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PR3.0 conference~Opening~

2018年11月27日に開催された PR3.0。
FB: https://www.facebook.com/events/175797489875708/

「Public Relations」を【企業と「個」の新しい関係構築】という観点からアップグレードする場となりました。(広報担当者向けのイベントです)
当日は10時~21時(after party含む)まで開かれましたが、午後には立ち見になるくらい多くの方が来場されていました。
数多くのトークイベントがあり、時間帯がかぶるものもありました。私が参加出来たものをまとめて、お伝えしていきたいと思います。

イノベーション企業は、public relationsを経営に取り入れている

【ショート版・ロング版】

ネスレ日本株式会社/代表取締役社長兼CEO 高岡浩三氏
~Keynote Speech~

高岡氏が登壇され、最初はネスレ日本の売上推移(2001ー2017)の説明がありました。少子高齢化により縮小する先進国市場をいかに持続的な利益成長モデルに確立させるか、それがネスレ日本のグループ内での役割とのことでした。そしてそれこそがまさに【イノベーション】。しかし、【イノベーション】だけでは、十分ではありません。真にやるべきは【マーケティング&イノベーション】。今までの「新興国依存モデル」から「先進国成長モデル」への転換を図ることです。

イノベーションとリノベーションの違いについて。
【うちわ→扇風機→エアコンディショナー】。この技術革新はイノベーションと言われます。では、リノベーションとは何か。
それぞれのツールに改善を加えること。扇風機の風力に、「弱・中・強」の切り替えや首振り機能をつけたり、エアコンディショナーに省エネ機能や音を小さくする改善が加えられること。それらは市場調査からユーザーの意見を聞いて改善することが出来ますが、市場調査では、イノベーションを起こすことは出来ません。

産業革命を引き起こしたのは、新しいエネルギーや技術の出現です。
「新しい現実」「顧客が抱える問題」「解決策」それらをネスレのビジネスに落とし込んだときに生まれたのが【ネスレウェルネスアンバサダー】。
さらには血液検査、DNA検査も組み合わせて検査会社からのフィードバックを元に、パーソナライズされた食事や栄養に関するアドバイスまで行えるようになりました。

マーケティングとは、「顧客の問題解決による、市場の付加価値創造活動」ですが、これにはイノベーションのジレンマもあります。
市場調査ではイノベーションは生まれないからです。

現在のイノベーションの代表としては、ジョブスやベゾスが挙げられるでしょう。

EC(electronic commerce:インターネット上でのモノやサービスの売買)が行われるようになったとき、私たちは”ブランド名”で検索しなくなった。

顧客が気づいていない問題をどのように見つければよいのか。
問題解決の話はよくあるが、「問題発見の話」はない。

ネスレ ウェルネスアンバサダーは、「ネットをベースにしたビジネスモデル(パーソナライズされた解決策)」として生まれました。
平均寿命を伸ばすという問題解決に必要なのは、「必要な栄養を取り入れる」といういこと。
健康寿命を伸ばすという問題解決では、「ファンケルカプセル」が役に立つ。
AIという技術が生まれたことにより、先に診断し、その後にAIが必要なサプリを選ぶということができるようになりました。

21世紀はECの時代です。
ユニクロやニトリも、自社製造・自社販売していかなければ苦しい時代。

「PRで語るべき内容を作らないと、前に進まない」と高岡氏は言います。


【感想】

オープニングイベントとして、最初に高岡氏のトークイベントが始まりました。中でも印象的だったのが、「イノベーションとリノベーションの違い」。そして「顧客が気づいていない問題をどのように見つけるか」という視点でした。顧客の抱える「問題解決」はもはや、企業にとって当然のシナリオ。では、問題発見はどのように行うべきか。市場調査からでは、すでに目に見える問題の発見はあっても、潜在的に抱えている問題を明らかにするのは非常に困難です。
どれだけ素晴らしい技術が生まれても、それを上手く活かすことが出来なければ、宝の持ち腐れ以外の何物でもありません。そこで、ネスレはより「個」にフォーカスした【ネスレウェルネスアンバサダー】を開発。時代の流れとして、情報発信にしろ何にしろ、今は全てが「個」に向かって注目が集まってきています。その中で、【ネスレウェルネスアンバサダー】のような商品はとても魅力的だと感じました。
「PRで語るべき内容を作らないと、前に進まない」と発言された高岡氏。ここから読み取れることは、商品開発にしても「なぜその商品が生まれたのか」というストーリーがなければ、消費者には刺さらないし、購買意欲も起こせない。顕在化している顧客が抱える問題だけでなく、潜在的な問題も、それらを解決するための解決策とする【商品】に取り組み、そこには必ず新しい技術が存在する。そしてそのストーリーを語っていくのがPR(広報)としての役目なのかと感じました。


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