【ドラマ好きがオススメするドラマ①】なにかに沼りたい人に勧める「G線上のあなたと私」後編
こちらは前、後編の後編です。
1、G線上のあなたと私との出会い
2、noteを始めたきっかけ
3、G線のあなたと私の、何が「特別」なのか
4、その他のこと
後編ではこの3、4について書いていきます。
ではでは本題
【G線上のあなたと私の、何が「特別」なのか】です。
G線上のあなたと私には2つの「特別」な点があると思います。
まず1つ目に挙げるのは
『時間の流れ方』です
時間の流れ方について書くために、まず
この「G線上のあなたと私」というドラマが、
お仕事ドラマ、学園ドラマ、ホームドラマ、この3つに属さないという点が非常に重要です。
このドラマは主人公・小暮也映子が、婚約破棄をされ仕事も辞め「何もない」ところから、バイオリン教室に通うようになり、そこで主婦・幸恵さんと、大学生・理人くんという2人のキャラクターと出会うことで物語が進んでいきます。
仕事や、学校、家族が物語に絡んでくることはもちろんありますが、分類分けをする段階でお仕事ドラマ、学園ドラマ、ホームドラマの3つに分類されないというのは珍しいと思います。
(ちなみに、お仕事ドラマには刑事もの、医療もの、主な舞台が会社など仕事場のものを含んでいます。)
そこで、参考として同ドラマが放送された2019年のプライム帯のドラマを調べたところ、
安易にこの3つに分けられなかったドラマは
・後妻業←申し訳ありません、観ていないのでわかりませんがお仕事ドラマといえるのかな?
・初めて恋をした日に読む話←塾が舞台なのでお仕事ドラマ?
・パーフェクトワールド←こちらも設計事務所が舞台なのでお仕事ドラマ?
・TWO WEEKS
・偽装不倫←ホームドラマ?
・ルパンの娘←お仕事ドラマ? ホームドラマ?
・凪のお暇
・まだ結婚できない男←お仕事ドラマ?
・モトカレマニア←お仕事ドラマ?
・G線上のあなたと私
と言った感じで、
お仕事ドラマ、学園ドラマ、ホームドラマに分類できなかったのが
・TWO WEEKS
・凪のお暇
・G線上のあなたと私
こんな感じ。
えー、決め打ちで「G線だけです」となる予定が、強敵が現れました。
ですが、「お仕事ドラマ、学園ドラマ、ホームドラマ」に含まれないドラマは年に3本あるかないか、その時点で稀なドラマだとわかると思います。
ちなみに、2019年は働いていない主人公ドラマが豊作だったようで
「G線上のあなたと私」、「凪のお暇」に加え、「俺の話は長い」もありましたね←話それました
さて、ここでなぜお仕事ドラマ、学園ドラマ、ホームドラマ以外のドラマを挙げたかと言いますと、
たくさんのドラマを観てきて思うのが、
ドラマは視聴者の生活、つまり「実時間」の枠を抜け出せない。
映画は、一日の話でも一人の人生の話でも、時間の流れの速さに規定はありませんが、
ドラマは、実時間とともに進んでいく。
そのため、物語の舞台は生活に沿った舞台である必要があるのです。
つまり、通常のドラマは仕事場、学校、家を舞台にすることで、視聴者の実時間の流れを意識して物語を作っている。
それは、ドラマの中に「月曜日から日曜日までを描く」ということです。
もちろん休日が描かれないドラマはありますし、平日の何曜日なのか分からないことは多々あります。ですが、、、
ここで、G線上のあなたと私が特別だと思うポイントです。
G線上のあなたと私の1話では、主に月曜日しか描かれていません。
月曜日、つまりはバイオリン教室レッスンの日だけなのです。
その週一回のバイオリン教室と、その日の前後のみを描くことで
主人公にはその習い事以外、何も予定がないということを印象付けられます。
そして反対に、家庭や学校のことをこなしながらバイオリン教室に通う幸恵さんと理人くんという構図が際立つ、
ある特定の曜日だけを描くというのは、実はとても挑戦的なことなのではないかと思います。
少なくとも、私の記憶の限りでは、1話でここまで特定の曜日についてしか描かないドラマはないと思います。(あったら教えてください)
話数を重ねていくと、月曜日以外のシーンも増えていきます。
それはつまり、也映子と幸恵さん、理人くんの関係性の変化ということになるのです。
また、このドラマは突然数か月分の時間が飛ぶことがあります、
それは、このドラマの軸が3人の関係性にあるからです。
3人が会わなくなったシーンを描くわけではなく、
3人が会っていないということを、数か月飛ばすということで表現しているのだと思います。
次に、2つ目の「特別」な点です
それは、『キャラクターの中に自分と同じ人がいる』という点です。
「同じ」は、少し言い過ぎかもしれませんが、G線を観た方は登場人物の誰かに自分を重ねて観ていた人が多いのではないでしょうか。
ちなみに私は、基本的には也映子ちゃんに自分を重ねていましたが、途中理人くん視点になり、最終回付近では幸恵さん視点でした。
