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『閃光のハサウェイ』もう一度見返したくなる注目ポイント

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は、劇中での解説が少ない上に夜間戦闘が多く、「映像や、少ないセリフで語る」要素が多い映画。せっかくAmazonプライムビデオやNetflixなどの配信プラットフォームで何度でも手軽に本編を見返せるようになった今、「ここって、こういう意味だったのか!」と、手をポンと叩きたくなるポイントを解説していきましょう。劇場版アニメーション映像に加えて、原作小説や、劇場版パンフレットによる「実はあそこって…」話も盛り込んでいます。

0:33

月と地球を行き来している往還シャトル「ハウンゼン356便」が宇宙空間を飛行している時、よく聞くと「ラ…ラァ…」というエルメスの動作音が聞こえる。

ハウンゼン

0:59

ハウンゼンを護衛しているのは、89式ベースジャバーに乗ったジェガンA型(ジェガンのプロトタイプ)。地上にはジェガンの後継機であるFD-03グスタフ・カールが配備されているというのに、政府高官が乗ってるハウンゼンの警備は、型落ちのジェガンA型という違和感。

1:17

ハウンゼン機内のドリンクサービスは、無重力下でも飲めるように真空パックからストローで吸い出すタイプ。

1:42

ハサウェイ・ノアが機内で読んでいるのは植物の本。彼は植物監察官になるために勉強中。地球の自然を取り戻したがっていた、シャアの思想を引き継いでいる? ここでハサウェイは配られたドリンクを飲もうとして「だって、マフティー・エリンを退治しに地球に降りるのでしょう?」というギギの台詞に手を止めるハサウェイ。理由は後述しますが、彼は劇中で三度、飲料を飲もうとして飲めなかったシーンがあります。

ハサウェイ

3:17

ギギ・アンダルシアのタブレット端末に表示されていたWebページではシャアの写真に注目しがちですが、右にあるバナー広告はアデレード会議のこと(続編への布石)。右下の記事は、地球環境が汚染されているという記事。左下には、コロニー老朽化の問題提起記事。そりゃあUC105ですから、そろそろ壊れますよ。

ギギ

4:39

壊されて宇宙空間を漂っている監視衛星はマフティーが破壊したもの。クスィーガンダム入りのカーゴ・ピサを衛星軌道上から地上へ降下させるための穴を作っていた伏線。

5:27

ハウンゼンのトイレの手洗い場所はカプセルの中に手を入れて洗う無重力下仕様。

6:30

ハウンゼンCAのメイス・フラゥワーを口説こうとしていたケネスが窓の外の黒い影に気付き、外を覗いた時にハウンゼンの横を飛んでいたのは専用ブースター付きのORX-005ギャプラン(宇宙世紀0087モデルなので、18年落ち)。ハイジャック犯、偽マフティーたちを載せたポッドを運んできた。

13:01

コックピットを占拠するテロリストに腕ひしぎ逆十字固めを決めるハサウェイだが、椅子に座っていた緑髪のツインテールを見てクェスを思い出し、固まってしまう。

17:22

ハサウェイが見ていたドリンクメニューには、ブラッディーマリーなど実在の飲料名と、それぞれの説明文(ウォッカベースでトマトジュースを配合しているなど)が英字で記載されている。

17:30

フィリピンのダバオに滞在する地球連邦軍の高官たち。さんざん地球を汚染してきた地球連邦軍が、地球にわずかに残った自然を堪能するという対比構造。

20:03

ハサウェイがストローを外して飲み物を飲もうとするが、ギギに見つめられていることに気づいて飲むのを止めるハサウェイ。ハサウェイは『逆襲のシャア』の頃、自分をかばってクェスが死んでしまったこと&チェーン・アギが乗る味方のリ・ガズィを誤射したことによるPTSDで、「人前で飲み物を飲めない」という症状が出ている。

28:02

タサダイ・ホテルでハサウェイが自分のスーツケースを開けると、ケースの内側に糸が見える。これは第三者がスーツケースを開けたかどうかを調べるために仕込んでいたもので、切れていない=それ以上開けられていない証拠。

