最終講義

最終講義の季節になりました

所用で(学部時代の)出身大学のウェブサイトを訪問したところ、定年退官される先生方の最終講義の案内が載っていました。

ああ、そういう季節でしたよね。


私の本務校でも最終講義が行われます。
それに、私自身の1回目の採用人事で、「どこの馬の骨か分からない」(ように見えたはずの)私を推して下さった先輩教員ももうすぐ最終講義を行います。

そうでした、あのときはまだ、きちんと模擬授業をすれば、公平に審査してもらえると信じていました。(実際に、ほぼ何のツテもしがらみもない私が採用された、ということは、そういうことだったのでしょう。)


それはさておき。

恩師というほどではないが...

母校の最終講義リストを閲覧していて、にわかに、わずかながら衝撃が走りました。

えっ、〇〇先生、今年度で定年退官なんだ!?

〇〇先生は、私(たち)が一年次、いわゆる必修科目のクラスでお世話になった先生である。学科専攻別に機械的にクラスを振り分けられただけだったし、週一回の授業だったし、必修科目だったので、何というか、こう、とても思い入れがあるわけではないのですが、とても印象には残っているのです。

学生目線では厳しめ、今となってみれば、単にハキハキした口調で、キビキビした先生でした。
偏差値的にいうと、我々の学科専攻よりも高い学科専攻から、降りてきて教えていらしたので、我々からすると授業のレベルが高く、毎週の予習も間に合わず、教室内でこっそりとその場で予習をするのが大変でした。
(その後の修士課程、博士課程の予習の大変さに比べたら、「どこが?」ですけれども。)

具体的なエピソードを交えてしまうと、身バレにつながるため、ここに書けないのが残念ですが、〇〇先生の専門分野に関わる内容について、ユニークな方法で学生に指導していたのを今でも覚えています。
(しかしもし、あのとき指導された相手が自分だったら、あの時間は今で言う公開処刑になっていたかもしれませんが...)

足元にも。

あの世代、年代の先生方は、博士課程満期退学の方が多いと思います。
つまり、学位だけで単純比較したら、博士号を持っている私の方が...?と、世間は思うのでしょうか?

いやいや...、ですよ。

二十数年の積み重ねの差があるにせよ、私なんて、〇〇先生の足元にも及びません。

では、あの頃の〇〇先生と、今の私だったら...?
どうなんでしょうね。
やはり、足元にも及ばない気がします。
私はあんなにビシビシ、学生を良い意味で厳しく指導できているだろうか?いや。
自身の研究対象に深い知見を持っているだろうか?


袖振り合うも多少の縁

今年の春休みは、諸事情により現地調査には行けそうにありません。その分、日本で書類仕事と心身の休養と充電にあてようと思っています。

どちらさま?

と思われてしまいそうですが...、
会場からあぶれてしまいそうですが...、
(一年間、一コマだけ教わった、先生の記憶にも残ってないようなアホアホ学生でしたけど、色々あって、同業者になりました!)
と、お礼の気持ちを客席から飛ばしにいこうかしら。
と、ちょっとだけ、ちょーっとだけ、先生への想いがよぎっているところです。

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