何故、ここまでのめり込めるか、、、
それはわかりませんが、
その理由の一つに『過去を省略しない』ということがあると思います。
特にプライム帯のドラマでは、「テンポ」というものが重要視されます。
そのため、主人公の過去を描くにあたり、1話では「過去に何かがあった」と分かるだけの回想シーンを、モンタージュのように数秒づつつなぎ合わせるのが通例です。
しかし、このG線上のあなたと私では、主人公の過去を1話で描ききってしまいます。
そしてその過去を、回想シーンを織り交ぜながら主人公にゆっくりと語らせるのです。
理人くんと幸恵さんも同様に、過去との対峙をしっかり描きます。
その中にも回想シーンを織り交ぜますが、回想シーンをテンポを出すために使うのではなく、ただ過去の説明のために使うわけでもない。
つまり、
回想シーンが視聴者宛てのものではなく、ドラマの中で「自分の過去を語るシーン」として存在するのです。
そして、ここまでは主な登場人物が3人と紹介していましたが、
也映子ちゃん、幸恵さん、理人くん以外に、忘れてはいけない大事な登場人物がいます。
それは3人のバイオリンの先生、眞於先生です。
眞於先生にも「過去」があり、
視聴者は眞於先生も含めたこの4人の誰かに自分を重ねられる誰かがいるのではないかと思います。
ということで、私が考える「G線上のあなたと私」の特別な点は、
・バイオリン教室のレッスンの日、つまり月曜日を描くという点(主に1話)
・過去を省略しないことで、視聴者が登場人物の誰かと自分を重ねられるという点
でした。
ですが、ここまで書いてきたことは、私にとって「特別」だと感じる点です。
このドラマを観ていない人からすると、ただ特異な点というだけ、
このドラマの特異な部分を特別と感じるかどうかは、ぜひ観てから判断していただきたいと思います。
【その他のこと】
これで書きたかったことは終わりなのですが、
これだけではあまりにも説明的でつまらないので、ただただG線の良さを書きなぐっていきます。
・派手じゃない
これでもかというくらい物語に派手さはありません。
バイオリン教室で起こる人間関係のみで進んでいきます。
(もちろんほめ言葉)
・事件が起きない
小さな、人間と人間の間で起こる事件はあるものの、派手な事件は全くない(最初と一緒)(もちろんほめ言葉)
・あんな友達欲しいよ~
これもG線のめちゃくちゃ好きなところ、
学校とか仕事場とか、そういうところじゃない、わざわざ仲良くならなくてもいい場所で出会える友達って貴重すぎて羨ましい(羨ましい)
・基本テンションが高い
ここまでの説明しか読んでない人は重いドラマと思われるかもしれないけど、めちゃくちゃ笑えるポイント多いし、とにかくあんな友達欲しい(だからさっきと一緒)
・そのくせ泣ける
このドラマは、これでもかというほど一人語りが多いので、そのキャラクターに同感、同感、同感、、、
って感じでのめり込み過ぎて、号泣
ほんとに、笑いながら大号泣してることがある
・思わせぶりに描かない
いや、理人くんは毎回思わせぶりなんです。毎回、毎回思わせぶりなんですが、
そういう意味ではなく、
例えば、ドラマでよく意味深な視線を入れたり、誰かのアップを入れて何かを企んでるように見せるシーンがあるじゃないですか(分かって)
もちろんそういう演出も、視聴者に何かを勘繰らせる演出であっていいとは思うのですが、
G線はそれをしない。
視聴者に対してだけの感情表現を描かないんです。
視聴者に勘繰らせるためだけのシーンを作らないから、演出が思わせぶりじゃないところがいい(伝われ)
・そして理人くん、顔がいい
ホントに、
・也映子ちゃん、同じメガネ欲しい
メガネとあの髪型と、似合いすぎてて
同じメガネめちゃ欲しいんだけど、放送前に売ってたことを知った時のショック
・幸恵さんに結局すべてを持っていかれる
このドラマの成功って、結局幸恵さんなんです。幸恵さんがいたからこそ、人間ドラマとしてすごく面白いし、
「人間愛」なんです←
・曲がいい、
『Sabotage』みんな聴いて、
ドラマと合い過ぎてるし、毎回流れてくるタイミングが素敵すぎて素敵
・安達先生、素晴らしすぎる
安達奈緒子さん脚本のドラマはほんとに好きな作品が多いけど、ちょっとG線すごすぎるよねホント・・・(結局そこ)
朝ドラ終わったらまたTBSでドラマ作ってくださいお願いします!!!
・とりあえずみんな観て
書きたかったのは、つまりこういうこと。
少なくとも私という人間が人生で観てきたドラマ500本以上の中で、1番と言っていいほど好きなドラマでおすすめできるドラマです。
少しでも興味を持っていただけたら観てみてください。観ればきっと、、、
長々とすみません!
読みにくい点多々あったかと思いますが、読んでくださりありがとうございました!
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