行動力を上げるために乗り越えるべき恐怖心TOP3


誰でもできるけれどごくわずかな人しか実行していない成功の法則(ジム・ドノヴァン 著)を読んだ。


数多くの成功法則が紹介されている中で、特に印象に残ったのは、「第7章 恐れを克服する」「第8章 困難を乗り越える」の2章で語られていた、恐れを克服して行動力を上げるための考え方だ。


誰でも、深く落ち込むことがあったり、何かを失うかもしれないと不安になったり、自分でコントロールできないことにイライラしたり、そんな状況の時には、仕事や家庭や子育てなどの様々な側面でパフォーマンスが落ちてしまう時があると思う。


以前、ある登山家のセミナーに参加した時に

客席から「どうすればあなたのように勇気を持って行動できますか?私はいつも何かを行動する前に不安を感じてしまってなかなか行動することができません」という質問が、その登山家に投げかけられた。

その登山家の答えはこうだった。

「僕は、不安ってすごく大事だと思うんです。特に登山中は、不安、心配、恐怖は、時として命を守ってくれます。不安は、下山の判断材料になります。」


不安や恐れは、上手く味方につければ、危険から身を守ってくれる直感力の1つだ。我々人間に限らず動物は、防衛機能として、不安を感じるようにできており、それを完全に排除する必要はない。

しかし、不安に心を支配されて、固まってしまい、何もできない状態を何時間も何日間も過ごすことに大きなメリットはない。

また、大したことでもないのに、知識や経験がないために、必要以上に不安を感じている場合もある。


例えば、細道の真ん中にいるカタツムリが気持ち悪くて、怖くて前に進めない幼児がいたとする。

大人の我々からすれば、カタツムリなんて、ほぼ動かないし攻撃もしてこないし、避けて歩けばなんの問題ないのだが、それをよく知らない幼児にとっては恐れの対象だ。

しかし、大人の我々も、好きな人に振られるのが怖いとか、高速道路の運転が怖いとか、結果がよくわからないことには恐怖を感じるものだ。時々、後から、その恐怖は大したことなかったと気づくことがある。


本書にもあるように、成功するためには行動し続けることが必須だが、

そのためには、不必要な恐れを特定し、恐れを乗り越え、不安による立ち往生をできるだけ減らし、行動力を上げる必要がある。


まず、最初にできることは、不必要な恐れとは何か?を知ることだ。不必要な恐れを以下にまとめ、私なりの乗り越え方を対策として記載した。


1)不完全に対する恐れ

不完全であるために、自分の評価が下がるという恐怖は不必要だ。

完璧であれば人が求めてくれるというのはそもそも思い込みだ。

恥をかいてかっこ悪い自分になってしまったが故に

それで世界からの自分の一生の評価が決まってしまうというのは思い込みだ。


今、完璧に見える人でも、最初から評価が高かったわけではない。

周りからの評価は常に変化する、上がるし、下がる。


対策:不完全な自分を可愛い生き物のように受け入れて、自分に対する評価を毎日高めていくことにフォーカスする。

後退してもいい、また、自分で自分の評価をあげればいい。

自分自身の評価の上げるために有効は方法の1つは、自分で自分を褒めることだ。

だんだん良くなっている、上手にできるようになってきていると、自分に向けて発言したり、心の中で唱えたり、目標に向かって向上していることにフォーカスするのが効果的だ。


2)失敗に対する恐れ

本書にもあるように、本当は失敗など存在しない。

自分が勝手に作り上げた理想と比べて、その理想通りに行かなかった時に、それを失敗だと人は定義し、勝手に頭の中で失敗を作り上げる。

赤ちゃんがうまく歩けなくて倒れてしまうのを、失敗だとわざわざ口に出して言う人は少ない。

全世界の赤ちゃんがうまく歩けないから、赤ちゃん同士を比べてもしょうがないと無意識に理解している。

しかし、例えば自分の仕事となると、理想的な他人のキャリアや成功を見ては、その理想通りに事が運んでいない自分の仕事ぶりを見て、自分がやっていることは失敗だ、と思い込んでしまう。

自分の仕事が理想通りでないことを失敗と認識すると、恐怖で動けなくなってしまう時がある。


対策:失敗だ、と思った時は、そもそも自分が失敗だと決めつけたことをまずは理解する。

そして、失敗だと決めた結果は、行き止まりではなくて、新たな道の出現のきっかけだということを思い出す。

理想に向けて、軌道修正すれば良いだけだ。今まで通ってきた道が失敗だったと思っても、逆にそのおかげで、自分さえもまだ気づいていない本当の理想への道が現れた可能性が高い。

失敗と定義した結果を得た=過去に行動した自分がいたからだ。行動している自分は誇りに思って大丈夫。


3)幸せを失うことに対する恐れ

今持っている幸せ、今まで培ってきたもの、家族や、家や、収入や、自由時間や、バックや靴などの物質的なコレクションは、私の幸せと結びついていて、それらを失うことに恐怖を感じるのは当然のことだ。

特にそれらが、他人から奪われることを想像するだけで、心がざわざわしイライラしてくる。

幸せは長くは続かないとか、幸せになったら周りから妬まれるとか、そのような思い込みも捨てる必要がある。

幸せを失うことにフォーカスしていても不安に駆られて行動が止まるだけだ。それよりも、もっと素晴らしい幸せにアップグレードすることにフォーカスして、目標や夢に向かって行動した方が生産的だ。

対策:もし失いたくない幸せがある場合は、この幸せを受け取り続ける、と心から決める。

幸せは失うものではなくて、アップグレードするものだ。自分が心から求めるさらなる幸せにアップグレードできると信じ、詳細を決めたり、ストーリーを想像妄想したり、情報収集したり、さらなる幸せを創造することを楽しみながら行動する。



「人生で最も大切な仕事は、はるか彼方にあるものを見ようとすることではなく、目の前にはっきり見えるものをきちんと実行することだ(トマス・カーライル 思想家)」

第8章の冒頭に出てくるこの言葉が、個人的にはグッときた。

本書の著者は、行動することによって自分で自分の人生を幸せに導いた成功者だ。私も彼のような成功者になるために、恐怖にうちかち行動を止めない成功者になりたいと思う。


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