新たなスキルの発見:基礎を学ぶ勇気
数ある記事の中から選んでいただき、ありがとうございます。
この記事を見つけたあなたは、きっとスキルアップできます。
なぜなら、スキルアップをしたいと思っているから。
※注意:登場人物はフィクションです。
わたしの仕事は、講師。
先生と呼ばれるこの仕事を選んだのは、ささいなきっかけからだった。
当時、わたしは就職活動をしていた。ハローワークで今までしてきた仕事を中心に職場を検索し、応募し、そして次々に落選していた。
そんなときに自分の見つめ直しをすることになった。
わたしは何ができてどんなことを仕事にしていきたいのだろうと。
その時まで考えたこともなかった。していきたい仕事について。
何をしたいのか? どうなりたいのか?
そんなふうに考えて仕事を選んできたことがない!
できそうな仕事を選んで、就職できそうなことをしていた。
(そうか、仕事というものはしたいことを選んでいいものだったのか)
目から鱗。経験がないことにも挑戦してみてもいいんだ。
それからのわたしは、今までとは違う行動をとった。まず、何が好きなのか、リストアップ。そして、文章を書く仕事がしたいと願うようになった。
実績のない無名のライターがすぐに案件をいただけることはない。ただ何かを学んで向上していきたいと思っているところに職業訓練校の募集に応募するという、機会に恵まれた。5ヶ月間、ひたすら学び資格も取得。それでも仕事は決まらない。アルバイトからでもいいから少しでも近い仕事をと探して応募し、落選。
やはり、経験がないと就職できないのかと諦めかけていたときにすばらしい誘いが。「先生をしながら学び直しませんか?」思いがけないスカウトに心が踊った。人生で初めてのことだった。会社に選んでもらうなんて。
給与面、休日面のどちらも満足な条件ではなかったから。迷っているうちにあれよあれよとスケジュールが埋まっていった。
毎日、教えてもらう側から教える側への修行が始まった。幸い、営業経験が役立って人前に出ること、話をすることは躊躇なくこなせた。
天職かも? と思えたときに行き詰まる。
わたしは、ソフトを扱うことができても資格を持っていても細かな知識が足りない……でもわたしは、講師として教室に入っている。受講生には、知識が少ないなんて分からないし、関係ない。教えるために知識を詰め込む。聞かれた質問に応えるために調べる。
それでもわからないことが多いのは、受講者の行動があまりにも予測不可能だから。
「どうやったらそのように動かなくなるのか?」
「変な文字が勝手に入っている」
「図形が動かせない」
そのたびに調べて、先輩の先生に質問をしてどう解決するかを模索する。
不思議と苦しさはない。むしろ、楽しんでいる。今日はどんなことを質問されるか、どんな不具合が起きるか?いろいろな人がどんなふうにステップアップしていくかを見られることもなかなかおもしろい。
教える側にたってみると今までやってきたことがまるで役に立たないことに気づく。
それから、教えてもらう側の願いと講師との考え方の差。
座って学んでいる時は、
「もっと現場で役立つ、実践的なやり方や
どんな時にその内容が必要なのかを知りたい」とか、
「これって本当に役立つカリキュラムなのか?」とか、
そんなふうに考えて受講していたように思う。
でも講師としての先輩の意見を聞いていくと目的が違っていた。
まず、前提として就職を目的とした内容であることが一つ。
そして、カリキュラムの目的が実践ではなく、
就職した時にソフトの基本のキを知っておくと
自分でより高度な技術を勉強するときになんとなくでも分かること。
しかし、本当に知っておいてもらいたいことは、
たくさんあってカリキュラムが詰め込みがちになる。
講師は、簡単なやり方を知ってはいるが、あえて基本を教えているのだ。
それと検定試験に合格できるような操作。
資格試験を合格しても実際の職場では、使用用途が各々違っていて
別の知識が必要なことも多い。職場によってのルールも異なっている。
だから、基本が大事。応用するには、基盤が備わっていないとできない。
学校の授業でもいきなり難しいことを習わないのと同じだ。
どんなことが基本なのか?
たとえば、Wordでコピーして、貼り付けを行う操作。
とにかく、初めて基本を知る人に右クリックしてする方法や
ctrl+cとctrl+vなど教えない。その理由は、忘れた時に
どうしたらいいか、分からなくなるからだ。
だから面倒でも一番最初は、ホームタブのリボンにある、コピーボタンと
貼り付けボタンを使ってもらう。
すべては、この要領で教える。基本に忠実に忘れても
「このへんにあったな」と、思い出せるように。
現場で急いでる時、あたふた忙しい時には、
忘れて出来ない状況は許されないこともある。
そんな時に役立つ、技術を習得してほしいと講師は願っているのだ。
わたしが挑戦する学びは、まずofficeのソフト。
Word・Excel・PowerPoint・ACCESS
(WordやExcel、PowerPointは、事務職で扱ったことは
あるけど、教えられるレベルじゃない)
それからプログラミング。
HTML・CSS・Javascript・PHPなど
(これは、去年習ったばかりだけど
どの構文を選んだらいいか、分かってない)
さらに 簿記とメンタルヘルスマネジメント。
(以前、資格を取っているが簿記は完全に忘れている。)
一つ一つ、丁寧に。知るだけでなく、教えられるように。
学ぶことで大切なことは、自分の苦手を知ることが
習得の近道かもしれない。
苦手なところを重点的に。
もしかするとわたしと同じところが
苦手な人もいるかもしれない。
その人にこそ、スマートに教えてあげたい。
挑戦は、始まったばかり。
自分の技術向上と質問に応える知識。
どこでつまづいてしまうのかは、個人で違う。
データがあれば、分かると思うけど。
そういえば、この会社には講師のマニュアルがない。
講師の平均年齢が高くなっているし、先生によって
教えることがバラバラだ。
わたしは、その点から質問されたことを書き留めて
マニュアル化していこうとしている。
誰がいつ、講師の仕事を始めてもいいように。
わたしならどう教えるかを考えながら。
より、効率的で人間味のある講師になりたい。
時間がない中でも、一人ひとりに寄り添った指導がしたい。
「この人に教わって良かった」
って、一人でも感じる人がいたら嬉しい。
そのために休みの日もPCに向き合って
今日も自主練する。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
みなさんの学びたいことも習得できることを願っています。