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強さと弱さ、ロージアちゃんの魅力のなんたるか。その全てがここに【放て!どどどーん!】


圧倒的解像度が生む強めの幻覚

私はロージアちゃん限界ガチ恋オタクである。
【放て!どどどーん!】。クリティクリスタことクリクリの、ひいてはロージアちゃんのオタクとしてこの曲について思いの丈を吐き出さないわけにはいかないだろう。
この曲を語らずにしてクリクリは語れないといっても過言ではない。いかにこの曲がキャッチーですごくオーディエンスのことを考えられた曲なのであるかはみな知っているであろう。
実際のところ、ラブソングではあるがアイドルソングとしての比重がだいぶある。そこが良いのだ。アイドルソングとしての側面を強く持っていながらロージアちゃんの内面もまた強く現されているから狂うのだ。
アニメ本編を筆頭に描かれているロージアちゃんの負けず嫌いで自分に自信があって強くてでもちょっぴり年相応に弱いところもある要素がこの曲の中では恋愛要素として落とし込まれているのだ。
要は解像度が高いのだ。ロージアちゃんの恋愛部分を見たことはないけど、これがそうと言えるだけの解像度、あるいは説得力がここにはある。

事実の中に嘘を織り交ぜるのが最もバレにくい嘘の付き方であるとされている。それと同じ手法がここにある。厳密に言えば、嘘ではなく見たことがないだけではあるが。
ロージアちゃんとの恋愛という存在しない記憶の中に濃厚過ぎるロージアちゃんらしさが詰め込まれているのだからそれは強めの幻覚となり網膜に焼き付けられる。

とっても苦しかったこと 君が私を見てないことだよ 悔しくて泣いた 真夜中3時】
この序盤から繰り出される圧倒的な解像度を見よ。ロージアちゃんの真夜中3時に悔し泣きする姿がいともたやすく想像可能ではないか。しかも悔し泣きの原因が自身が認知されていないという点にある。
これが非常に巧妙な手法である。この部分は単体で見れば恋愛として見れるだけでなく、アイドルとしてファンじゃない人に対してのリアクションのようにも取ることができる。ここに嘘と事実の織り交ぜがある。
アイドルロージアちゃんとしてあまりにも違和感のなさすぎるこの1フレーズだからこそ、それが恋愛というものに置き換えられても違和感がない。もっと言えば、解釈が合う。
見たことはないのだが想像が容易である、想像が容易であればあるほど歌詞とそのストーリーにのめり込むことができる。このような落とし込みのギミックが非常に精巧なのである。

強さと弱さがある上で強さがより際立つのがロージアちゃん

【ちょっぴり痛くても ギュッと掴んで】
ここにある自分といることで生まれる痛みとは、自分が振り回す側であるという自覚からくるものである。わがまま言っちゃって困らせることもあるけどギュッと掴んだまま離さないでほしいという乙女心の具現化である。この自分がわがままであると自覚しているがそれを否定することも隠すこともなく、受け止めて肯定した上で自分から離れないでと言っているのだ。
この解像度を見よ。分かるか、ここにロージアちゃんの本質がある。自分で自分に恥じない努力をして生きているしまっすぐ自分を信じて生きているから自分のわがままさを否定しないのだ。そういう自分を否定しない強さと、だけどもそれを否定しないでいてほしいと思う弱さ、この強さと弱さが生み出す乙女心の波導こそが力の源となる。この強さと弱さのコントラストはロージアちゃんという存在において非常に大きな要素となっている。それは【きゅきゅきゅん♥ハートシェイカー】【あすいろ恋模様】そして最新の【恋しちゃった!】といったクリクリの特に恋愛要素が顕著な曲の歌詞でもよく見られる要素である。
同様に【きっと知らなかったでしょう そんなの見せたら壊れそうだもん】の部分もこの知ってほしいと思う弱さとそれを知られてほしくないという強さのコントラストとなっている。

なによりもこれは絶対に譲れない、最も強調したいところではあるのだが、それはロージアちゃんの強さである。結局のところ、強さと弱さはあるのだが、圧倒的に強さの比率の方が大きいということだ。
恋する乙女でありながら、王子様を待ち続けたりいつか誰かが魔法をかけてくれたりといった受け身な姿勢ではない、というのがこの曲において最も解像度の高い要素である。
弱気になったり不安になったりすることもあるが、この曲における恋愛に対する姿勢は常に攻めの姿勢である。今のこの関係が壊れてしまうことを恐れていながらも告白して受け止めてもらうと決めている常にブレない強さの姿勢こそが本質だ。これこそがロージアちゃんであると。そうなのである。その強さのなんたるが最も現れているのが以下のフレーズである。

