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20240428 数的有利からのスタート【スフィーダ備後府中FC】

2024 中国女子サッカーリーグ 第3節
vs 広島大学
@上下運動公園



【はじめに】

ゴールデンウィーク3連休の中日。初夏の訪れを思わせる陽気の中、スフィーダ備後府中FCはホーム上下運動公園に広島大学を迎えた。

広島大学は2023シーズン最下位の10位。1分8敗と苦しいシーズンを過ごした。唯一の引き分けはスフィーダ戦だった。

今シーズンの第1節レノファ山口FCレディースとの対戦は0-3で、第2節は吉備国際大学シャルム岡山高梁defiに0-6で敗れている。

初勝利を目指す両チームの戦いが始まる。


【マッチレビュー】

スフィーダはオーソドックスな4-4-2。#14平本を起用し、#16太田とともに2トップを組ませた。

一方、広島大学は4-3-1。何度確認してみても、ピッチ上にはフィールドプレーヤーが8人しかいない。

どういった理由があるのかわからないが、キックオフの時点で2人少ないというのはなかなか見れるものではない。

さらに、これは試合が経過して気づいたことだが、広島大学のGKはおそらく本職のGKではなさそうだった。

試合は数的有利を活かしてスフィーダがボールを支配し、広島大学はカウンターで対抗する展開となった。

立ち上がりから、両サイドバックが左右で違う動きで攻撃に関与した。

右サイドでは#11蓮井が中央寄りのポジションからゲームメイクに関与して、左サイドでは#3山口が大外のレーンで幅を取り、オーバーラップからのクロスでチャンスを作った。

飲水タイム明けには、太田と#17田邊のポジションを入れ替え、サイドに起点を作ろうとした。

試合が動いたのは前半35分。

中央に入ったきた蓮井が、相手DFを右足でかわして左足でミドル。豪快な一撃がゴールネットを揺らしてホームチームが先制した。

広島大学もたまらず、不測の事態に備えてベンチに1人控えていた選手を投入した。

4-4-1を基本に、押し込まれれば5バックにしてこれ以上の失点を避ける狙いだ。

しかし、追加点はその直後に生まれる。

40分、左サイドの太田からのボールを平本がループ気味のシュート。一度はGKに防がれるが、キャッチしきれずにこぼれたところを田邊が押し込んだ。

1人少ない相手に、2点という大きなリードを手にして前半を折り返した。

後半から田邊に代えて#15壇上を投入。右サイドに壇上、左サイドに村上奈、太田は再び最前線へとポジションを移した。

後半5分、壇上が落としたボールを蓮井がクロスを送ると、これがクロスバーに直撃する。

12分には太田のスルーパスに村上奈が抜け出すが、GKにクリアされる。

ここから徐々に広島大学のカウンターが脅威を増してくる。

数的不利の広島大学は左からは#7 江藤が、右サイドでは#11 井之上がドリブルで突破を図ってきた。

最大のピンチは22分。スフィーダのDFとGKの連携ミスからシュートを打たれるがゴールポストに当たり、かろうじて失点を免れる。

直後、松井と東野を投入。東野は左サイド、村上奈はFWに入った。

35分、蓮井のロングパスを再び村上奈がDFラインの裏で受けたが決められず。

その直後にも交代出場の#6 堀のクロスを東野が頭で合わせるも枠を捉えられなかった。

試合はこのまま2-0で終了。スフィーダ備後府中FCが今期リーグ戦初勝利を飾った。

特殊な状況で本来ならもっと楽にゲームを進められるはずだったが、なかなか崩せない時間が続いた。それでも前半のうちに得点を奪い、きっちりと勝ち点3という結果を得た。

印象に残った選手の1人目はボランチの#4 松岡。卓越した技術で中盤を支配しつつ、積極的にミドルシュートを狙った。

また、先制点をあげた蓮井は、得点シーン以外にもチャンスを量産した。相手ディフェンスが困る立ち位置にポジションをとり、攻撃に大きく貢献した。

GKの#21 小寺は後方から声をかけ的確な指示を出した。広島大学の鋭いカウンターにも対応し、見事にクリーンシートを達成。

広島大学のほうでは、#8 宮原が圧倒的な個人能力でスフィーダに襲いかかった。フィジカルも強く1人では止められなかった。

#11 井之上は抜群のスピードで山口を苦しめた。周囲の助けが得られない中で、時間も作れる井之上の存在は大きかった。


【おわりに】

会場ではスフィーダのグッズ販売もあり、多くの方々がタオルやポロシャツなどを購入していた。

まだまだ選手の関係者が多いだろうが、これからどんどんサポーターの数も増えてほしい。

そのためにはチームの躍進が不可欠だ。

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