7月16日の養生
2階の西側のフラワーボックスに、日除けの植物を生やそうと思ったのは一昨年の事か。御近所さんに琉球おもちゃウリを頂いて1年、保存していた種を撒いた。カラフルな緑と赤の提灯のような実が窓辺を彩るのを楽しみにしていた。実際は、夏の西日が激し過ぎる不毛の地。発芽はしたものの、数日間の雨や曇りの日に急成長し命拾い出来たものが数本。葉陰など夢のまた夢。
それでも懲りずに、枯れてプランターが開いたところに、5色のミニパプリカの種を捨てずに撒いたのだった。食べたものの種を蒔く。ダメ元で。父がよくそんなことをして、夏蜜柑やら梅の木やら葡萄やら。結構楽しんでいた。植物の成長を見るのはこちらも元気をもらえる。
このフラワーボックスが、戸外にあるのに雨が当たるようで当たらないと知ったのはミニパプリカを枯らした時だった。雨が続いたので大丈夫と数日水やりをサボった。カーテンを開けた時見た光景。ひゃーーーーーっと悲鳴を上げながら干からびていったような、ムンクの叫びのような。そんな姿。もう取り返しがつかない。激しい後悔。そして、去年は西洋朝顔のタネをドラッグストアで買ったものの、やはり雨で遅れた長い外壁塗装工事に心身疲れ、とうとう蒔く気力なく終わったのだった。
今年は7月に入っても異常に雨が続いて高温多湿。2週間ぶりに2階へ上がると畳がカビており。今日は梅雨の晴れ間。雨戸を開けるとただ一株、零れ種から成長しているミニパプリカが。
私の記憶が確かならば、収穫前に枯らしたので零れ種があったとも思えず。鳥の落とし物なのかな?ピーマン系の花と実だと思うんだけどな。この長雨が終わって、もし激しい暑さになってもどうか無事に成長できますように。
こころの養生に、ストレスを感じた時などに出来る楽しくなれることを普段からたくさん見つけておくと良いと言う。これはそのひとつ。たとえささやかでも。
近所に母の実家の分家があり、砕石を引いた駐車場をしていて。家長である母の父の兄弟の息子さんがよく草取りをしていた。お隣の家の百日紅の零れ種から芽が出て、抜いてしまうのかと思って見ていたけれど、それは残されて増えながら、20㎝程の丈を保ち今年も紅い花を咲かせていた。
写真を撮ろう撮ろうと思いつつ、荷物を持っていたり雨だったりで先延ばしにしていた。最近草が茫々になっているのも気になっていた。ご高齢で体調がよろしくないのかと。それが雑草と一緒に刈られてしまったのを今日見た。刈ったからといってもう一台駐車スペースができるわけで無し。よその家の事。代が変わる寂しさ。
そんな思いをひと目で払拭してくれた苗だった。(推定ミニパプリカ)