28:17

スーツケースに仕掛けた糸は切れていなかったが、それでも何か差し込まれていないかを調べるハサウェイ。

28:48

ハサウェイのスーツケースに入っていた地図は2つ。1つはマフティー諜報員であるミヘッシャ・ヘンスと合流するダバオのボタニカルガーデンの地図。もう一つは、オセアニアと太平洋地域の広域地図。電子版ではなく紙の地図を使ったのは、電子機器のGPSで逆探知されないため。広域地図は、マフティーの勢力圏を把握してから指示を出したかったから。

ミヘッシャ

31:07

ダバオ市内にあるジャンク屋のおじさんは、ハサウェイに渡されたクレジットカードにGPSなどが埋め込まれていないかの分析を終えたあと、パソコンを開いて『ソリティア』に画面を切り替える。OSはWindows 98風。おじさんに分析を依頼していたのはミツダ・ケンジ。

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31:46

マフティー諜報員であるミヘッシャ・ヘンスとハサウェイがお茶している店は、フィリピンに実在する国民的ファストフードの店「ジョリビー」。ここでも、ハサウェイは人目があるのでPTSDでドリンクのストローへ口をつけていない。

32:15

ハサウェイ「目くらましの攻撃はやってくれた方がいいな」とは、翌日まで拘束されているハサウェイをダバオから脱出させてもらうため、ミヘッシャを通じてマフティーへ襲撃を要請しているところ。「僕の部屋は32階だ。もっと上をやってくれればいい」と、宿泊しているホテルへの攻撃を指示。

32:35

ハサウェイ「ミヘッシャ、君は一度強制送還されていたな」。ミヘッシャは次に捕まったら面倒なことになるので、夜間のハサウェイ救出作戦にはエメラルダ・ズービンが向かうことになった。

33:11

地球上の不法滞在者を摘発する地球連邦政府の刑事警察機構マンハンターが運用する陸戦用ジェガンA型は脚部スラスターがすべて鉄板で塞がれているので、スラスターの整備を諦めたと想像。市民への威圧が主目的なので対モビルスーツ兵装を廃し、兵装は12.7mm対人用機銃を下腹部に備えるのみ。人間目線でもっとも目に止まる脚部のみリペイントしている。

マンハンター

33:46

タクシーの中のディスプレイに映されている広告は「地球は多くの問題を抱えている」「我々は地球のために何ができるのだろう?」「宇宙には100億人以上の人が住んでいる」「移住の手続きは超簡単」「地球のために宇宙へ行こう」などが英文で表示。でもギギがタブレットで見ていたWebによると、コロニーは老朽化が問題になってるのに、そこへの移民を勧めているとはどういうこと? そしてタクシー運転手は前歯があまり残っておらず、生活の困窮を感じさせる一方で、ハサウェイは1,000年先の地球を語るというすれ違いの対比。

38:52

メッサーを運ぶギャルセゾン。パイロットは1(ファースト)ギャルセゾンがレイモンド・ケイン。「我がギャルセゾンの前に障害物なし」と話したのは、ガウマン・ノビルのメッサーを載せた2(セカンド)ギャルセゾンのシベット・アンハーン。

ギャルセゾン
シベット

39:03

「了解。わかってますよーっ!」と回答したのはフェンサー・メイン。コールサインはメッサー3。搭乗機は爆撃機のMe02R-F02メッサーF02型マインレイヤー。メッサーはAMS-119ギラ・ドーガの後継機。

フェンサー
メッサーマインレイヤー

39:45

「ゴルフが出るぞ」と言われ、モニター上で「MES 4」表示になっているメッサー4はゴルフ。搭乗機はフェンサーと同じMe02R-F02メッサーF02型マインレイヤー。2機が、ガウマンに先行して対地爆撃を行う作戦。

