恋人依存をやめたい女と水商売の弊害

数週間前、彼氏ができた。
かっこよくて、誠実で、優しい。

彼が私のことを好きなのかが不安でしょうがない。
嫌われたらどうしよう、というよりかは
彼が私のことを好きじゃなくなったらどうしよう、という思い。

もし彼が私のことを好きじゃなくなったことを考えると何にも代えがたい程辛い。

自分が決定できない事項なのだから、悩んだり考えたりしても仕方ないことだと理解している。
他に熱中できることを見つけ、暇な時間を作らず悩む時間を作らないべきということ知っている。

しかし、彼が私のことを好きじゃなかったらどうしようという思いをXと置くと、
僅かな隙間時間にすらXは入り込んでくる。

相手に期待しない術は高く身に付けている自覚があるが、
恋人に対してはその術が使えなくなってしまう。

何が嫌かというと、
この不安な時間、今夜は電話できると楽しみにしていたのに、12時を過ぎてもLINEは既読にならずに
私が楽しみにしていたことは起こりえないと分かってしまった時間。

何よりも優先してほしいわけではない。

今夜電話できると楽しみにしていた時間。次の予定を決めれると楽しみにしていた時間。

勝手に自分が期待していたことなのに、相手に裏切られた気分がすることが嫌なんだと。

声が聞きたい、電話がしたい。
私に時間を割いてほしい。

要件だけLINEで伝えようと思う。

一度快楽を味わってしまうと、脳がもっと欲しくなるから困る。

一度彼と寝てしまったら、その幸せを知ってしまったら、またその快楽がほしくなる。

今度の週末約束したとして、彼が来るのは深夜だろう。
また会えなかったら。

会いたいというより、彼が私のことを好きなことを確認したい。

私を好きな人がこの世に存在するんだと、確認して安心したい。
私は女として、一人の男に愛されているんだと、
普通の清廉潔白な女の子なんだと、思いたい。

根底には、私は汚い女なのだと、源氏名でしか相手に愛されない女なのだと、長年刷り込まれた蹄鉄がこびりついている。

だから、本名の自分になったときに、愛してくれる人がいるのかが不安で、少しでも下心なく純粋に私自身を愛してくれる存在(=彼氏)が現れたとき、すがるような気持ちになってしまう。

彼を大事にしたい。
仕事を頑張っている彼を尊重したいし、仕事が忙しい時は無理せず休んでほしい。
長い目で見れば今会えなくてもいつか会えるのだから、
私が我慢するのではなく彼を尊重したい。

しばらく会えなくても、いつか会える。

前向きに、明るく。

付き合っている目的は会うことではなく、別のもっと高尚なことなはず。

愛されることが目的になっている私は嫌だ。

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