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こんにちは。KiwiPR合同会社の植田聡子です。

雑誌も新聞も紙媒体が危機的状態

私は紙媒体への愛着もあります。それでも「書籍」は買うけど、「雑誌」はすっかり買わなくなってしまいました。

ネットで見ればいいのでは?と言われますが、ネットで見ると、見開きドーンのレイアウトの良さは、間違いなく半減してます。左から右に動く視線に反して、右ページから先に開かれると、もうそれだけで、むしろ見にくい。

dマガジンなどで必要な情報収集をすることもありますが、今度は広告がカットされています。そうなると、広告のトレンドなどは読めない。そもそも雑誌への広告出稿の意味もほとんどの企業が見直してますよね。

そしてインターネットにはかつての雑誌がWEB版となり、広告が収入源の無料サイトやSNSでも相当な情報が得られる時代になりました。

私も日々大量のサイトから大量の情報を得ています。PRである以上、既に職業病レベルで、ずーっと情報を追っています。きっと、PRの人はみんなそうなのではないかな。

そして、改めて思うのです。

有料のキュレーションサイトの情報は質が高い

一定の規模を持つ有料の情報は圧倒的に質が高い

今、紙の雑誌を購読しているのは広報会議。ソトコトも時々。

そのほか、有料サイトだと、BUSINESS INSIDER、日経X Woman、などはニュースソースです。新聞系は日経、都政新報。あとはいくつか業界紙。環境やSDGs、アートなどをちらほら。noteにも有料で良質な記事がありますね。

個人の発信については本当にピンキリで、「こんなに有益なものを無料でよいの?」から「こういうレベルを有料で買う人がいるんだな・・・」までクオリティはさまざま。残念ながら、ニュースソースに信頼が置けないもの、もしくは情報が偏っているもの、著しく質が低いものも散見されます。

私は、ふわふわしたスピリチュアル的な内容も苦手だし、その発信のビジネス対象となっているユーザーとも多分あんまり合わない気がする(笑)

とはいえ、煽るような内容も苦手なのです。本当に優秀な人はあまりオラオラ系ではないと思うので。

例えば、出口治明さんなんて、語りはマイルドで内容もデータを用いた裏付けなど、スマート。で、コミカルなネタも時には伝えてくださる、発信としてはかなり好み。(現在療養中、8月復帰とのこと・・・)


時間に対する価値やリスペクトが価格差

以前、出口さんの講演会でも、「無料の講演会でお話しすること」と「そうでないこと(=有料で話すこと)」のレベルは気をつけていらっしゃるようでした。

例えばPRが職業の私に、「メディアへのアプローチの仕方教えて」と言われると、すごーーく仲のいい友人や助けてあげたい知人以外は、普通に「無料の範囲しか教えてあげられない」です。私から有料でサービスを得ている人との公平性もあります。

それは、美容師さんに「髪切るの上手なんでしょ?タダでカットして」とか、シェフに「お料理上手なんでしょ?タダでごはん作って。食材分の実費は払うから」と同じだと思うのですが、「情報はタダ」だと思っている人にはなかなかこの違いを理解していただけません。

ピカソとある女性の有名なエピソードはご存知でしょうか?

ある日、ピカソがマーケットを歩いていると、1人の女性が彼を呼び止めました。
彼女はピカソの大ファンとのことで、紙に絵を書いてくれないか、尋ねます。
ピカソは美しい絵を描き、
「この絵の値段は100万ドルです」と女性に絵を渡しました。
驚いた女性は「この小さな絵を描くのに、あなたは『たった30秒』しかかかっていないではありませんか」と返します。
ピカソは苦笑しながら「お嬢さん、それは違う。30年と30秒だ」と言います。

ここまでその技術、センスを磨いてきた時間に対する価値やリスペクトが価格差なのだと理解しています。

無料の情報に何かのバイアスがかかっていないか疑うべき

でも、世の中に無料の情報やサービスは多く存在します。果たして、その無料の情報の背景にあるものが何であるのかをよく考えてください。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは国家資格であるキャリアコンサルタントとは別の呼称です。彼らが相談を無料で行うのは、相談者がよい条件で転職できたら、その手数料が会社に入ってくる仕組みです。ですから、「転職したい」というのが明確な意思としてお持ちの方にとっては、win-winの関係になります。

でも、「転職しようか迷っている」「今の会社も捨てがたい」の人にとってはどうでしょうか?

有益な情報は与えられないでしょう。もちろん、プロですから、転職したくない人を無理矢理転職させるほど、あこぎではないでしょうが、今の会社でのキャリアアップや視点の変換など、について有益なアドバイスは得られにくい。つまりはそういうことです。本当に自分のキャリアを多角的に考えたいなら、プロに相談した方が賢明ではないかと思います。

ファイナンシャルプランナーも同じ。お金の相談したいなら、お金のない人ほど、遠回りせず、しっかり有料の相談にすべき、と強く思います。

「そんなお金ないから、有料の相談なんて・・・」と言っている人ほど、実は有料のサービスを受けたことで得られるメリットを享受する機会を失っているのでは?

無料のニュースサイトで情報を得ることは、同時に自分の嗜好、検索などの細やかな情報や位置情報まで、あらゆる情報を相手は入手できます。私は、もうそんなの気にしていたら、情報を入手できませんから、活用するメリットを優先します。とはいえ、情報を得る際の判断基準が「有料か無料か」に囚われすぎると、その本質を見失いかねないということをぜひ念頭に置いていただきたいと思います。

いつも行政の悪口ばかりいう(笑)私ですが、行政の提供する無料のサービスには時に掘り出し物(こんなの無料でやられたら、民間困るんだけど)もありますよ。




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植田 聡子/観光コーディネーター、PRコンサルタント、GR、キャリアコンサルタント
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