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詩のような、そうでないような

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散文を思いつくまま、つらつらと書いてます。
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#詩のような散文

《詩》好きの曲がり角

《詩》好きの曲がり角

好きを通り抜け、裏道に入り
気づけば嫌いへ出ていた

無関心へはまだ辿り着きそうにないけど

すぐそこに好きが見える
君がそこかしこに目に付く

違う人に君を見出したり
君を基準に物を見て

いつしか君が呪いになってて
甘い痛みも苦痛に変わってた

また好きに寄り道する事もあるかな…

でももう、終わりにする

好きから先に進まないから。

《詩》闇に泳ぐ

《詩》闇に泳ぐ

闇に溶け込むと
私の思考は息を吹き返す

肉体は消え、己を取り戻す

全てを置き去り
宇宙に存在するただの「私」として

しがらみを抜ければこんなにも自由なのに
照らされてしまうと身動きが取れない

闇に漂えば
ただ、在る事ができる

しかし夜が明ける頃には
再び理性が顔を出す

日常へ埋もれるために

退屈が肉体を意識させ
「私」から遠くなっていく

だから今夜も
自らを闇へ浮かべて

偽りない

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