
のはらワイン マスカットベイリーA樽熟成2022
こんにちは。スバリストになりたいクリッパー乗りの安東です。今回は一番人気。名前が長いので以後「樽熟成」マスカットベイリーA樽熟成2022のお話。
安定の樽熟成
順番的には逆になってしまった感がある当blog。2023年ものから先に書きましたが、現在販売しているワインは2022年もの。その中で最も在庫があり、かつ品質的にも自信をもっておすすめするのが、この「樽熟成」です。

弊社のワインはアルコール度数は低め。高くて11%。
全体的にフレッシュでさっぱりタイプなのですがその中でも強いて重めのワインと言われたら、これかメルローをおすすめしています。
ちなみに、アルコール度数と飲み口や料理との関連を調べたら↓のようになりました。

現代は昔と比べると重めよりも軽めのものが好まれはじめています。が、こうして俯瞰してみるとフルボディってハードル高いなあとも思うわけですが、昨今の温暖化の影響は、そう遠くない未来に東北でも14%越えがうまれるんでないかとも予感しています。
なにがおすすめか?と問われたら、

鶏の赤ワイン煮(コック・オー・ヴァン)→ワインとトマトベースの酸味、鶏のジューシーさ
ですかね。
2022ワインは
弊社のファースト・ヴィンテージなわけですが、先代もワインは好きですが造るのははじめて。相棒として酒蔵で働いていたFさん(今も心強い)とともに、手探りながら、丁寧に造ったワインです。2023年ワインが出遅れたのもありますがこの2年しっかりとむつみワイナリーの定評を築き上げてくれました。在庫も残り少なくなってきましたが是非とも後年までとっておいて飲みたいものです。
ワインを「造る」ということ
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、ワインに限らずお酒は日本語では「造る」です。「作る」ではなく。
すごく感銘を受けたお話があって、とある杜氏さんのお話ですが、
*「造る」という字を使うのは他に「造園」や「造船」「建造」。お酒も「酒造」。巨大な、大掛かりなものをつくるときに使う言葉だがなぜお酒も「造る」なのか。「造」という言葉を紐解くと「しんにょう(辵)」と「告げる」。
・しんにょう(辵)は→道を歩む、進む、行動することを表します。これは「何かを行う」「物事が進む」という意味を含みます。
・告→神や相手に言葉を伝える、告げるという意味。古代中国では、神に感謝や願いを伝える行為を指しました。これを組み合わせると**神に告げるための行い**という意味が込められているんだ。昔は船や家を造るときは必ず儀式があった。それはやはり神様にお告げして台風などがないことを祈ること。お酒も古来からは自然や神々(宗教)と深く結びついていた。それは科学的に解析してもやはり人間では完全にはコントロールしきれない、不思議な作用が働くから「造る」なんだ*
聞いたときはスケールのでかい話だなあと感動したのですが実際にワイン造りと向き合っていると、実感します。自然のきまぐれに左右されるぶどう栽培。微生物との語り合いな醸造。ほんとう、お酒造りは摩訶不思議アドベンチャーなところがあります。この世はでっかい宝島かもしれません。それはそれとして近代化が進んでも、この「心」は亡くしてはいけないなと思うのでした。
それでは皆様、よき日々を。
