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9月が終わるということ
Xで婚約者が急逝してしまった方のポストが目に入った
彼と死別してから6ヶ月が経つらしい
もう思い出せないんだって、2人でいた時間も、あんなに楽しかった思い出も、どんな生活だったかも、遠くになってしまったって
想像したこともないな
10月になる、9月が終わって、忘れたことの方がきっと多い
春も、夏のはじまりを感じたあの重たい空気もずっと遠い
秋めいた空がやけに悲しそうなのは、空気が澄んでいくからじゃないし、気温が下がったからじゃないし、背伸びしてるからじゃない、勝手に、そう感じてしまうだけ
触れたいし、会いたいし、声が聞きたいし、会話がしたい
のに叶わないなんて、考えたことがない
お別れはあっても、世の中を去るわけじゃない
きっとあの子も、あの街のどこかで息をする
冷たい空気を吸って、同じように秋を感じているんだろう
けど、そんなことも叶わないなんて
考えたくもない、どうしよう、今俺がありったけの愛を伝えたとしても、その子がずっとそこで生きているだなんて保証はひとつもないんだった
時が経つとは、そういうことだし、
忘れるということも、生きるということも
どうしたって今には敵わないんだろう
残酷なせいで、時間が僕らを置いていくせいで