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コミュニティ・リーダーになる秘訣

『地域と挑戦とコミュニティ #きっかけはCLS powered by コミュラボ』というイベントに参加してきました。
CLSとはコミュニティリーダーズサミットの略で、高知では毎年春と秋に「初鰹編」「戻り鰹編」と称して開催されています。

今回のイベントは、CLS in 高知に登壇された方が再集合する企画。
CLSは決して「すごい人の話を聞く会」にとどまる場ではありません。
何かやりたいと思っているけれどまだそれについて発信などに至っていない「マイルド活動家」の背中をそっと押してくれる場なのだと思います。

具体的なことは、Grant 愛さんのnoteを読むと伝わってくるはず。

次回、戻り鰹編は2023年10月21日(土)開催!
現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。


さて。前置きが長くなりましたが、イベント『地域と挑戦とコミュニティ #きっかけはCLS powered by コミュラボ』について、心に残ったことをまとめてみます。

《司会》辻 貴之さん(通称・G2さん、今回のイベントの主催者)
《登壇》小島 英揮さん(CLS in 高知 主宰・パラレルマーケター)
    川尻 和佳子さん(流山市役所 マーケティング課長)
    平松 葉月さん(青山商事 リブランディング推進室長)
    原 智彦さん(春日井製菓 おかしな実験室 室長)

左から、原さん・川尻さん・G2さん・平松さん・小島さん

コミュニティ・リーダーにインタビューをして、質的研究でまとめたらめちゃくちゃおもしろいだろうな〜、というのが私の感想。
地域でもビジネスでも、コミュニティを牽引する人たちが話す言葉は、最終的には共通しているように思いました。
ということで、今回は私が感じた「コミュニティ・リーダーになる秘訣」というイメージで記事をまとめてみました。



「通じない人」と「通じる」には

最初は、地域コミュニティについての話題から。

コミュニティには「この点においては大丈夫」というセンがあります。
小島さんの例がとてもわかりやすかったので引用。
小島さんは夜にバイクで走るコミュニティに参加しています。
もしそこに、仕事したら合わないだろうな〜という人がいても、夜にバイクで走るというこの一点があれば、このコミュニティで一緒に活動していくことができます。

ところが、地域のコミュニティには共通言語がありません。
ただ同じ地域に住んでいるというだけで、共通の目的もなければ、上下関係もない。
企業のように指示・命令も通らないのが地域です。

地域住民からさまざまな声が寄せられる中、川尻さんが大切にしていることは「あなたは何をやりたいの?」という問い。
結局のところ、地域住民が「通じ合う」ためには、課題軸で集まるしかないと、川尻さんは言います。
「何か楽しいことしたい」という集まりはフワフワしがち。
課題軸で集まる方が求心力がある、というわけです。

まずは小島さん×川尻さん
地域コミュニティのトークからスタート!

旗を立てられる人、立てられない人を見極める

課題があっても、そこに旗を立てて発信したり、同じ課題感を持つ人を集めたりすることができる人・できない人がいます。
地域の場合は、市民活動の促しも重要なこと。
そのために、「旗を立てられる人を見極める」そうです。

生活が充足していたり、逆に不足しすぎていると、人はなかなか動かない・動けないもの。
ちょっとした不足感・渇望感がある人は自走するリーダーになれる、というお話が印象的でした。


人を巻き込むために地道に努力する

旗を立てたら、どうやってそこに人を集めるかが次の課題になります。
フォロワーを増やすフェーズです。

一人ひとりが「ジブンゴト化」するために。

平松さんは「諦めずに同じ話を何度もする」「みんなに言う、個別に言う、を繰り返す」そうです。
また、批判的な人を巻き込むことで、フォロワーは増えていくとのこと。

この話を聞いて、私が最近出入りしている茅ヶ崎のコミュニティ「話せるシェア本屋とまり木」のオーナー・大西さんも同じことをおっしゃっていたことを思い出しました。
大西さんが「同じ話を何度でもする」理由は、人は聞くタイミングによって受け取っているものが違うから、ということでした。
このコミュニティで大切にしたいことだからこそ、何度も何度も、同じ話をするんだという話を聞いて、会社員時代の自分を反省しました。
「一度言ったよね」で済ませたことのどれだけ多かったことか。