【受け止めてくれるまで私は負けないの】

これなのである。【負けない】このフレーズがラスサビに入れられているのは流石に感服せざるを得ない。
要するに勝ち負けなのだ。恋であろうがなんだろうがやはりロージアちゃんは勝ち負けなのである。更に受け止めてくれたら勝ち、ではなく受け止めてくれるまで負けないという負けず嫌いにスポットを当てたこのフルハイビジョン解像度があまりに素晴らしい。この要素、あまりにもロージアちゃんが過ぎる。圧倒的にロージアちゃんなのだ。
曲中において一人称が誰であるだとかそういった固有名詞は一切出てこない。出てこないが分かるのだ、これロージアちゃんの曲だと。だからこそ視えるのだ、恋愛の様相が。ロージアちゃんとの恋愛が様が鮮明に視えるわけだ。この落とし込みが凄まじいというお話なのである。
ただのラブソングではない、ロージアちゃんの幻覚が視えるラブソングなのだ。この曲を聴いているだけで幻覚が、記憶が流れ込んでくる。そのくらい、らしさで溢れて曲である。

ラスサビ前に存在する【聞いてくれますか?】このフレーズがまたこの部分の強さを際立たせている。ちょっと弱気さが伺えるところが非常にいじらしく愛おしい。この勇気を振り絞りました感がある上で【受け止めてくれるまで私は負けないの】という乙女らしさと負けず嫌いの混ざりあったああロージアちゃんだ感が凄まじく素晴らしいわけだ。
全体的に弱気な要素があり行動することに不安がありでも絶対に譲れない想いがそこにあり、最後の最後、さいごのいっぱつとしての【いっけーーーー!!!!】の力強い感情の爆発が圧倒的なカタルシスを生んでいるのだ。この強弱つけての爆発が人の心を惹くのに充分すぎる力を発揮していることは言うまでもないであろう。

アイドルソング>ラブソングであるからこそ

ただ個人的に非常に解釈の分かれる要素が存在している。それは前述した真夜中3時に悔し泣きしたりといった弱さをきっとロージアちゃんなら見せずに隠したままでいるであろうということである。たとえ歌詞であってもそういう弱さを知られるのは嫌がるのではないかという点だ。歌詞そのものの解像度には文句のつけそうもないがそれが表に出ているという点は非常に難しい。
なので恋愛要素もあるしそういったものを彷彿とさせるつくりにはなっているが、根っことしてはやはりそれらをあくまでドラマとして利用しているアイドルソングではないかというのが私の考察である。比重としては6対4でアイドルソングに仕上げてきていると考える。こういったどちらにも取れ、なおかつどちらも満足いく構成になっているのが誰かさんの言うキャッチーでオーディエンスのことを考えられた構成というものに繋がっているのであろう。
ではアイドルソングではなくラブソングとして仕上げてきている曲はないのかと。無論、ある。この福利厚生の充実さはクリクリの圧倒的強みである。
その曲がなにかというはそれはもう皆さんご存知、かの有名な【きゅきゅきゅん♥ハートシェイカー】である。そちらの詳細は下記にて。

────これが、恋の魔法

私はましゅましゅからSHOW BY ROCK!!というコンテンツに入り、ロージアちゃんのことを知った。なのでこの曲を最初に聴いたのはほわんのカラオケであった。
その後、無印アニメを見てロージアちゃんという生物の圧倒的かわいさに胸を打たれ改めてこの曲と向き合った。
なんだこれは、と。ロージアちゃんじゃないか、いやロージアちゃんとの恋愛じゃないかと全身の震えを抑えることができなかった。このようにロージアちゃんのことを知らずに聴くのと知ってから聴くのとで印象ががらっと変わるのもこの曲の魅力の1つだ。聴けば聴くほどその無限の魅力に取り憑かれてやまなくなるのはやはり前述した解像度の高さあってこそのものである。
先日【恋しちゃった!】なる超弩級のガチ恋爆弾が投下され、クリクリの力はますます溢れて収まる気配を見せない。ありがとうショウバイロック、ありがとうクリティクリスタ。そしてありがとうロージアちゃんという想いを胸に今一度自分の中の原点である【放て!どどどーん!】の持つ力のなんたるかを書き記さずにはいられなくなった次第である。

本当にこの曲は素晴らしい。聴いているだけで呼吸が止まるしなによりも恋が止まらない。私はどうなっちゃうのであろうか。


過去ロージアちゃん記事

【恋しちゃった!】

【きゅきゅきゅん♥️ハートシェイカー】


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