ゴルフ

40:04

夜のタサダイ・ホテル襲撃シーンで降下してくるのは、ガウマンが乗ったMe02R-F01メッサーF01。エアブレーキ目的で背後に装備しているベクタード・テール・スタビライザーを展開すると小さく「ヴン…」と鳴るSEが素敵。この瞬間から、両腕を広げてグライダーのように飛行を開始する。

メッサーF02
ガウマン

40:08

メッサーF02型マインレイヤーの爆撃に対抗すべく、地球連邦軍は地対空ミサイルで迎撃。

40:13

ガウマンの「キンバレーの反応が早いか」という台詞は、地球連邦軍のもとマフティー殲滅部隊長だったキンバレー・ヘイマンのこと。

40:15

ガウマン機のHUDに映っている「TP-2」はハサウェイが宿泊しているホテル。TP-1は隣のホテル。

40:18

メッサーF01型が再びベクタード・テール・スタビライザーを発動させると、腰アーマーが開いて空中で浮遊を開始。

40:22

ガウマン「巻き添えの方には哀悼の意を表する。勘弁してくれ」と言いながら、ハサウェイが泊まっていない方のホテルをロックオン。

40:29

ホテルに宿泊していたハサウェイは襲撃があることを知っていたので、スーツ姿のまま仮眠。「来たか…」というハサウェイの台詞に少し遅れて、隣のホテルを貫くビーム・ライフル。

40:49

ハサウェイは隣室にノック2回のあとすぐドアを開け、全裸で眠っていたギギ・アンダルシアに「空襲だ。靴を履いて」と促す。

41:20

ガウマンが乗るメッサーF02型は脚部にリフティング・フレアを装備しているので、着地前にホバリングしたことで高熱を発し、周囲の木々が燃え上がる描写。

メッサーF02

41:30

ガウマン「あと1分半か…」と時間を調節しながら、次はハサウェイが泊まっているホテルを狙撃すべく、ロックオン。

42:12

エレベーターで乗り合わせた他の宿泊客もバスローブ姿だが、男女共に汗をかいている。ん? 午前4時に裸で汗をかくようなことをしていた?

42:46

1分半の待機を終えて、離陸するガウマンのメッサーF02。敵機臭われているフェンサー(青いドット)をHUDに発見。だがそれを無視してハサウェイが宿泊するホテルへ。

42:57

ガウマン「逃げていろよ、坊やちゃん」とつぶやきながら、念のためにホテルの最上階をかすめるようにビーム・ライフルを構える。

43:32

ガウマンの射撃により、ハサウェイたちが乗ったエレベーターが緊急停止。非常用電源に切り替わり、3階で扉が開く。ここからは徒歩で階段を降りてホテルを脱出。

44:02

ハサウェイを救出にきたエメラルダを発見。しかし「(私を)置いていくの…?」というギギの甘えた声に動揺し、「まさか、そんなこと…」と、自分の上着をギギにかぶせて、エメラルダとは別の方向へ走り出すハサウェイ。エメラルダは吸っていたタバコを捨て、「ちっ。どうしてそっちに逃げるんだい!」と叫ぶ。クルマで迎えに来ていたミツダも「ひい、おっかねぇ…」と電気自動車を発進。

この作戦、マフティーがハサウェイを迎えに来たというのに…。

エメラルダ

44:36

ペーネロペーの最高速度はマッハ2。だがダバオの街を低空飛行する時はスピードを落としているため、エメラルダ周辺のガラスが割れていない。ペーネロペーだけは、ミノフスキー・クラフト独特なUFOのような飛行音が聞こえる。

ペーネロペー

44:42

ハサウェイ「あれが新型という奴なら、アナハイムはやりやがったってことだ」は、アナハイム・エレクトロニクスはマフティーにだけ新型ガンダムを提供すると説明していたのではないかと推察。結果、両軍に新型ガンダムを提供する、死の商人。

