス。

個性の強さが映像やインタビューを通しても半端なく伝わってくるのだけど、ともかくこれまで見知ってきた中でも上位に確実に入るくらい魅力的な人物でした。

自分はショパンよりもベートーベンやバッハのような、秩序だった整然とした響きを大事にしているピアノ音楽の方が性に合っていると常々感じていたのだけど、グールドもバッハの他にベートーベンの演奏も数多く残していて、そういう点でもすごくフィーリングの良さを感じました。

そんなこんなで、バッハを学ぶ上で彼の存在が欠かせなくなっていたのですが、どういう訳かリモートの副業を始めて、業務量が一時的に連続して増えてしまった事があり、その時にマウスを動かしすぎたせいか右手首を痛めてしまい……

現在、ピアノの方はお休み中になってしまってます。
そうして、ここ数ヶ月、グレン・グールドのことも忘れてしまっていたのですが、先日ラジオで4時間、彼の特集をやっていて、家族もそれを聞いて彼に興味が出てきていたので改めてまた映像を見たりすることになりました。

この時に、初めて知った面白い事実が、彼に影響を受けた人物の1人として坂本龍一がいたということ。

ラジオの中でグレン・グールドのファンが日本に多く(あのルックスでは女性からの当時の人気は相当すごそう…)、彼自身も日本に何度か来ていたという話を聞いて「グレングールド 日本」で検索をかけてみたんです。

そしたら上がってきたのが、このサイトでした。

2017年、生誕85周年の際に催されたイベントで、坂本龍一がキュレーターを務めたというもの。
そこに坂本龍一のグールドに対するインタビュー記事が載っていて興味深く読んでしまいました。

坂本龍一の鍵盤に頭を沈めるように近づけて、完全にピアノと精神が一体になっているようなあの弾き方。

あの原型というのが、グールドの弾き方からきているらしい、というのは自分の中では衝撃だったし、なるほど…と納得もさせられました。

でも背中を丸めるあの弾き方だと、背中が痛くなるし、最近はちゃんと伸ばして弾く方が体も楽だからあまりやってないらしいです(笑)

ちなみに今年はグールド生誕90年で、坂本龍一がセレクトした演奏集が発売されるそうです。

曲もくを見てみると、うわー、後半はバッハ一色だけどそれだけに偏ってる訳じゃない。
いろんな作曲家のものが散りばめられてる感じですね。
ちょっとこれは、購入してしまおうかな…
あ、でも今回全部を新しく組み直したのではなくて、以前に出したセレクト版を合わせたものみたいです。気になる。

グールドは自分のドキュメンタリー映画も撮影したりなんかもしていたそうで、そうしたものも見てみたいなと思っていたのですが、死後に作られた映画も気になってます。

ただ、購入するとなると廃盤になってるのか、プレミアムがついてるのか1万円近くで出品されてるものしかない…!レンタルで探すか。

彼は生涯独身を貫いていて、理知的で自分の世界観を持った恋愛にも興味がない人物なのかと先入観で思っていたのですが、そうではなかったらしいという記録が残っているそうです。

一途に慕っているような大恋愛もあったようで、ベートーベンにも通じる情熱の魂を持った音楽家の1人だったのかな…と想像を馳せてしまいます。

こちらの記事での説明が素敵でした。

私自身はいつピアノ練習再開できるか未定ですが…
最近気になった音楽家、バッハの巨匠グレン・グールドについてのお話でした。

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