【読書感想】教えないスキル(佐伯夕利子 著)を読んで
「教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術」佐伯夕利子 著を読みました。
読んだ目的
2つあります
なぜ教えないスキルが重要なのかを考える
スポーツ指導における教えないスキルとは何か知る
1つ目、なぜ教えないスキルが重要なのか、です。著者の佐伯さんの記事を初めて読んだのは数か月前の「Sports Journal」という雑誌でした。「Sports Journal」は日本スポーツ協会が発行する雑誌でスポーツ指導員の資格保持者には毎月送られてきます。その頃私は小学生へのバレーボールの指導で怒る指導からの脱却を目指して、試行錯誤していたときでした。そこで出会ったのが佐伯さんの記事でした。その記事では選手の主体性を引き出す重要性が書いてあったと記憶しています。サッカーの指導者で競技は異なりますが考え方は一緒だと思い、詳しく勉強してみたいと思っていたところでした。この本には主体性を引き出すことがなぜ重要なのか書いてある考えました。
2つ目は「教えないスキル」とは具体的にどのようなものなのか知ることです。内容を理解することで、すぐに取り組むアクションに落とし込みたいと考えました。
感想
1つ目の目的に対する結論は、スポーツプレーヤーを育てるのではなく、人を育てる(=人格形成)為に教えないスキルが必要であるということです。この本はサッカーの例ですが、サッカーという競技から離れたときも生きていける力をつける事が大事とのことでした。
その大きな目的を達成する為には、指導者が教え込むのではなく、選手に気付かせる必要があります。そして選手が気付くには積極的に発言したり、行動したりして、たくさん失敗をしなければならない。その失敗を受け止めてもらえる雰囲気(環境)が必要です。
2つ目の目的に対する結論に入っていきますが、上記のように選手自身が自発的に動いて気付くことを助けるために、指導者の声掛けであったり、練習の内容が設計されていきます。
本文で書かれていた言葉が印象に残りました。今の自分がまさにこの状態に陥っているのではないかと思い至りました。そうではなく、選手をよく観察し、話を聞き、選手に学びがある(つまり気付きがある)ことにフォーカスするのが重要だと思いました。
ここで選手に問いかけをして、選手の答えを指導者が受け止めなければ、選手は心にシャッターを下ろしてしまいます。選手がどんなことをやっても、どんなことを言っても受け止めてもらえる環境でなければなりません。それには指導者が選手をリスペクトする姿勢で傾聴していくことが必要です。
これから何をするか
この本を読んで具体的に何をするか、ここで宣言します。
選手の学びにフォーカスした問いかけをする。具体的にはオープンクエスチョンで質問します。いいプレーの意図を説明してもらいます。
選手が言うことを傾聴する。最後まで遮らずにとことん聞きます。
選手が心地よく学べる環境を準備し、学習効果を高める工夫をする。具体的には、選手の興味を把握し、ワクワクする練習を設計します。
早速、次の練習からやってみます!!