45:00

メッサーパイロットのガウマン・ノビルはホテル射撃後に地球連邦軍の追撃部隊に追いつかれてしまい、不利な状況に。しかし一度高度を下げ、市街地を背にすることで「どうした? 撃っては来れま…」と話している最中にロックオンされていることに気付く。ガウマンを追っていたマフティー殲滅部隊(キルケー部隊)は、ケネスの指示(劇中の描写なし)でミサイルとバルカンを撃ちまくり。街の各所で起きる爆発を見たガウマンが「お前ら正気かよ?」。ガウマンもビーム・ライフルで応戦するが、水平線よりも高い方向にしか撃っていない。

ケネス

45:22

ペーネロペーがガウマン機の前を通過する時に生じた衝撃波は、ペーネロペーが音速を出している証拠。これでガウマン機はバランスを崩す。メッサーはペーネロペーをロックオンするもHUDには「Unknown」表示。ペーネロペーに乗るレーンはケネスの命令を無視し、市街地への着弾を避けるためにメッサーへビーム・ライフルを撃てず、体当たりで止めようとした。バルカンも撃っているが、水平より上のみ。

レーン

45:31

ペーネロペーのバルカンを受けたガウマンのメッサーは右手首が爆発。握っていたロング・ビーム・ライフルを落としてしまう。

45:41

メッサーF01型が持っていたロング・ビーム・ライフルが地上に落下すると、自動車数台と人が下敷きに。

46:00

エメラルダ「気に入らないね。あんたの弱点が出た気がするよ」とは、女に弱いハサウェイの性格に苛立っている。

46:05

ビーム・ライフルが地面に着弾した際、エメラルダだけが鼓膜を守るために耳を塞ぐという、戦闘慣れの違い描写。

46:11

地上に当たったビーム・ライフルが弾けて、高熱のピンク色の粒子(?)が周囲に降り注ぐ描写。

46:37

ガウマン「しつこいんだよ」と言いながらバーニアで上昇するも、背後から掃射されたバルカンで撃たれた片方のバーニアが停止。撃ったのはケッサリアに乗ったグスタフ・カール00型。

47:01

ガウマンは追撃されながらも着陸位置を調整し、ビルとビルの間にある道路へ着地。しかしメッサーF02型は脚部にリフティング・フレアを装備しているため、着地時にバーニアを吹かすと、地上が高熱に晒される。ハサウェイはそれを知っていたため、動けなくなったギギを抱えていち早く走り始めた。

47:14

着地したガウマンに対して、地球連邦軍のグスタフ・カール00型は地面に向けて容赦なくバルカン掃射。ハサウェイと共に逃げる一般人も危険に晒される。

47:19

エメラルダがハサウェイの肩へ軽くタックル。言葉には出さないが「お前を迎えに来たんだから、早く目を覚ませ」という意味。でも、それでもギギを離さないハサウェイを見て「公園がある。そっちへ」と誘導。

47:48

片方のバーニアだけでホバリングしながら後退するガウマンのメッサーF02。市街地でリフティング・フレアを使うと周辺の人間を焼き殺すことになるため、それを避けるため?

48:02

右手首ごとロング・ビーム・ライフルを失ったガウマンのメッサーを、グスタフ・カール00型のビーム・ライフルが狙う。2発目の直撃で、大型シールド(ビーム・サーベル入り)を吹き飛ばされるメッサー。

48:10

バルカン砲以外の武器を失ったメッサーはバルカン砲でグスタフ・カール00型のメインカメラを破壊。動きが鈍くなったところへショルダータックル~バルカン掃射~ミドルキックのコンボでダウンを奪う。

グスタフ・カール

49:04

マフティーと地球連邦軍の戦闘に巻き込まれたギギに泣きながら「こんなの酷いよ…」と言われるが、これはハサウェイの救出計画。なのに「本当に酷い」と、ギギに同意するハサウェイ。これ、お前のせいだよ。

49:14

エメラルダはハサウェイのことを見ているが、ギギと手を恋人繋ぎしているのを見てハサウェイを諦め、ハサウェイの前から姿を消す。

49:30

メッサーF02型はバーニアが片方なくてもちゃんとビルの間に着地したのに対して、地球連邦軍のグスタフ・カールは着地に失敗。ハサウェイとギギが隠れていたビルの屋上に着地。しかも脚を滑らせ、ビルを倒壊させる。

50:49

グスタフ・カール00型ビーム・サーベルがメッサーF02型を背後から突き刺し、大量の火花を吹き出させる。本作のメインビジュアル。

51:15

ケネスが馬で現場へ来たのは、『逆襲のシャア』シャアのオマージュ?

