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退職までのカウントダウン episode 7
部署内に早期退職を周知してから2週間、ようやく各業務の引き継ぎ先が決まりました。が、不穏な動きも…
有給消化に入るまで約2ヶ月、実務をやりながら引き継ぎを進めるために、週1ペースで出社して引き継ぎデーを作ることにしました。今日はその1回目のはなし。
「できる社員」の不満
この日の引き継ぎは3コマ、合計5時間だったのですが、全てにEさん(女性)が参加する予定でした。つまり、私の業務の核の部分は、彼女にまるっと引き継ぐ、という想定です。
ところが前日にEさんから、3コマ目には出ないことになりました、と連絡があり、当日になってもう1人のTさん(男性)も3コマ目には出ないと。どうやら部内の業務分担に不満がある様子。
人事労務という部署の性質上、守りの業務が多く、安心して仕事を任せられる「できる社員」に仕事が集まる傾向があります。少ない人数に業務が集中しているのですが、今回私の早期退職で、EさんとTさんに業務が集中することになりました。
それに不満をもったEさんが、上司と交渉した結果、私の業務のうち、1番彼女の業務と関連性が薄いものを、新たに異動してきたOさん(男性)に任せることになったようです。そしてTさんにも「一緒に聞いてしまうと仕事をたくさん振られてしまうよ」と引き継ぎに参加しないよう勧めました。(TさんはEさんの部下)
その結果、引き継ぎ3コマ目はOさん1人が参加。本人も、どうして自分だけしかいないのか…と、状況を把握していない様子。おやおやおや…?仕方ないので、Oさん相手に引き継ぎを進めましたが、異動してきたばかりの彼の本音は「1人でできる気がしない」と。まあ、そうでしょうね。
Tさんは過去に他の部署でこの業務に絡んでいたことがあるので、ある程度内容も把握しているしスムーズだと思うので、上司から後任の相談を受けた際にはTさんの名前をあげたのですが、その上でこの決定なのであれば、こちらは去る身なので口も出しにくく…。しばらく引き継ぎを進めて、本格的に無理だと思ったら改めて上司に伝えようと思っています。
「出戻り社員」の疑問
2コマ目はEさんと、7年ぶりに部署に戻ってきた大ベテランのSさん(女性)。過去に担当していた業務なので内容はすぐ理解していましたが、以前は全て紙ベースだったものが、システム上でほとんど完結する形になったので、システムを使いこなせるかがカギになります。
手続きそのものよりもデータベース管理が重要で、そのためにシステムの挙動を把握できるかどうか。そのあたりはEさんが得意なので、うまく分担してくれたら良いという話をしました。
さて、この引き継ぎ中にSさんの口から「隣の部はどう関わっているの…?」という疑問が。引き継いだ業務のうち一部は、確かに過去には隣の部と共同で分担して進めていたのですが、部署を跨って業務を進めることの困難さもあって、システム化を機に現在の形になったという経緯があります。個人的には両部署の在り方や業務の線引きのところから見直した方が良いと思い何度も提案しているのですが、結局変わることはありませんでした。Sさんは「隣の部に対して、昔と同じような不満が溜まりそうだわ!」と。私もそう思います。
「常駐スタッフ」の退職
2コマ目の引き継ぎでは、常駐スタッフのYちゃん(女性)にお願いしている部分も多く「この部分はYちゃんがやってくれるので、お任せしてOK」と説明していたのですが、Yちゃんが1ヶ月後に退職することになったそうです。なんと!
3コマ目でもYちゃんにお願いしていることが多いので、改めて後任の方が来てから引き継ぎをすることになりました。Oさんも初めてなのに成立するのだろうか…心配。
3コマ目の前に、Yちゃんから直接退職の話を聞きました。別の会社の正社員が決まったそうです。向上心があって、仕事をどんどん自分で進められるタイプなので、新しい職場でも活躍できると思います。4年近く働いてくれていたので、抜けた穴は大きいし残される側はめっちゃ大変になると思うけど、ステップアップを応援したいと思います。
まとめ
実は常駐スタッフ方の退職は2ヶ月連続です。今月はその他にも休職中だった方と専門職スタッフさんが退職しました。私も数ヶ月後に退職します。それぞれ事情は異なるのですが、これだけ続くのは、人事用語で言う「エンゲージメントの低下」が根底にあると思っています。引き継ぎ初日にもそれを何度も感じました。
私が早期退職を決めた背景には、仕事や会社・同僚への愛着が低下したこともあるのですが、私の退職がさらにマイナスの連鎖を生んでいるのであれば、それを断ち切る必要があると思います。対処療法でなく、本質的根本的な取り組みが必要だと思うのですが、上司はじめ組織の上層部が、この辺りどう考えているのか、辞める前に直接聞いてみたいなと思います。