
50歳 初めてのカットモデル(料金¥0)
老けた顔と空気感にあがらいたい
49歳の誕生日に更新した運転免許証の自分の写真を見て驚愕。
そこには自分でも驚くぐらい老けた自分がいた。
せめて実年齢に見られるために私にできることは何か、日々、模索中。
美容院難民→口コミチェック→予約→当日
もともと着飾ることが苦手な私。髪型に関しても程よく清潔感があれば良いよねというレベル。15年程前、前勤務先の近くにオープンした美容室は自分と同世代のご夫婦とアシスタントさんのとてもアットホームなサロンで、良い感じの距離間で程よく流行を取り入れつつその時々で私に似合いそうな髪型やカラーを提案してくれて安心してお任せしていた。
髪の毛の事はこれからも、ずっとこのご夫婦にお任せしておけば安泰だと思っていたのだが、渋谷区神宮前にあったその美容室は東京オリンピック開催の再開発が始まった頃、嘘みたいにあっけなく閉店撤退してしまった。
行きつけの美容院がなくなっても髪は伸びる。髪の毛が伸びる度に美容院を決めるべく、アプリで検索しては、初めてのお店に行ってみるものの価格が高すぎたり、店員さんがおしゃべりすぎたり、妙に雑に扱われたり、なかなかリピートしたい美容室に出会えず美容室難民状態が続いていた。
そんな時、少し前にコスメを購入したショップに併設されていたヘアサロンを思い出し予約しようと思い立つ。コスメブランドとして知名度のあるそのヘアサロンの予約画面には「スタッフのランクにより料金が異なりますことご了承下さい」との断りと料金表が記載されていて、カット料金は7,700円~
なかなか高いし料金の幅が広い。
はて、どの技術レベルの方にお願いしたら良いのか迷う。そんな時は実際に利用した人の口コミをみるのが一番かと再検索してみると口コミ投稿の3人に1人位の割合で「カットモデルで伺いました」と書いてあることに気がついた。
神宮前の職場に勤めていた頃、度々、若い美容師さんの卵らしき人に「カットモデルやりませんか?」と声をかけらる事があったけど詳しく話を聞いたり実際にお店に行ったことはなかった。そもそもカットモデルって声かけされないと出来ないものではないのか?と思いつつ、今度は〇〇(美容室名)+カットモデルと検索してみたらminimoというアプリが現れた。
ミニモはカットモデル等を募集している美容院や美容室のスタッフさんの予約を出来るアプリということで、私が上記で予約しようとしていた美容室のスタッフさんも数名出てきた。しかもショートカットであれば、翌日夜に予約が出来て料金はなんと無料と記載されている。知らないアプリで料金が無料。昔からタダより高いものはないと教育されてきた昭和世代の私。半信半疑ではあったものの無料なら万が一、カットを失敗されてもまたどこかに切り直しに行けばいいだけかと思い早速予約をして翌日、指定された場所へと向かった。
指定された場所は、HPに出ていた美容室ではなくその美容グループの保有するスタジオでそれはそれで新鮮だった。
予約時間になると気さくな女性担当者が笑顔で現れ「どんな髪型にしたいか。前髪や横の流れについての希望も細かく尋ねてくれて通常の美容院と同じようにシャンプーとリンスの後、カットを開始。私の後髪を丁寧に切りながら、今、テスト期間中でメンズカットとショートカットを中心にカットモデルを募り、連日連夜練習中とのこと。
ふと周りをみるといつの間にか他のカット台にもカットモデルらしき人達が数名いて未来の美容師たちが先輩講師にアドバイスを受けながら熱心にカットやカラーの練習を黙々としていた。
一通りカットが終わると先輩講師がやってきて講評と手直しを始めた。流石、先輩だけあり切り終えたばかりだけど、なんとなく少しモサっとしていた横髪なんかを指摘しながら、ササっとカットして直してくれた。最後にコスメブランドのヘアクリームで髪型をセットして無事終了。
今回のカットモデルを体験してみて思うのは、
もし今、美容室難民で困っている人や美容室代金を少しでも節約したいなと思っている人がいたらカットモデルも選択肢のひとつとしておススメしたい。
美容室でのドリンクサービスやマッサージサービス等を楽しみにしている人にはその限りではないけれど、むしろ私は夜な夜な美容師になるべく黙々と練習している若者たちの姿に感動した。当日、指名されたスタジオが約30年前、新卒で就職した会社から徒歩圏内だった事もあり、職種は違えど、あの頃、同期と右往左往していた自分を思い出しなんだかノスタルジックでプライスレスな夜なのでした。