51:31

ギギがケネスのもとに走っていった時にハサウェイの脳内で再生されたクエスの回想シーン「そうだわ、それができないから」というセリフ。実は『逆襲のシャア』劇中のクエスはこの台詞を「思った」だけ。口で言ったわけではないので、ハサウェイが当時からニュータイプの片鱗を見せていたことへの演出。

52:32

ケネスが「まだ性能を引き出せていない」とレーンを叱ったのは、ビーム・ライフルやミサイルでの射撃命令を無視し、レーンがバルカンと体当たりでしか戦わずに被害が拡大したことに対して。

52:49

投降し捕虜となったガウマンが、ちらりとハサウェイを見る。ハサウェイ救出作戦でこれだけ大がかかりな作戦を決行したのに、張本人が地球連邦軍の士官と並んで自分を眺めている姿はどう映ったものか。

54:19

ギギが飲んでいた飲み物のコップを受け取る時、ハサウェイは手首を捻って飲み口の位置を変え、左手に持ち替えることで間接キスにならないようにしている。女慣れしていないことの演出。

59:26

ホテル襲撃の翌朝、ケネス・スレッグのオフィスでサインしようとして止めるハサウェイ。書類名は戦時中の被害者救済保険。日付は宇宙世紀105年4月20日。少し後、ギギはこの書類にサインしている。

1:11:07

基地で出撃待機中のキルケー部隊が、隊長であるレーンに対して「我々はいつまでここで待機なんですか、レーン隊長」のあとに爆笑。レーンは若い上に前回の出撃で戦果を出せなかったため、隊員からナメられている描写。

1:14:41

レーンがペーネロペーのコクピット内で捕虜のガウマンに対し「マフティーの無差別テロに較べれば、人名の損傷率は君一人で済むのだから」というセリフから、地球連邦軍は「マフティーは無差別テロを行っている」というプロパガンダを流していると推察。マフティーの狙いは地球連邦軍の高官。

※マフティーは市街地へ爆撃したほか、ガウマンもホテルへビーム・ライフルを撃っているが「巻き添えの方々には哀悼の意を表する」と、本意でないことがわかる

1:17:41

エメラルダが乗ったMe02R-FcメッサーF型ネイキッド指揮官機が、衛星軌道上でΞ(クスィー)ガンダムが入ったカーゴ・ピサを捕まえるシーン。エメラルダは呼吸が荒く、苛立ち、涙を浮かべながらバーニアで姿勢制御。エメラルダはMSの操縦が苦手でMSパイロットに志願しなかったという過去。マフティーの未来がかかったカーゴ・ピサの回収を任され、プレッシャーが凄かったと推察。

メッサーF指揮官

1:20:07

クスィーガンダムの起動時には、モニター中央のHUDに「マフティー・ナビーユ・エリン」と表示。つまり『ガンダムUC』と同じ、パイロット登録&認識システムを搭載。しかも起動時にパイロット登録プロセス抜きで認識したということは、アナハイムはマフティー・ナビーユ・エリンの正体である、ハサウェイの虹彩または指紋などの生体情報を持っているということ。HUD端には「LOAD:1292files」という表示。初期設定ファイル?