原さんはその人の関心事に合わせて話すそうです。
「ボーナス上がるよ」「出会いがあるよ」等。
いずれにしても、全体周知とあわせて個別に話すことはとても大切。
それが「ジブンゴト」につながっていき、ムーブメントへとつながっていくのでしょう。
コミュニティ・リーダーの人を巻き込むための不断の努力はぜひとも見習いたいところ。

また、「なのにテクノロジー」で人の心は動く、というお話も印象的でした。
原さんは会社で「スナックかすがい」というイベントをやっています。
「老舗のお菓子会社"なのに"、スナック」という意外性やワクワクを仕掛けていくというお話は、こちらも「巻き込まれてみたい」とつい思ってしまいます。
「なのに」が付くと、アドバンテージになる。覚えておきたいです。

原さん×平松さんは
ビジネスにおけるコミュニティのお話

理念を多角的に味わう

春日井製菓の経営理念は「おいしくて、安心して多くの人々に愛され続けるお菓子作り」です。
原さんは、この経営理念を多角的に味わうそうです。

例えば「愛され続ける」という表現。
原さんからの「皆さん、最近、愛してると何回言いましたか?」との問いかけに、思わずうーんとうなる会場。
「愛され続ける」ことの難しさに目を向け、そこに真剣に取り組むって、なんだかすごくかっこいい!


逆境の先にある楽しさに目を向ける

思えばイベントの最初から最後まで、皆さん「逆境」について生き生きとお話しされていたように思います。
そこに挑戦できるのは、逆境の先にあるより良い未来を見たいから。
そこにコミットできる人が、コミュニティ・リーダーとして自走し続ける人なんだろうと思います。

話を聞きながら、漫画『ブルーピリオド』やそれをオマージュした歌が頭の中を流れました。

好きなことを続けること、それは楽しいだけじゃない
本当にできる?不安になるけど
嗚呼 何枚でも、ほら何枚でも、自信がないから描いてきたんだよ
嗚呼 何回でも、ほら何回でも、積み上げてきたことが武器になる
周りを見たって誰と比べたって僕にしかできないことはなんだ
今でも自信なんかないそれでも

YOASOBI『群青』より

おそらく登壇されている皆さんも、試行錯誤を繰り返しながら自分の引き出しを増やし、自分なりのセオリーができてきたのだと思います。
うまくいかないこともたくさんあったと思いますが、それでも、その先にある変化に価値を見出しているから、走り続けられるのでしょう。

しゅずいゆかさんによるグラレコ(1)
何をピックアップするんだろう?と
ワクワクしながら見ていました
しゅずいゆかさんによるグラレコ(2)
とにかくかわいい♡

提案:まずはフォロワーになろう

個人的には、みんながリーダーにならなくてもいいと思っています。
ただ、リーダーの思いに共感したら、積極的にフォロワーになることがおすすめ。
そのコミュニティを真剣にフォローしていくうちに、新しい何か、自分なりの取り組みが見つかることもあるはずです。


抜かりない心配りでハートを掴む

最後に、主催者・G2さんよりお土産が配られました。
素敵な場所で、学びの多い時間を過ごすだけでもお土産なのに。
ハートをわしづかみにされて帰路に着くのでした。
こういう心配りができるようになりたいな。

「きっかけはCLS」文字入りどら焼きと
会場の1day無料パスポート!
最後の最後まで勉強になります。

私自身、まとめ記事やTwitterでCLS in 高知の熱気については知っていたのですが、まだ参加したことはありません。
結論から言えば、こういうイベントはオフラインで参加しよう!というのが私のおすすめ。
登壇者の情熱や言葉を直接浴びたら、自分の中にある押されていないスイッチに気づきやすくなると思うのです。

もう一度言います。
次回、戻り鰹編は2023年10月21日(土)開催!
現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。


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