クスィーガンダムはνガンダムの後継機。全長28mで、フライト・フォームへ変形すればミノフスキー・クラフトを使ってマッハ2で飛行できる第5世代MS。アデレード会議を襲撃するためにマフティーへ引き渡された。ペーネロペーも同系列だが、ペーネロペーのさらに新型がクスィーガンダム。このためHUDや警告音は同じ。ただし操縦桿のデザインは異なっていて、ペーネロペーはレバー型だが、クスィーガンダムはνガンダムと同じく球体を握るジョイボール型。

クスィーガンダム

1:20:25

クスィーガンダムが入ったカーゴ・ピサにペーネロペーが撃ったビーム・ライフルがヒット。直撃ではなかったためにカーゴ・ピサの外壁が割ただけ。しかし落下軌道がズレたため、ペーネロペーはこの1発以降、落下するカーゴ・ピサにビーム・ライフルを当てられなくなった。

1:20:28

クスィーガンダムのHUD中央に「NEJEN」表示。するとここ数日に経験した思い出が走馬灯のように逆再生され、アムロの声も聞こえてくる。おそらく『ガンダムUC』における「NT-D」に近いシステムだと思われるが、原作小説でも「ネジェンって知ってる?」という台詞しか登場しない。「NEJEN」とはチェコ語で「それだけではない」という意味。

1:20:42

アムロの声が聞こえた時、ハサウェイの脳内に映ったアムロの姿は『逆襲のシャア』時代のパイロットスーツ。ハサウェイがその頃にニュータイプに目覚めたから? ちなみにアムロの瞳は真っ白でゾンビのよう。

1:21:33

カーゴ・ピサから脱出すべく、指だけを外へ出すクスィーガンダム。そのクスィーガンダムをカメラに映したペーネロペーのディスプレイには「Unknown」表示。人間が親指を使わずにものを掴む動作で、一番力が入る握り方と言われる「小指から順に折りたたむ」動作。

1:21:58

いったん雲に隠れるハサウェイのクスィーガンダム。ガウマンがレーンに「追うな、狙われる」と言ったのは、ハサウェイは雲の中に隠れたのに、レーンはクスィーガンダムを最後に見た位置へ向かって突撃しているのを見ての発言。

クスィーガンダムはペーネロペーと同じミノフスキー・クラフトを使用しているが、クスィーガンダムの方が進化しているため、飛行時に効果音がない。ペーネロペーは機体の各所が黄色く発光するが、クスィーガンダムは背後の何箇所かが白く発光するだけ。

1:22:05

クスィーガンダムと初遭遇したペーネロペーは、フライト・フォーム(尻尾があるドラゴン形状)に変形して迎撃。

ペーネロペーフライト

1:22:15

ハサウェイの戦い方を知っているガウマンはレーンに対し「よく見ろ。今度は横から来る」と、次の攻撃を先読み。ガウマンがレーンへ指示をしている内容は自分ごと撃墜されないよう、ハサウェイの攻撃を回避するための指示。攻撃指示はしていない。

1:23:06

クスィーガンダムとペーネロペー、グスタフ・カールのビーム・ライフルは、一度の射出で1秒間ほどビーム照射が続くタイプ。

1:23:21

ペーネロペーが放ったビーム・ライフルを左手のシールドで防いだクスィーガンダム。最初に表面に塗布されたビーム・コーティングが融解して光の傘ができるが、コーティングが失われてからはシールド本体が熱を受けて黒煙。

1:23:26

クスィーガンダムとペーネロペーの鍔迫り合い。クスィーガンダムは腕が太く、小回りが効くので格闘戦はペーネロペーより有利。にも関わらずペーネロペーから格闘戦を挑んだのは、レーンの未熟さとプライド、そして人質がいるという強気。

レーンとハサウェイが音声で会話しているということは、マフティことハサウェイの声がフライトレコーダーに録音されてません?

1:24:37

ガウマンがスカイダイビングした時、手に持っていた懐中電灯はレーンに渡されたもの。

1:25:33

ペーネロペーに乗るレーンが、水面近くを飛行しているクスィーガンダムを狙ってファンネルミサイルを乱射。「バカなヤツだ」と言っているのは、水面ギリギリに飛ぶと逃げ場が減って左右にしか動けず、ミサイルを避けづらいぞ、という意味。

クスィーガンダムはファンネルミサイル(三角の矢尻のような先端)を水面ぎりぎりで回避し、ミサイルを水没~無効化させることが目的。さらに、ファンネルミサイルが着水した際の水しぶきが視界を遮り、夜間であることも加わってペーネロペーはクスィーガンダムを見失いそうになる。

1:25:46

クスィーガンダムの身体が青白い三角形に光る演出は、音速突破用のビーム・バリアを展開したから。

1:25:51

ビーム・ライフルを斜め後方に向けて発射すると同時に投げ捨て。ビーム・ライフルはクスィーガンダムの移動速度のまま慣性の法則で斜め前へ移動しながら、ビームの照射を継続。ビーム・ライフルを投げ捨てたあとクスィーガンダムはすぐにビーム・バリアを解除して方向転換。

1:25:53

ペーネロペーは音速で吹っ飛んでいくビーム・ライフル本体をクスィーガンダムと誤認し、水面への着弾位置に向けて「逃がすかァ!」とビーム・ライフルを4発発射。

1:26:04

ビーム・ライフル本体に攻撃が当たり、爆発地点を見るために減速していたら、気付けば真横にクスィーガンダムが出現。

1:26:08

クスィーガンダムがマイクロミサイルを発射。これをペーネロペーにバルカンで迎撃させた爆風で隠すように、誘導性能が高いファンネルミサイルを撃つという作戦(『逆襲のシャア』ブライトさんの作戦似)。ペーネロペーは低速アイドリング中だったことに加えて、ハサウェイのニュータイプ能力の影響を受けてファンネルミサイルの誘導性が高まり、ペーネロペーはファンネルミサイルを回避できずに、仕方なく背後に下がりながらバルカンを撃つだけ。

1:26:18

ペーネロペーは最初にミサイルを右手に受けて迎撃武器すら失ってしまい、次に左脚のフライトユニットにミサイルが着弾してミノフスキー・クラフト機能が停止(黄色い光が消失)。残りのファンネルミサイルが全弾直撃し、黒煙を出しながら水面へ墜落。

1:26:56

自分が一方的に撃墜されたのではなく、相打ちになったと思っているレーンが「ヤツも落ちているはずだ」とつぶやきながら非常時脱出装置を起動。ビーム・ライフルを撃った時の爆発を、まだクスィーガンダムだと思い込んでいる台詞。

1:27:58

ギギにレーンのことを聞かれ、ケネスは「機体の損傷程度からして、生還は軌跡だ」とコメント。マッハに近い速度で海面に叩きつけられたが、最新のアナハイムMSはパイロットの生存機能が高性能になっていることの裏付け?

1:29:06

クスィーガンダムは船の中でうつ伏せにされて整備中。これはネオ・ジオン系MSの整備方法ですが、たまたま輸送船の天井が低いから?

1:29:26

整備主任のマクシミリアン・ニコライが「ビーム・ライフルがないな」と言うのは、ビーム・ライフルを放り投げて囮にしたから。ベッドに寝かされているガウマンも「ダミーに使ったんだよ。ペーネロペーに狙撃させたんだ」と言ってます。ハサウェイも「ビーム・ライフルを発射して跳ばしただけだ。こっちが食らうところだった」は、照射型のビーム・ライフルを斜め後ろに向けて撃ったため、クスィーガンダムもその射線に入りそうだったという意味。

1:29:21

クスィーガンダムのマニュアル(タブレットで表示している電子書籍版)のタイトルページは、初代ガンダム「V作戦マニュアル」のオマージュ。ページをめくると、アナハイムから送られてきたクスィーガンダムの備品リストが記載されている。ビーム・ライフル3丁、エネルギーパック30個、ミサイル84発、ファンネル・ミサイル80発、シールド2枚、全身の予備パーツが各2~3個ずつ。ただし大半は水没してしまった。

1:29:51

エメラルダがメッサーF型ネイキッド指揮官機に乗ってクスィーガンダムの回収に成功したため、その指揮官機には引き続き乗ると言ったであろうことに対する同僚のセリフ。「止めとけ。隊長機なんざ真っ先に狙われちまう」。エメラルダは「やだね。ハサウェイにもらったんだ」と反論。MSパイロットとして自信を失っていたエメラルダの復活シーン。



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